『スマスマ』は3月で終了!? SMAP解散報道の裏でテレビ局が右往左往!育ての親・飯島氏の行方は?
※1月18日発売の『サイゾー』2月号に掲載予定の記事を、事態の急変を受けて加筆修正しております。
ジュリーさんの、政治の道具にされてしまったキムタク。今後は仲良く?
昨年末の音楽特番に向けた動きなどから、ジャニーズ事務所内部と周辺の混乱が漏れ伝わり、2016年は新たな局面を迎えた。 1月14日発売の「週刊新潮」(新潮社)に、「辣腕『女性マネージャー』は追放! 『国民的アイドル』修復不能の内部対立 4対1に分裂! 『SMAP』解散への全内幕」と報じ、それと前後してスポーツ紙などで一斉に報道されたSMAPの解散説。こうした動きは、昨年秋ごろから具体化し、事務所内でその権利をめぐって調整が続いていたという。
「これまで、サイゾーさんでも散々いろんなうわさ話を報じていましたが、ジャニーズ事務所内の派閥争いが、一段落しそうですね。
それにともなって、ジャニタレの出演がもろに視聴率に影響するテレビ局各局では、この1年をかけて事務所の“正統なる後継者”、藤島ジュリー景子代表取締役副社長率いる “ジュリー派”寄りにシフト【1】しているようです。SMAPマネージャーで同事務所マネージメント室長の飯島三智氏預かりの“飯島派”のジャニタレを使った番組や、番組へのグループ単位での起用を極端に減らす方向で調整しているように見えますね。特に日本テレビは露骨で、続いてTBSとフジテレビも徐々に番組を減らしているようです。『SMAP×SMAP』(フジテレビ)は、3月で放送終了だとか」(某芸能事務所役員)
ちょっとした芸能通ならご存じだろう。昨年の1月、ジャニーズ事務所の女帝・メリー喜多川副社長は、「週刊文春」(文藝春秋/1月29日号)に掲載されたインタビューで、飯島氏とジュリー氏の後継者争いの有無について、真っ向から否定。後継者はジュリー氏であると明言した上に、取材中に突然飯島氏を呼び出し、もしジュリー氏と対立するのであればSMAPを連れて会社を辞めるよう叱責するなどしていた。
「いくらメリー氏が否定しても、各局には、それぞれ派閥の担当が決められています。例えばテレビ朝日ならジュリー派をJ1、飯島派をJ2と呼ぶといふうにね。担当者は、各派閥に属するタレントの出演番組を受け持つことになります」(同)
こうした担当者は、ジャニーズ事務所の要望とあればすぐに飛んでいき、時には自分と関係ないことであっても呼び出しを喰らうこともある。例えば、ドラマのプロデューサーが、自局のバラエティ番組の件で、呼び出された……といった話は日常茶飯事のようだ。
「一例としてテレビ朝日では、15年3月末まで『関ジャニの仕分け∞』を放送していましたが、そもそも視聴率が振るわずいつ打ち切られてもおかしくない状態だった。そこでジュリー氏は、15年4月クールの『アイムホーム』で、テレ朝初主演となった木村拓哉の起用を指して、『なんで木村なんかを主演に使うのよ!』とバラエティ担当に激怒。関ジャニ∞の同局引き上げをちらつかせて、新番組『関ジャム 完全燃SHOW』を強引にねじ込んだそうです」(同)
さて、テレビ局がジュリー派に傾き、俄然注目が集まっているのが、飯島氏の動向だ。独立自体は間違いないものの、その具体的な動きは、いまだ憶測が飛び交っている状況。かねてから、独立のうわさは流れていたが、昨年秋頃から頻繁にそうした話が飛び交うようになってきた。時を同じくして、「ちょうどその頃、飯島班のスタッフが、突如異動になって現場に来なくなりました。仕事ができる人が多かったので、てんやわんやです」(制作会社スタッフ)という話も聞かれ、事務所のほうにも動きが見られていた。
その原因は、やはり昨年初頭のメリー氏のインタビューでプライドを傷つけられたこと。また、それ以降のテレビ局のジュリー派シフトにより、仕事がしづらくなったことにあるという。一部報道では、昨年末の紅白も飯島氏はキムタク、もしくはSMAPでの司会をNHKに打診し、そのためにほかの出演者の調整にも一役かっていた。ところが紅白は、長らく嵐が司会を務めており、ジュリー氏としても飯島氏にその流れを持っていかれるわけにはいかないと、阻止するべく動いたのだという。
ただし、ある芸能記者は、こうしたうわさに否定的だ。
「正直、飯島さんがジャニーズから独立するメリットが見当たらないんですよね。もともと、事務所のみそっかすだったSMAPを芸能界のトップグループにまで成長させた功績は確かです。そうは言っても、やっぱり事務所の一社員、後継者としてジャニー喜多川氏の後釜に座るなんて、とんでもない話ですよ。飯島氏は、事務所のマネージメント室長や子会社である『Jドリーム』の取締役に就いていて、トップクラスの待遇を受けていますし、いくらテレビ業界に影響力があるからといって、独立なんてしたら仕事は一斉に来なくなるはずです。もちろん、ジャニーズ事務所に代わる強力な後ろ盾があれば別ですが、そんな苦労をしてまで事務所を出る理由が飯島さんにあるのかはやっぱり疑問ですね。
年末年始の動向で、注目が集まる山P。しばらくは、舞台裏でも目が離せないキーマンになりそうだ。
ただひとつには、もともとSMAPの一マネージャーだった飯島さんですが、ジャニーさんからその手腕をみ込まれてたくさんの“不良債権”を抱えさせられています。NEWSを脱退した山下智久や、Kis-My-Ft2など、現在テレビで活躍できているのは彼女の交渉術の賜物。とはいえ、飯島さんはすべての仕事を自分で抱えてしまうタイプです。SMAPの人気がジリ貧になりつつあり、事務所内部からも仕事に横やりが入る状況では、仕事が大変。今年の9月にSMAPが25周年を迎えるにあたって、もっと力を入れたいという思いはあるでしょうね」
確かに、ジャニーズをやめたタレントは、テレビ局が事務所の意向に気を遣うあまり、芸能界でなかなか活躍の場が見いだせずにいる例は多い。郷ひろみや本木雅弘などは、バーニングやフロムファーストのような大手プロに移籍することで、現在もスターとして活躍できている。一方で、飯島氏は各テレビ局に強い影響力を持っており、下積みが長かったKis-My-Ft2をSMAPと抱き合わせでテレビに出演させ、人気を上げた。現場では、圧力をかけるばかりのジュリー氏よりも、細かい気配りができる飯島氏びいきのスタッフが多いという。それだけ影響力があるとすれば、逆に単独の独立だと、事務所からの横やりが入り一層テレビ局内で仕事がしづらくなることも考えられる。
「そこで飯島氏は、芸能界で強い影響力を持つ大手プロに移籍するという話が浮上しています。飯島さんは、ジャニーズとは敵対するバーニングプロとも良好な関係にあるほか、手を上げたのは、田辺エージェンシーとケイダッシュ、と言われています。紅白の一件で今後、テレビ業界はジュリー派が優勢になったと見られる。ジャニーズにいても、飯島氏は仕事がしづらくなる一方でしょうね」(前出・芸能事務所役員)
こうした状況を受けて、ファンが気になるのは、SMAPをはじめとした飯島派ジャニタレの行方だ。これまで報じられてきたのは、飯島氏がSMAPを引き連れて独立するという話だが……。
「飯島派と言われる山下智久は、出ないとされていた昨年末の『ジャニーズカウントダウン2015-2016』(カウコン)にサプライズで出演し、続いて年始の事務所の初詣にも5年ぶりに顔を出しています。また、ABC-Z、SexyZoneに加え、一昨年のカウコンには出なかったキスマイとデビュー前だったジャニーズWESTも昨年末には出演。徐々にジュリー派に移っているのかもしれません。
結局、出ていないのはSMAPだけですね。飯島氏とSMAPの絆は強く、独立ともなれば共に、という話でしたが、さすがにそこまで抱えきれるかどうか……。
一部報道では、飯島さんは単独で独立したいが、SMAPとの深い絆があり、キムタク以外のメンバーは共に独立するとのこと。要は、キムタクはジャニーズ事務所の人質みたいなもんなんですよ。事務所としては、飯島氏とSMAPが全員で独立して、一緒に活動されたら困るので、キムタクだけ残して、コンサートの時だけ貸し出す……という方向で調整を進めていたようです。現在はSMAPの権利関係を中心に、事務所との協議が続いていて、2転3転しているようです。飯島さんが、権利ごと……と主張したら、事務所側はキムタクを盾にして権利の主張をするのではないでしょうか? どちらにしてもこれの結果次第では、二度と本人たちからは聞けない楽曲がたくさん出てくるでしょうね」
さて、独立の時期だが一説によれば、飯島氏の独立は、ジャニーズのカレンダーが発売される3月か、SMAPが25周年目を迎える4月とされている(CDデビューは9月)。今月末にも事務所が記者会見を開くというが、果たしてどんな着地を見せるのか?
(黒崎さとし)
【1】“ジュリー派”寄りにシフト
各派閥のタレントは以下のように言われている。ジュリー派:嵐、関ジャニ∞、NEWS、TOKIO、KAT-TUN、Hey!Say!JUMP、V6。飯島派:SMAP、Kis-My-Ft2、山下智久、Sexy Zone、ABC-Z、ジャニーズWEST。ただしWESTはすでにジュリー派に移ったという話もある。なお、それ以外のグループやメンバーは、ジャニーさん派と言われている。