鬼才タランティーノが“密室ミステリー”に挑戦! 大人のエンタテインメント『ヘイトフル・エイト』
(C)Copyright MMXV Visiona Romantica, Inc. All rights reserved.
今週取り上げる最新映画は、鬼才タランティーノ監督による仕掛けに満ちたアクション娯楽作と、美しい沖縄の島でロケを行ったリリー・フランキー主演の映像詩的作品。1世紀半前の米国の雪山と、現代日本の離島、それぞれの舞台も物語の魅力を高めている2作品だ(いずれも、2月27日公開)。
『ヘイトフル・エイト』(R18+指定)は、クエンティン・タランティーノ監督が『ジャンゴ 繋がれざる者』(2012)に続き19世紀後半の米国を舞台に描くサスペンス活劇。雪山で立ち往生していた賞金稼ぎのウォーレン(サミュエル・L・ジャクソン)は、通りかかった駅馬車に乗せてもらう。先客は同業者のルース(カート・ラッセル)と、連行中の女頭領デイジー(ジェニファー・ジェイソン・リー)。さらに新任保安官を名乗る男も加わり、4人は猛吹雪から避難するため中継地のロッジで休憩をとる。そこには、絞首刑執行人(ティム・ロス)ら3人の先客と、見知らぬメキシコ人の店番がいた。ルースはデイジー奪還を狙う仲間が正体を隠していると疑い、ウォーレンも因縁のある男に気づく。8人の嘘と憎悪が交錯し、やがて惨劇に発展する。