機関幕末異聞 ラストキャバリエ
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●作品タイトル●
機関幕末異聞 ラストキャバリエ
●作品概要●
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――産業革命が日本にも流入し、近代化を果たした今とは違う世界。文久三年。三百年にも渡って幕藩体制を守ってきた徳川幕府は、開国を迫る諸外国と、朝廷の復権を目指す公達、そして外様藩の画策によって内憂外患、体制崩壊の瀬戸際へと追い込まれつつあった。政争の舞台は江戸から京都へと転じ、傑物漢奸、総ての陰謀が帝都へと吸い寄せられてくる。そんな折、京都守護職に任ぜられた松平容保公によって、瘴姫――鬼瘴石に洗礼を受けた女人のみで構成される治安維持組織「新撰組」が組織される。鬼瘴石は相性の合った人間を取り込むと、その膂力、反射神経を増強し、鬼神の如き戦闘力を与える。だが如何なる天意の悪戯か、その適性は女人にしか発現しなかった。多摩の片田舎、剣術道場・試衛館の塾頭を務める俊英、沖田惣次郎は天涯孤独の身の上であった。道場主である近藤伊佐、そして自分を窮状から救い上げてくれた、伊佐の義兄弟である土方歳を、家族とも主とも仰いでいたが、そんな時、幕府からの、京都の守護を職とする瘴姫を募る旨の通達が耳に届く。伊佐に呼ばれた惣次郎は、二人が京都に出るという話を告げられる。瘴姫として生を受けた以上、立身出世を果たすのが道 ―― 惣次郎もそれは理解出来ていた。だが、惣次郎は二人に恩なり借りなり、返せてはいない。それが心残りではあったのだが……。しかし、次に伊佐から聞かされた言葉に、惣次郎は驚いた。「お前の天稟の剣、今こそ私たちの為に役立ててはくれまいか」伊佐は惣次郎にも京都へ伺候しろと――そう告げたのだった。
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