すべてのアメコミヒーローはこの4人から始まった! 今週末公開『ファンタスティック・フォー』
(C)2015 MARVEL & Subs. (C) 2015 Twentieth Century Fox
今週取り上げる最新映画は、チームで戦うアメコミヒーロー物の原点とも言うべき作品のリブート作と、女子大生アカペラチームの騒動と活躍を描くミュージカルコメディの続編。ジャンルは違えど、仲間がそれぞれの個性を活かし、協力して事を成し遂げる姿に元気をもらえる快作たちだ(いずれも公開中)。
『ファンタスティック・フォー』は、スーパーヒーロー・チームの設定を最初に導入した伝説的アメリカンコミックの再映画化作品。発明オタクの学生リードは、物質転送装置を科学コンテストに出展したところ、ある財団の研究員としてスカウトされる。リードは研究所で本格的な装置を完成させ、4人の仲間とともに異次元惑星プラネット・ゼロへの転送旅行を成功させるが、未知のパワーの影響で特殊能力を身につけてしまう。体がゴムのように伸び縮みするリード、体を透明化するスー、炎に包まれ飛行能力も持つジョニー、岩石の体と怪力を備えたベンが、自分の変化に戸惑いながらも能力と向き合い始めた頃、プラネット・ゼロに1人残され強大なパワーを獲得したビクターが、地球全体を滅亡の危機に陥れる。
リード役に『セッション』(2014)のマイルズ・テラー、スー役にケイト・マーラ(妹はルーニー・マーラ)など、主要キャストに新進の若手俳優を揃えたが、05年と07年に公開された前シリーズのジェシカ・アルバやクリス・エバンスらと比べるとやや地味な顔ぶれ。主人公の能力が伸び縮みする体という点がそもそも微妙だとはいえ、メンバー4人が各自の持ち味を活かし、協力して敵と戦うスリリングなアクション場面が本作の魅力だ。2017年に続編の公開が決まっており、アメコミ界屈指の人気キャラ、シルバーサーファーの登場が望まれる。