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先日、貧乏グラドルのくせにバリ島で豪遊してきました! 日本ではファンの方以外にはまったくニーズのない私ですが、海外ではモテました!(ドヤ)
特にシュノーケリングの時のお兄さんは、ナチュラルなボディタッチとナイスアシストで、うっかり惚れてしまいそうでした。久々にプライベートで男性と手をつなげてニヤニヤした、だいぶ気持ち悪い三十路グラドル吉沢さりぃです。
さて、今回は、デビュー前に所属していた、怪しい事務所の話をしたいと思います。
10年ほど前、原宿で好青年にスカウトされました。彼の所属する事務所のトップタレントは、私が大好きなグラドル‼ 単純な私は後日、喫茶店で彼から詳しい話を聞くことに。彼は、事務所で人気の子たちをどう売ったか、私ならどう売るか丁寧に説明してくれ、私は契約を決めました。“最初の仕事は何かな〜”と浮かれていると、社長との顔合わせを兼ねて、3人でお茶をすることになりました。すると、話のメインは“芸能人は先行投資が大切”ということ。要は、月2万円出して事務所のレッスンに通い、矯正下着を買いましょう、という話でした。
もちろん、最初は断りました。ですが、数回にわたり、いかに先行投資が大切か、売れている芸能人が売れるまでにどれだけ自己投資をしているかについて語られ、もはや断るのが面倒くさくなってきました。ただお金はないし、キッパリ断ると「残念だなぁ。異例のスピードで、写真集とDVDが決まったのに」と言われたのです。この言葉に、翌日にはうっかりレッスン会場にいました。
レッスンでは当時20歳の私が最年長で、5~10歳の子どもたちが中心でした。発声練習をしたり、たまに先生がお休みだと、社長が「芸能界で売れるために」というセミナー的なことを始めました。「これ、だまされてるなぁ~」と思い始めると、写真集の話をちらつかされます。「最高の状態で写真集を出そう!」と言われ、トータルで10万円ほどの矯正下着を買ったのです。
2カ月後、仲のいい友人たちからは「たぶん、写真集なんて決まってないよ」と、やんわり忠告されるものの、洗脳されかけている私は、先行投資の大切さを友人に語るようになっていました。そのころ、「宣材写真を撮ります」と連絡がきたのと同時に、また2万円請求されました。もうここまできたら写真集を出して取り返さなきゃ! という気になりました。プロのメイクにプロのカメラマンが、たった2万円で新人の宣材を撮影するなんて異例のことで、良い宣材を作ることが仕事に直結すると叩き込まれて納得し、宣材撮影に向かいました。
いざ到着すると、プロのメイクさんは矯正下着を売っていた人だし、カメラマンは事務所のスカウトマン。そこでやっと目が覚めました。「決まっている写真集はどうするの?」とか「一番期待してたのに」などと散々引き留められましたが、それを振り切ってレッスンも事務所も辞めました。
冷静になり、その事務所をあらためてネットで検索してみると、やっぱり金儲け目的の悪徳事務所でした。事務所のトップグラドルも、ほとんど活動しておらず、スカウトするときの“飾り”のような扱いになっていました。現在、もうその事務所はなく、残っているのはネット上の悪評だけ。ただ、その事務所に所属していた子の中にはいまだにグラビアで頑張ってる子もいれば、いまや売れっ子女優もいます。“事務所の人たちは、見る目はあったんだなぁ~”と思いつつも、あの数カ月間、無駄に使ったレッスン費用と矯正下着のお金があれば、バリ島にもう一回行けるなぁと思い、悔しい気持ちになりました。
●よしざわ・さりぃ
バスト107cmのKカップを武器に活動する三十路グラドル。趣味は、キックボクシング・飲酒・少女漫画研究・箱根駅伝研究で、特技はお酒の一気飲み。タレント事務所にてマネジャーをしていた経験もあり、芸能の表も裏も知り尽くしている。ミスFLASH2016ファイナリスト。
「仕事を餌にレッスン費用を払わせる、悪徳事務所のカラクリ」の続きを読む