「バラエティ番組より面白い」「今季一番面白いアニメ」『ちびまる子ちゃん』さくらももこ脚本のギャグ回に絶賛の声!
『ちびまる子ちゃん』公式Twitter(@tweet_maruko)より。
「連載30周年記念! さくらももこ脚本まつり」ということで、原作者・さくらももこが脚本を担当中のTVアニメ『ちびまる子ちゃん』(フジテレビ系)。ここ最近は深くて突き刺さる、放送後に賛否が別れるエピソードが続いていたが、3月12日放送の「『出した手紙をとりもどせ!!』の巻」は、ライトで素直に楽しめる内容で、「その辺のバラエティ番組より面白い!」と評判だったので、この話をネットの声とともに紹介したい。
ある日のこと、友蔵は自分の部屋で深刻な顔をして悩んでいた。溺愛する孫のまる子がお菓子を一緒に食べようと誘っても、「わしゃ今いらんよ。まる子だけおあがり」と珍しく素っ気ない対応をとる。
実は友蔵、1月に同窓会へ行ったとき、友人の“三田ちゃん”にタクシー代として1万円貸したのだが、3月になった今でもまだ返してもらってないというのだ。学生時代の三田ちゃんは、貸した体操着をその日のうちに洗濯してアイロンまでかけて返してくれるほどの律儀な好青年だったため、友蔵は「三田ちゃんはどう考えてもルーズな人じゃないはずじゃ」と困惑。しかし「お金を返してくれ」とはなかなか言いづらい。
するとまる子は「言いにくいなら手紙を書けばいいじゃん」と提案。友蔵は「それは名案じゃな」とさっそく手紙を書くことに。
手紙ということで、気を大きく持ちバシッと手厳しくいこうと決心した友蔵。何度か書き直して「前略三田さん。あんたって人はわしが1月に貸した1万円を3月の今になってもまだ何の音沙汰なしで返してくれないなんてこりゃまたどうしたことかいな! ちょっとルーズじゃありませんか? 言い訳ご無用。今すぐ現金書留でこのさくら友蔵まで1万円を送るべし!」という手紙を書きあげ、投函した。
するとその2日後に三田ちゃんからお菓子付きで1万円が送られてきた。さらに手紙には引っ越しをしていてバタバタしていたためにお金を返すのが遅れてしまったという説明に加え、なんと「こんなに遅れたのに文句ひとつ言わずに俺を信じてくれている友蔵ちゃんに感謝します」という言葉が綴られていた。どうやら友蔵の出した手紙と入れ違いで、三田ちゃんはお金を返してきたらしいのだ。
お詫びのお菓子まで送ってくれた三田ちゃんに、自分はなんて無礼な手紙を送ってしまったのだと後悔する友蔵。だが郵便局に電話すると友蔵の手紙はまだ三田ちゃんの元に届いておらず、今日の午後に着く予定とのこと。そこで友蔵とまる子は急いで手紙を回収するべく三田ちゃんの家へと向かった。
タクシーに乗って全速力で三田ちゃんの元へ向かい、途中3,000円のお菓子の詰め合わせも買って準備は万端。三田ちゃんの家の目の前に着くと、郵便局員がちょうど手紙を郵便受けに入れようとしているところだったので、タクシー代4,560円のところ、友蔵は5,000円払って「お釣りはいらん」と飛び出していく。
郵便局員から自分の手紙を貰おうとする友蔵。しかし免許証など身分を証明するものがなければ郵便法で友蔵に手紙を渡せないと言う。何も持ち合わせていなかった友蔵、ここで万事休すかに思えたが、そこへ三田さんが家から出てきて「と、友蔵ちゃん!?」と声をかける。するとその言葉が身分の証明となり、友蔵と三田ちゃんが喋っている間に郵便局員はまる子に友蔵の手紙を渡すのだった。
なんとか友情を壊さずに済んだ友蔵。だが、急いでいて気付かなかったが、三田ちゃんに持って行ったお菓子の詰め合わせは、三田ちゃんがさくら家に送ってくれたお菓子と全く同じものだった――というオチへ。
この話には「久しぶりに見たけどまるちゃんてこんなに面白いんだな」「タクシー代でむしろ損してしまう友蔵ワロタ」「そこら辺のバラエティ番組より圧倒的に面白い」「今季一番面白いアニメはちびまる子ちゃんかもしれない」と絶賛の声が上がっており、さすがの原作者クオリティを発揮していた。