「映画」の記事一覧(6 / 42ページ)
2017年1月13日 [06連載, 20パンドラ映画館, パンドラ映画館, 映画, 最新芸能ニュース]
<p> ジム・キャリー主演のコメディ映画『トゥルーマン・ショー』(98)を覚えているだろうか。気のいい保険のセールスマン・トゥルーマンの暮らしている自宅や街は、実はすべてドラマセットであって、彼の日常生活は密かにテレビ中継されているというもの。この『トゥルーマン・ショー』にそっくりなドキュメンタリー映画が、『太陽の下で 真実の北朝鮮』(チェコ=ロシア=ドイツ=ラトビア=北朝鮮合作)。ロシアの著名なドキュメンタリー監督ヴィタリー・マンスキーは北朝鮮を訪ね、平壌でごく普通に暮らす家族の日常生活を1年間にわたって密着取材しようとしたのだが、北朝鮮側があらかじめ撮影ポイントを決め、カメラに映る人々が口にする会話もすべて脚本として用意された上で、“最高の国・北朝鮮のごく普通の家族”を撮るはめになってしまった。だが、マンスキー監督はただでは転ばない。北朝鮮側の監督がちょくちょくカメラフレームに入ってきて「そこはもっと笑って」「明るく元気に」と演出し、リテイクを繰り返している様子を盗み撮りすることに成功。ごく普通の家族の日常を撮るために、様々な演出が施されている様子が映り込んだ、おかしなドキュメンタリー映画<br />
『太陽の下で』はこうして誕生した。来日したマンスキー監督に撮影現場の状況について聞いた。</p>
<p> 本作の主人公となるのは、8歳になるジンミちゃん。丸顔でツインテールの三つ編みがかわいらしい女の子だ。冒頭、真新しいジャケットを着込んだジンミちゃんはバスに乗って、学校に向かう。クラスにいる同級生の女の子たちもかわいいい子ばかりで、鼻水を垂らしているような貧乏くさい子はおらず、みんな行儀よく授業に耳を傾けている。先生も若い女性で、なかなかの美人さんだが、この先生の歴史の授業が強烈だ。「金日成大元帥さまは子どもの頃から、日本人と地主を憎んでおられました」「遊び浮かれている日本人に万景峰から大きな石を投げつけ、追い返しました」と抗日運動と神話化された建国の歴史をごっちゃにして、イノセントな少女たちに叩き込む。女の子たちが元気よく暗誦できるようになるまで、何度も何度も繰り返す。幼い頃から反日思想を徹底的に教え込む、北朝鮮の学校教育の恐ろしさを序盤からまざまざと見せつけられる。</p>
「北朝鮮は“トゥルーマン・ショー”国家だった!? 演出だらけの日常生活『太陽の下で 真実の北朝鮮』」の続きを読む
2017年1月10日 [00芸能, 映画, 最新芸能ニュース, 福山雅治]
<p> 俳優の福山雅治が、第66回カンヌ国際映画祭で審査員賞を受賞した主演映画『そして父になる』(2013年)を手掛けた是枝裕和監督と、再びタッグを組むことがわかった。</p>
<p> 是枝監督のオリジナル脚本で描く法廷心理劇で、9月公開予定(タイトル未定)。福山が演じるのは、エリート弁護士・重盛。ある時、殺人の前科がある三隅の弁護をやむを得ず引き受けるが、動機が希薄なため、接見するたびに重盛の中で「本当に三隅が殺したのか?」と核心が揺らいでいく……というストーリー。なお、三隅役を演じるのは、日本映画界の名優・役所広司。これが初共演だという2人の、迫真の会話劇が注目されそうだ。<br />
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「ジリ貧・福山雅治は「キザな役しか当たらない」!? 『そして父になる』コンビ復活も、また無表情エリート役」の続きを読む
2017年1月6日 [06連載, 20パンドラ映画館, パンドラ映画館, 映画, 最新芸能ニュース]
『シン・ゴジラ』(16)でもおなじみ塚本晋也が大熱演する、マーティン・スコセッシ監督作『沈黙 サイレンス』。 宗教戦争や異教徒への弾圧によって、これまでにどれだけの命が奪われたの…
「スコセッシ監督がついに完成させた宗教時代劇! 神はこの世に存在するのか『沈黙 サイレンス』」の続きを読む
2016年12月29日 [03カルチャー, この世界の片隅に, 映画, 最新芸能ニュース, 片渕須直]
<p> 豊作と言われる2016年の日本映画界だが、その豊作をもたらした土壌について考えると複雑な感情を抱かずにはいられない。興収80億円を越える大ヒットとなった『シン・ゴジラ』、邦画の歴代興収2位となる200億</p>
「日本映画に豊かさをもたらしたものは一体何か? 『この世界の片隅に』ほか2016年の話題作を回顧」の続きを読む
2016年12月28日 [06連載, 20パンドラ映画館, パンドラ映画館, 映画, 最新芸能ニュース]
<p> 体罰問題でバッシングされた戸塚ヨットスクールのその後を追った『平成ジレンマ』(11)、暴排条例によって人権が奪われたヤクザ一家に密着取材した『ヤクザと憲法』(16)など、東海テレビが製作したドキュメンタリー作品は劇場公開される度に観る者に強烈なインパクトを残す。名古屋のローカル局というよりも、ハードコア系ドキュメンタリー製作会社としてのイメージが強い東海テレビだが、最新作『人生フルーツ』は風に揺られるナックルボールのようにゆらゆらと、それでいて観る者の心のストライクゾーンにすとんと落ちてくる作品だ。タイトルの通り、色とりどりで実に味わい深い。そしてドキュメンタリーながら、どこか宮崎駿監督作品のようなファ</p>
「宮崎駿監督が夢想した“理想郷”は愛知に実在した!? 生きることを楽しむ夫婦の記録『人生フルーツ』」の続きを読む
2016年12月26日 [00芸能, 映画, 最新芸能ニュース]
<p> あまりにも巨大な重力によって、男たちの視線は否応なく引き寄せられてしまう。“1000年に一度の巨乳童顔”という肩書きに偽りなし! 現在公開中の映画『14の夜』に出演している浅川梨奈(SUPER☆GiRLS)のたわわに実ったバストがもう堪らなく素晴しい。1999年生まれの浅川梨奈がおっぱいの谷間をがっつりと拝ませてくれる本作は、年末年始も女っ気なしで過ごす男たちにとって、サイコーのお年玉映画だ。</p>
<p> 本作を撮ったのは、安藤サクラ主演のボクシング映画『百円の恋』(14)で下流社会に生きる人々のダメさ加減とそんなどん底から這い上がろうとする葛藤とをリアルに描いた脚本家の足立紳。『百円の恋』で日本アカデミー賞最優秀脚本賞を受賞しているが、元々は演出家志望で相米慎二監督のもとで助監督をしていた経歴の持ち主。自伝色の強い本作で、念願の監督デビューを果たした。1980年代の田舎町を舞台にした本作では、“エロ”に対して過剰に飢えていた中学生男子たちの恥ずかしい青春を笑いと切なさを織り交ぜて描いている。鈴木則文監督の名作『パンツの穴』(84)や『グローイング・アップ』(78)といったエッチ系青春映画を思わせる内容なのだ。</p>
「年末年始に参拝したい“1000年に一度”のおっぱい! 浅川梨奈の豊乳が揺れる童貞暴走映画『14の夜』」の続きを読む
2016年12月23日 [06連載, 20パンドラ映画館, パンドラ映画館, 映画, 最新芸能ニュース]
<p> 毎日当たり前のように残業が続き、休日も自宅のパソコンでの仕事が待っている。年末年始さえ、まともに休みが取れそうにない。そんな社畜ライフとの決別を考えている人にお勧めなのが、ドイツ映画『ワイルド わたしの中の獣』だ。上司の顔色をいつも気にしているマジメでおとなしいOLが森で見つけた野生の狼を捕獲し、マンションでの同居生活を始めるというワイルドすぎる衝撃作。誰にも言えない秘密を持ったことでOLは徐々に大胆で攻撃的な性格へと変貌を遂げていくことになる。社会生活の中で本音を押し殺して生きている人ほど、主人公の変身ぶりに共感を覚えるに違いない。そして本作の特記すべき点は、登場する狼は“本物”であるということだ。</p>
「社畜は死ね、狼は生きろ! 本物の狼との交歓シーンもある衝撃作『ワイルド わたしの中の獣』」の続きを読む
2016年12月21日 [00芸能, 庵野秀明, 映画, 最新芸能ニュース]
<p> 映画『シン・ゴジラ』を手がけた庵野秀明氏が社長を務める制作会社カラーが、古巣のガイナックスに対して約1億円の支払いを求める訴訟を起こしたことに“自作自演の節税対策ではないか”という驚きの見方が浮上している。</p>
<p>「庵野さんはシン・ゴジラでかなりの利益を上げていますから、まさに節税したいタイミングですよねえ」</p>
「元社員が語る……『シン・ゴジラ』庵野秀明が起こした“古巣”ガイナックス1億円訴訟の裏側」の続きを読む
2016年12月20日 [02社会, アニメ, 中国, 君の名は。, 映画, 最新芸能ニュース]
<p>今夏に公開された新海誠監督のアニメ映画『君の名は。』が、12月2日に中国でも公開され、日本でのヒット作という前評判も手伝って公開初日にアニメ映画としては歴代2位の224万人を動員する大ヒット。その翌日の興行収入で早くも24億円に達し、公開2週間で日本アニメの同国での最高益87億円を記録した『STAND BY ME ドラえもん』を超える90億円を突破した。</p>
<p> しかし、映画関係者からは「おそらく、どれほど収益を上げようと、日本に入ってくる利益はわずか2,000万元(約3億3,000万円)だといわれている」という話が出ている。興行収入と比べて、あまりに少ない額なのはなぜか。</p>
「『君の名は。』中国で90億円突破も、実入りは3億円だけ……“クールジャパン”の課題とは」の続きを読む
2016年12月16日 [06連載, 20パンドラ映画館, パンドラ映画館, 映画, 最新芸能ニュース]
<p> 人類に大きな貢献を果たした人々に贈られるノーベル賞だが、過去には化学兵器を開発したフリッツ・ハーバーにノーベル化学賞が与えられるなど、かなりおかしな選考もしている。神経科医のエガス・モニスは精神疾患を根本的に治す“ロボトミー手術”を考案し、ノーベル生理学・医学賞を1949年に受賞している。ロボトミー手術は患者の前頭葉部分を切除することで、激昂しやすい患者の性格を穏やかにするというもの。当時は画期的な発明として賞讃されたが、手術後に廃人化してしまう患者も少なくなく、1970年代になってロボトミー手術は行なわれなくなった。ブラジル映画『ニーゼと光のアトリエ』はロボトミー手術が最新の医療だと信じられていた1940年代の精神病院を舞台に、実在の精神科医ニーゼ・ダ・シルヴェイラを主人公にした実録映画だ。</p>
<p> 1943年のリオデジャネイロ。女医のニーゼ(グロリア・ピエス)はかつて勤めていた精神病院に復職するが、監獄のような鉄格子で覆われた病棟内の現状に驚きを隠せない。病院側や家族の介護の負担が減るという理由から、精神疾患を抱えた患者へのロボトミー手術が行なわれており、しかも患者の眼孔からアイスピックを突き刺し、前頭葉部分を手探りで切断するという簡易な方法が奨励されていた。当時の精神病院では電気ショック療法も行なわれていた。ベッドに患者を縛り付け、患者が泡を吹いて意識を失うまで電圧は上げられた。患者たちをモルモットのように扱うそれらの医療法は、ニーゼには受け入れがたいものだった。<br />
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「ロボトミー手術、地雷撤去の強制……世界残酷史『ニーゼと光のアトリエ』『ヒトラーの忘れもの』」の続きを読む