ポジティブキャラの松木安太郎にも見放され、失態続くハリルホジッチに「ダメな監督の時のほうが日本は強い」の声
劇的すぎる逆転0勝利だった。
「FIFAワールドカップ2018ロシア大会」を目指すサッカー日本代表は、前半25分にラッキーな誤審で先制点を奪ったが、警戒していたセットプレーでイラクに得点を奪われ、同点に追いつかれる。その後、ビッグチャンスも作れずに引き分け濃厚の空気が漂っていたアディッショナルタイム。交代出場した山口蛍が、こぼれ球を見事なボレーシュート。采配ずばりのハリルホジッチ監督は、ここ1週間の記者会見で見せていた陰うつな表情がウソのように高揚していた。
この試合と、11日火曜日に行われるオーストラリア戦のメンバー発表の会見では、「監督は言い訳でないとおっしゃるが、私には言い訳にしか聞こえない」と、監督就任以降、初めて厳しい質問を記者から浴びせられ、「あなたに理解する能力はあるのか?」と、いら立ちを隠さなかったハリルホジッチ監督。さらに、イラク戦前日会見では、イラクの記者からも「最近の日本代表のサッカーはそれほどレベルが高くないように見えるが、なぜだと思うか?」と言われる始末。そういった質問への対応を見ていたサッカーライターたちは「ハリルホジッチ監督は打たれ弱いから、よくしゃべるのではないか」とあきれ顔だった。
そんなハリルホジッチ監督は、交代で入った選手の逆転ゴールにご満悦だったが、そもそも失点は、ハリルホジッチ監督が招いたものでもある。というのも、UAE戦に続き(参考記事)、ベンチの混乱が原因だった。
失点する前、日本ベンチは、選手交代をどうするかでバタバタしていた。セットプレー前に、テレビ中継の解説を務めた松木安太郎氏も、その点を指摘していたが、不安が的中してしまい、失点を喫する。これには、ポジティブキャラの松木氏も「選手交代しようとしていたから、選手はベンチを見るんですよ」といら立った様子を見せる。その後も「ベンチがバタバタしすぎ」と、いつものキャラがウソのように、ハリルホジッチ監督への不信感を表していた。サッカー関係者は「松木さんが地上波の場で、ああいった発言をするのは珍しい」と驚いていた。
「松木さんは、監督として結果を出してから解説者になったまれなタイプ。本来は戦術家です。ただ、『サッカー番長 0号』(飛鳥新社)でミーハー的応援解説者の本音を語っているように、テレビ局に求められている“熱血おじさん”を演じている。その松木さんが、マニアックなことに言及するということは、よほどハリルホジッチ監督の手腕に疑問を持っているんでしょう」(同)
では、ハリルホジッチを解任すべきなのか? サッカーライターたちに問うと、「ダメな監督の時のほうが日本は強い。W杯日韓大会2002年のトルシェ監督、南アフリカ大会2010年の岡田武史監督の時のように。そういった意味では、アジア予選を突破できるのならば、ハリルホジッチ監督でいいのかも」とのこと。いずれにしろ、解任運動は11日までは起こらなそうである。
(文=TV Journal編集部)