「庵野はエヴァよりゴジラの続編つくれよ」『シン・ゴジラ』大ヒットでオタクの意見が一変!?
『シン・ゴジラ』公式サイトより。
7月30日~7月31日分の週末映画興行成績(興行通信社)が発表されたので、今週もオタク目線でお届け。
今週一位を獲得したのは初登場の『シン・ゴジラ』。約12年ぶりの“日本版”ゴジラとなる今作は、全国441スクリーンで公開され土日2日間で動員41万2,302人、興収6億2,461万700円をあげ、日本版の前作『ゴジラ FINAL WARS』(最終興収12.6億円)の興収比328.7%、ハリウッド版『GODZILLA』(最終興収32.0億円)の興収比122.8%と、絶好のスタートを切った。
興行収入だけではなく、鑑賞者からの評価も「Yahoo!映画」で4.16点/5点(8月2日現在)とすこぶる良く、「ゴジラ以上に人間の底力を見ることが出来る作品」「恋愛、超人的なヒーロー、秘密兵器、家族愛なんて全く出てこないリアリティがたまらない。歴代ゴジラで最高傑作だと思います」「今日本、東京に未曾有の大災厄が起きた時のシミュレーションを外連味たっぷりに揶揄してる演出も非常に楽しめた」と絶賛する声も多い。
また、『シン・ゴジラ』公開により意外な反響も起こった。今作で総監督を務めているのは、ご存知のように『新世紀エヴァンゲリオン』で知られる庵野秀明監督なのだが、『新世紀エヴァンゲリオン』の“新劇場版”は延期延期アンド延期! とファンの期待を裏切りまくり。そんな中で『シン・ゴジラ』の監督をするときたものだから、アニオタは大激怒、「はよエヴァを完結させろ!」と声を揃えて文句を言ってきた。
しかし前述のとおり『シン・ゴジラ』は大好評。庵野監督ファンの中でも結構な数が「シン・ゴジラ良すぎた……!! エヴァより面白かった 笑」「庵野はエヴァよりゴジラの続編つくれよ」「エヴァよりゴジラを優先してくれて感謝ですw」と、手の平をくるくると返し、まさかのゴジラ派に寝返る事態となっている。エヴァ派としてはゴジラが興行的にヒットして庵野監督に注目を集めるのはうれしいが、『シン・ゴジラ』のヒットが原因となって、エヴァの新作がまた延期になるのも複雑なところだろう。
だがエヴァ派の人も希望を捨てるのはまだ早い。『シン・ゴジラ』は確かに大ヒットしているが、2012年の『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:Q』は最終興収約53億円というメガヒットを記録しており、オープニングの興収を比較すると『シン・ゴジラ』の倍ほど。これを踏まえると今のところはまだ「エヴァを先に作れ!」と主張しても正当性が十分ある。果たして庵野監督は次にいったいどちらの作品を作るのか……。
映画のランキングに戻ると、2位は『ファインディング・ドリー』、3位は先週1位から2ランクダウンの『ONE PIECE FILM GOLD』、4位は初登場の『ターザン:REBORN』、5位は『ポケモン・ザ・ムービーXY&Z 「ボルケニオンと機巧(からくり)のマギアナ」』、6位は『インデペンデンス・デイ リサージェンス』、7位は『HiGH&LOW THE MOVIE』、8位は『アリス・イン・ワンダーランド 時間の旅』、9位は『それいけ! アンパンマン おもちゃの星のナンダとルンダ』、10位は『TOO YOUNG TO DIE! 若くして死ぬ』となった。
今週末からは『劇場版 仮面ライダーゴースト 100の眼魂とゴースト運命の瞬間/劇場版 動物戦隊ジュウオウジャー ドキドキサーカスパニック!』の公開もはじまり、『ゴジラ』『ONE PIECE』『ディズニー』『アンパンマン』『スーパー戦隊シリーズ』と、夏休みの子供客争奪戦がヒートアップしていく。この激戦を制するのは果たしてどの作品か。来週の結果が楽しみだ!