「映画」の記事一覧(25 / 42ページ)

死のリスクを冒してまで人はなぜ登頂に挑むのか? 冒険と人命のカジュアル化『エベレスト3D』

<p> 死のリスクを伴い、家族や周囲の人間に迷惑を及ぼす可能性もある。多額の費用も捻出しなくてはならない。低酸素から呼吸困難に陥り、一歩間違えれば転落死が待ち受けている。凍傷で手や足の指が壊死を起こすことも珍しくない。それでも人は360度の大パノラマが見渡せる神の視点に立ちたいと願う。標高8,848mを誇る世界最高峰エベレストへの登頂は多くの人を魅了する。人はなぜ命の危険を冒してまで、魔境に足を踏み入れようとするのか。1953年の登山家ヒラリーとシェルパのノルゲイによる初登頂から半世紀が過ぎ、今なおミステリアスさに包まれているエベレスト登頂を、映画館で疑似体験させてくれるのが『エベレスト3D』だ。<br />
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『進撃の巨人』超え!? “史上最低映画”『ギャラクシー街道』評価散々で、三谷幸喜の「あのドラマ」が不安

<p> 監督・脚本三谷幸喜、主演香取慎吾の映画『ギャラクシー街道』が24日に封切られ、公開2日間の全国映画動員ランキングで『図書館戦争 THE LAST MISSION』を抜き、初登場首位を飾った。</p>

<p> 登場人物全員が宇宙人、宇宙のハンバーガーショップで起こるドタバタ劇を描いた同作は、主演の香取以外にも、綾瀬はるか、小栗旬、山本耕史、遠藤憲一、大竹しのぶ、西田敏行など錚々たる顔ぶれが揃った。これまで多くの人気作を生み出してきた三谷幸喜作品という点も加えれば、期待感の高さから初登場首位も当然だろう。ところが、だ。</p>

<p>「大手ポータルサイトの映画ページにおける評価の平均は、26日17時時点で5点満点中、なんと『1.8』。このサイトにおいて、いまだかつてこれだけの注目作がいきなり1点台なのは記憶にありません。今夏に公開され、酷評の嵐が吹き荒れた実写版『進撃の巨人』ですら2点台であることを考えれば、この点数がいかに異常であるかわかるでしょう。この分では、観客動員を伸ばすのは極めて厳しいでしょうね」(映画記者)</p>

CD売り上げ低下、機材が安価に……ミュージシャン映画続発の裏事情

<p> ミュージシャンを題材にした映画が相次いで公開されている。SCANDALの海外ツアーに迫ったドキュメンタリー『SCANDAL Documentary film HELLO WORLD』が10月17日より公開されているほか、佐渡岳利監督がPerfumeのアメリカツアーに追ったドキュメンタリー『WE ARE Perfume WORLD TOUR 3rd DOCUMENT』が10月31日に、大根仁が監督を務める電気グルーヴのドキュメンタリー『DENKI GROOVE THE MOVIE? ~石野卓球とピエール瀧~』が12月26日に、それぞれ公開する。</p>

世界的ホラーの旗手による原点回帰的作品が公開!『ヴィジット』

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(c) Universal Pictures

 今週取り上げる最新映画は、どんでん返しの傑作スリラーを連発して名を馳せたシャマラン監督の原点回帰作と、中村ゆりのやさぐれた色気が印象的なコメディードラマ。シリアスなのに随所で笑えたり、救いがなさそうでポジティブな感動があったりと、ギャップを生かした演出も見どころの2作品だ。

『ヴィジット』(10月23日公開)は、『シックス・センス』(1999)のM・ナイト・シャマラン監督が自身の原点である、謎と恐怖で観客を引き込むスリラーのジャンルに回帰した作品。15歳の姉ベッカと13歳の弟タイラーは、ペンシルバニア州の人里離れた祖父母の家を訪れ、一週間滞在することになる。優しい祖父、手製の菓子をふるまう祖母から、夜9時半以降は部屋から絶対に出ないよう約束させられた2人だが、深夜に家中に響きわたる異様な音が気になり、部屋のドアを開けてしまう。

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「あれまッ」と驚くシャマラン節がたまらない!“無縁社会”が生み出した都市伝説『ヴィジット』

<p> 大ヒットした『シックス・センス』(99)のインパクトがあまりに強すぎ、どんなオチが待っているかのみで期待されるようになってしまったM・ナイト・シャマラン監督。せっかくコース料理を用意しても、デザートしか食べてもらえない料理人みたいな気分だろう。『サイン』(02)のような恐怖と笑いが混在する作風や起承転結のレールに縛られないストーリー運びはもっと評価されていいはずだ。近年は『アフター・アース』(13)といったCGを多用したメジャー大作を手掛けたものの、もはやシャマラン監督作であることすら忘れられてしまった。そこで、久々に心理サスペンスのジャンルに里帰りを果たしたのが『ヴィジット』。ホームグランドに戻って、シャマラン監督自身が楽しみながら撮っていることが伝わってくる手づくり感のある恐怖映画となっている。<br />
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“負け犬”の烙印を押された闘犬と少年の逆襲劇!! トルコ映画『シーヴァス』が放つワイルドな魅力

<p>犬と犬が闘争本能をぶつけあう闘犬は、大昔から世界各地で行なわれてきた。戦前の日本でも熱狂的な盛り上がりを見せたが、戦後は東京都、神奈川県など闘犬を禁止する自治体は少なくない。さらに近年の動物愛護の風潮から、闘犬場を常設していた高知市の「土佐闘犬センター」は2014年に「とさいぬパーク」と改称している。一部の愛犬家を除いてその迫力に触れる機会が減った闘犬だが、トルコ映画『シーヴァス 王子さまになりたかった少年と負け犬だった闘犬の物語』はトルコ原産の大型犬カンガールドッグと孤独な少年との交流を描いた感動作。学校や家庭に自分の居場所を見つけられずにいる少年が、試合に負けて飼い主に見捨てられた闘犬の世話をすることに生き甲斐を見出していくという成長ストーリーとなっている。トルコの雄大な自然を背景に、人間と犬とのパートナーシップ、大人社会の入口に立った少年が人生を生きていく上での闘うことの意義について模索する姿が描かれている。東京ロケを予定している次回作の打ち合わせを兼ねて来日したトルコ映画界の俊英カアン・ミュジデジ監督に撮影内情を語ってもらった。</p>

キアヌ・リーブス演じる元殺し屋の壮絶なる復讐劇!『ジョン・ウィック』

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Motion Picture Artwork (C)2015 Summit Entertainment, LLC. All Rights Reserved. (C) David Lee

 今週取り上げる最新映画は、キアヌ・リーブスの巧みなガンさばきが冴えるダークなアクションと、シャイリーン・ウッドリーが人類を解放すべく奮闘するSFシリーズの第2作。前者が現代の暗黒街を、後者が近未来の管理社会をそれぞれ丁寧に描き込み、主人公の戦いに説得力を持たせている(いずれも公開中)。

『ジョン・ウィック』(R15+)は、キアヌ・リーブス主演で元殺し屋の壮絶な復讐劇を描く本格アクション。引退したスゴ腕の殺し屋ジョン・ウィックは、死別した妻から贈られた小型犬と穏やかに暮らし、喪失感を徐々に癒やしていた。しかし、ロシアンマフィアのボスの息子が、ジョンの愛車を狙って自宅に押し入り、犬を殺してしまう。元殺し屋は封印していた闘争本能を解き放ち、マフィア相手に復讐を繰り広げていく。

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ヒトラーは予知能力者か、それとも共同幻想か? 『ヒトラー暗殺』ほかナチスものが集中公開!!

<p> 世界中を戦渦に巻き込んだ狂気の独裁者として歴史に名を残すアドルフ・ヒトラー。若い頃のヒトラーは画家を目指していたことは有名なエピソードだ。ウィーンの美学校を2度受験し、不合格となっている。画家の道に進むことが叶わなかったヒトラーは、絵を描く代わりに自分の脳内で思い描いた理想世界を政治によって実態化することに取り憑かれていく。祖国の復興と民族意識に訴えかけたヒトラーの熱い演説に民衆は感銘を受け、ヒトラー率いるナチス党は合法的にドイツの第1党へと躍進していく。ヒトラーはキャンバスに絵を描くように、ドイツを、そしてヨーロッパの国々を自分の色に染めていった。ヒトラー没後70年となる2015年、日本ではヒトラーとナチスドイツを題材にした映画が次々と公開されている。</p>

「クラスでのポジションは……空気」注目の中学生女優・蒼波純は、やっぱり不思議ちゃんだった!?

<p> 講談社主催の女性アイドルオーディション「ミスiD2014」でグランプリを獲得し、独特の存在感で注目を集め、『ワンダフルワールドエンド』での橋本愛とのダブル主演を皮切りに、『サムライフ』『世界の終わりのいずこねこ』と数々の映画に出演している中学生女優・蒼波純。</p>

<p> 最新作である劇場版『女子の事件は大抵、トイレで起こるのだ。』では、トイレに閉じこもって延々と壁に絵を描いているという、不思議ちゃんすぎる女の子・大川たまこ役を演じている純ちゃんだが、本人は大川さん以上に不思議ちゃんでした。</p>

すべてのアメコミヒーローはこの4人から始まった! 今週末公開『ファンタスティック・フォー』

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(C)2015 MARVEL & Subs. (C) 2015 Twentieth Century Fox

 今週取り上げる最新映画は、チームで戦うアメコミヒーロー物の原点とも言うべき作品のリブート作と、女子大生アカペラチームの騒動と活躍を描くミュージカルコメディの続編。ジャンルは違えど、仲間がそれぞれの個性を活かし、協力して事を成し遂げる姿に元気をもらえる快作たちだ(いずれも公開中)。

『ファンタスティック・フォー』は、スーパーヒーロー・チームの設定を最初に導入した伝説的アメリカンコミックの再映画化作品。発明オタクの学生リードは、物質転送装置を科学コンテストに出展したところ、ある財団の研究員としてスカウトされる。リードは研究所で本格的な装置を完成させ、4人の仲間とともに異次元惑星プラネット・ゼロへの転送旅行を成功させるが、未知のパワーの影響で特殊能力を身につけてしまう。体がゴムのように伸び縮みするリード、体を透明化するスー、炎に包まれ飛行能力も持つジョニー、岩石の体と怪力を備えたベンが、自分の変化に戸惑いながらも能力と向き合い始めた頃、プラネット・ゼロに1人残され強大なパワーを獲得したビクターが、地球全体を滅亡の危機に陥れる。

 リード役に『セッション』(2014)のマイルズ・テラー、スー役にケイト・マーラ(妹はルーニー・マーラ)など、主要キャストに新進の若手俳優を揃えたが、05年と07年に公開された前シリーズのジェシカ・アルバやクリス・エバンスらと比べるとやや地味な顔ぶれ。主人公の能力が伸び縮みする体という点がそもそも微妙だとはいえ、メンバー4人が各自の持ち味を活かし、協力して敵と戦うスリリングなアクション場面が本作の魅力だ。2017年に続編の公開が決まっており、アメコミ界屈指の人気キャラ、シルバーサーファーの登場が望まれる。

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