「テレビ裏ガイド」の記事一覧(4 / 9ページ)

かつての清純派女優が企てる、危うい完全犯罪――“最強の二人”『ナオミとカナコ』の生きる道

<p> 広末涼子と内田有紀。90年代に青春を過ごした者にとって、二人は“女神”だった。ともに90年代半ば、ショートカットの清純派女優としてアイドル的な人気を博した。だが、2000年代に入ると、それぞれの理由で一時的にテレビから姿を消す。そして同じ05年、示し合わせたかのように二人は女優復帰する。奇妙なほど符合する芸能生活。はたから見れば、彼女たちは“ライバル”のように見えた。事実、これまで二人の共演は実現していなかった。</p>

「聞き流す名人」40周年を迎えた『徹子の部屋』黒柳徹子の驚異的な純粋さ

<p> 今年2月2日をもって40周年を迎え、41年目に突入した『徹子の部屋』(テレビ朝日系)では、2月11日に「祝40周年 最強夢トークスペシャル」と題して、ゴールデンタイムで特別番組が放送された。</p>

<p> この特番ではマツコ・デラックスを従え「徹子とマツコの部屋」として、大谷翔平や吉田沙保里・澤穂希、王貞治といったアスリートたちが出演したが、なんといっても1991年以来、25年ぶりとなる明石家さんまの登場が話題を呼んだ。</p>

ダメな奴らは、かわいらしい――NHK×松尾スズキ『ちかえもん』という虚実皮膜の痛快娯楽劇

<p>「どうも、近松門左衛門です。浄瑠璃作家として教科書に載っている、あの近松門左衛門です。大河ドラマでもナレーションさせてもらったことがある、あの近松です!」</p>

<p> そんなモノローグが挿入される時代劇が『ちかえもん』(NHK)だ。</p>

<p> NHKの時代劇? 堅そう。近松門左衛門? よく知らない。</p>

<p> そんな先入観で見ることをためらってしまうのは、心底もったいないドラマだ。</p>

「1人のバカが変えていく」『人生のパイセンTV』が壊す、窮屈で退屈でマンネリなテレビ

<p>「ついに若林さんが覚醒しました!」</p>

<p> オードリーの若林正恭が荒々しいラップを歌い終わると、ベッキーがそう叫んだ。会場には、割れんばかりの「若様」コールが鳴り響いた。</p>

<p> そこは「PAISEN FESTIVAL マジリスペクト 2016」と名付けられた“音楽フェス”の会場。『ヨルタモリ』(フジテレビ系)の後番組として、昨年10月からレギュラー放送を開始した『人生のパイセンTV』で行われたフェスである。番組の総合演出を務める「マイアミ・ケータ」こと萩原啓太の「夢だった」ということから、番組開始わずか3カ月で実現した。</p>

マツコロイドが真理を語る、NHK新春ドラマ『富士ファミリー』の肯定感

<p> お正月のスペシャルドラマの出演者に「マツコロイド」の名前があれば、普通は「あ、軽い感じのドラマかな」と思うだろう。マツコロイドとは『マツコとマツコ』(日本テレビ系)などに登場していたマツコ・デラックスそっくりのアンドロイド。ドラマの“出演者”としては、間違いなく“イロモノ”だろう。</p>

<p> だが、木皿泉・脚本のドラマなら、話は別だ。なぜなら、木皿はこれまでも、人ならざるものをモチーフにして、“人間”を描いてきた作家だからだ。</p>

テレビウォッチャー・てれびのスキマが選ぶ、2015年のテレビ事件簿【ドラマ編】

<p> 2015年のドラマを振り返る際、真っ先に挙げなければならないのは『下町ロケット』(TBS系)だろう。多くのドラマが視聴率1桁台と2桁台の境目でもがいている中、20%超えする回もあるなど、高視聴率を獲得。いわば、ひとり勝ち状態だった。</p>

<p> これには、さまざまな要因がある。中でも大きいのは、伊與田英徳プロデューサー&福澤克雄演出というチームの完成度が、いよいよ円熟されたということだろう。吉川晃司や立川談春、今田耕司といった、意外で新鮮味のあるキャスティングを勧善懲悪のわかりやすい物語と特徴的な演出で生かしている。<br />
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テレビウォッチャー・てれびのスキマが選ぶ、2015年のテレビ事件簿【バラエティ編】

<p> 2015年のバラエティ番組の顔といえば、やはりマツコ・デラックスだっただろうか。</p>

<p> これまでのレギュラーである『マツコ&有吉の怒り新党』(テレビ朝日系)、『マツコの知らない世界』(TBS系)、『アウト×デラックス』『ホンマでっか!?TV』(フジテレビ系)、『月曜から夜ふかし』(日本テレビ系)、『5時に夢中!』(TOKYO MX)に加えて今年、『夜の巷を徘徊する』(テレビ朝日系)や『マツコとマツコ』→『マツコ会議』(日本テレビ系)も始まった。日曜日以外全曜日にレギュラー番組があるという、文字通り「テレビで見ない日はない」といえる活躍。しかも、そのほとんどはメイン。『夜の巷を徘徊する』や『マツコの知らない世界』『マツコ会議』ではタレントの出演者はほぼマツコひとりという、ひな壇にタレントを多数集める番組が多い中、極めて異質な番組を作っている。そんな2015年のバラエティ番組を、振り返ってみたい。</p>

「臆病なくらいがちょうどいい」『コウノドリ』に漂う“強さ”の正体

<p> “優しい”ドラマである。</p>

<p> 今期、視聴後の満足度が抜群に高かったのが『コウノドリ』(TBS系)だ。毎回毎回、強く心に響き、涙を禁じ得ない。いよいよ18日、最終回を迎える。まだ終わってほしくないと思わずにはいられないドラマだ。</p>

<p>『コウノドリ』は、鈴ノ木ユウによる同名のマンガを原作に、『八重の桜』『ゲゲゲの女房』(ともにNHK)などの山本むつみが脚本を手掛けた作品。</p>

「なんか、すごい幸せだなぁ」『そんなバカなマン』が見せる、バナナマンとバカリズムの“夢”の続き 

<p>「ヒデ、初心忘れてるな?」</p>

<p> バナナマン・設楽統は、バカリズムをそう問いただした。「ヒデ」とは、バカリズムの若い頃からの呼び名だ。</p>

<p>「初心取り戻しに“ホームステイ”行くか?」と切り出す設楽に、「いやいやいや! ホント、キツイ!」と、クールなイメージの強いバカリズムが珍しくうろたえた。</p>

王道復活! 濱田岳『釣りバカ日誌 ~新入社員 浜崎伝助~』で引き継がれた三枚目俳優のバトン

<p> 植木等主演の『ニッポン無責任時代』をはじめとする「無責任シリーズ」、渥美清主演の『男はつらいよ』、そして西田敏行主演の『釣りバカ日誌』など、かつての日本映画には王道コメディ映画の系譜が脈々と連なっていた。だが、昨今はそれが途絶えて久しい。</p>

<p> そんな中、テレビドラマとして『釣りバカ日誌』が復活した。それも、主人公の「ハマちゃん」の若き日を描くという。『釣りバカ日誌 ~新入社員 浜崎伝助~』(テレビ東京系)である。</p>

<p> ハマちゃんといえば、西田敏行。そのイメージは、強固にこびりついている。それを覆してリメイクするのは、あまりに難題だ。<br />
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