テレビ朝日が主婦層を「完全に捨てた」!? 『徹子の部屋』の失敗を“豪華な昼ドラ”で取り戻せるか
テレビ朝日公式サイトより
テレビ朝日が、4月から中高齢向けの“昼ドラ”枠を設けると発表した。放送時間は、月曜日から金曜日の昼0時30分から同50分までの20分間。第1弾は、『北の国から』(フジテレビ系)などで知られる大御所・倉本聰氏が手掛ける『やすらぎの郷(さと)』。
物語の舞台は、テレビの全盛期を支えた俳優、作家、ミュージシャン、アーティストなど“テレビ人”だけが入居できる老人ホーム「やすらぎの郷 La Strada」。家族、財産、過去への想い、恋、死への恐怖、芸術への心残り……といった多岐にわたるテーマで、入居者たちの姿がユーモラスに描かれるという。
主演は石坂浩二。脇には、浅丘ルリ子、有馬稲子、加賀まりこ、五月みどり、野際陽子、八千草薫、風吹ジュン、常盤貴子、草刈民代といった大女優が勢ぞろいしている。
「昼ドラといえば、無名俳優や旬を過ぎた俳優が多数出ていたフジテレビの“昼メロ”のイメージが強いだけに、ネット上では『豪華すぎる』と驚きの声が相次いでいる。当然、これだけのメンツを揃えれば、制作費は相当のもの。ゴールデン帯の連ドラと同等の予算をつぎ込んでいるようです。お金のかけ方からも、テレ朝の期待の高さがうかがえます」(テレビ誌記者)
昼帯の年間平均視聴率は、2012年以来5年連続で『ひるおび!』(TBS系)が首位に。昨年の年間平均視聴率は6.9%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)だった。
「テレ朝は14年、『ワイド!スクランブル』を2部制にし、正午スタートの『徹子の部屋』を挟む形にしたが、これが大失敗。ニュースを見たい視聴者は、みんなTBSに流れてしまった。また、ゴシップ色を強め、トークバトル番組にリニューアルした『バイキング』(フジテレビ系)も、最近は主婦層の取り込みに結果を出し始めている。シニア向け昼ドラ枠の新設は、『主婦層を捨てる』というテレ朝の宣言ともいえそう」(同)
独自路線をより明確にしたテレ朝。昼帯の視聴率争いに、大きな変化が生まれるかもしれない。