韓国屈指のリゾート島・済州島が、“中国人襲来”で治安悪化「外国人犯罪者の7割が中国人」
中国人観光客の被害に遭う、済州島の飲食店(世界日報より)
韓国随一のリゾート地として知られる済州島。済州島は、「泥棒とホームレス」がおらず、「大門」がなくても暮らせる平和な島という意味で、「三無の島」との愛称でも親しまれていた。ただ、そのような島に、変化が訪れようとしている。近年、中国人ら外国人による犯罪が急増。治安が悪化し始めているのだ。住民たちは「済州島が恐ろしいところになってしまった」と、不安を訴えている。
9月17日、済州市内のカトリック教会では、祈祷中の女性(61)が、中国人の男(51)に刃物で襲われ、死亡するという事件が発生した。この男は現場から逃走したが、約7時間後、警察に逮捕された。
なぜ、男は女性を襲ったのか? その理由は、思わず耳を疑いたくなるような、意味不明なものだった。
「教会に行くと、女性がひとりで祈りを捧げていた。昔、自分から逃げて行った前妻2人の姿がその女性と重なり、カッとなって犯行に及んだ」
同9日には、飲食店で、女性店主及び韓国人客が、中国人観光客8人に集団暴行を受ける事件も発生していた(参照記事)。中国人観光客たちは、飲食店によそで買った酒を持ち込み、酒盛りを始めようとしたのだが、それを制止した店主と居合わせた客に暴行を振るったというのだ。済州市内では現在、似たような事件が後を絶たない。
済州地方警察庁によると、済州地域の外国人犯罪者数は、2011年には121人だったが、15年には393人と、3倍以上に増えているという。今年は、7月の段階ですでにその数が347人となっており、増加傾向は著しい。
済州地域で外国人による犯罪が急増した背景としては、無査証(ビザなし)入国制度の施行がある。無査証で入国した外国人は、11年の15万3,662人から、15年には62万9,724人と、4倍以上に増加した。なお、今年事件を起こした外国人犯罪者347人のうち、約69%に当たる240人が中国人となっている。済州島を訪問する外国人観光客の大半、85%が中国人という統計もある。
済州島の住民からは「教会で殺人が起こるなんて……」「済州島が安心して暮らせない場所になりつつある」「外国人の入国制度を見直すべき」などと、困惑や怒りが噴出している。
(文=河鐘基)