ドリーはなぜ字が読める? アンドリュー・スタントン監督ら、ピクサー流創作術についてコメント
【リアルサウンドより】
現在公開中の『ファインディング・ドリー』より、ドリーとハンクの本編映像が公開された。
本作は、『ファインディング・ニモ』の続編となるディズニー/ピクサー最新作。忘れんぼうのドリーが、家族の思い出を求めて冒険に出る模様を描く。
このたび公開されたのは、タコのハンクがドリーの家族を探すため、地図がある場所までドリーを連れて行くシーン。映像では、ハンクが人間の目を避けながら、ドリーが入ったコーヒーポッドを持って移動する様子が捉えられている。字が読めるドリーは、地図を見れば両親がいるかもしれない場所まで行けると考えている。
『ファインディング・ドリー』ハンクとドリー本編映像
ドリーが字を読めたり人間の言葉が分かったりする設定について、アンドリュー・スタントン監督は、「前作ではドリーの過去について触れないし、ただそこにいるだけで十分だった。字が読めることについてはまるで考えていなかったよ」と明かす。プロデューサーのリンジー・コリンズも「なぜ字が読めるかなんて考えてなかったけど、今回ドリーが主人公になったことでその部分を利用したの。ドリーの能力はドリーが教育されていたことを証明するものだとしたら? と考えたわけね。だからクジラと一緒に育ったからクジラ語も話せるの。前作で字が読めることを手掛かりに過去を解き明かしていくのは面白かったわ」と、前作の伏線を回収するかのように、ドリーの秘密を徐々に明らかにしていくストーリーにしたことを明らかにした。
スタントン監督は、『トイ・ストーリー』や『モンスターズ・インク』など、数々のヒット作品を手がけるピクサーについて、「ピクサーはつねに進化していて、同じところに留まることはないんだ。僕たちはいつも学んでいて、ピクサーとはどういうものかを見直し、どこかに行き着いてしまうことは決してない。僕は自分たちが10年前や30年前と同じところにいないことについて満足しているし、10年後も同じところにいないことを望んでいるよ」と語っている。ストーリー・スーパーバイザーのマックス・ブレイスは「実は3年かかったシーンもあるんだ(笑)」と、たった1シーンに3年もの期間をかけたことを明かした。