「リアルサウンド」の記事一覧(33 / 64ページ)

有村架純に続くブレイクなるか? 『忘れ雪』出演の”あまちゃん女優”大野いとの可能性

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『インサイド・ヘッド』のインサイド ”狂気の情報量”を投入する米国アニメに迫る

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朝ドラ『まれ』出演中の清水富美加がぶっちゃけトーク「オーディションは計算してやりました」

【リアルサウンドより】

 朝の連続テレビ小説『まれ』(NHK)にヒロインの親友役として出演中の清水富美加が10日、『しゃべくり007』(日本テレビ)に出演。”芸人が共演したくなる若手女優NO.1″という触れ込みで登場し、事務所のオーディションにキャラを作って挑んだことなどをあけすけに話し、観客の笑いを誘った。

 14歳でデビューし、女優業だけでなくコントや音楽番組のMCにも挑戦する20歳の清水。芸能界入りのきっかけは、友人と渋谷に遊びに行った際に事務所のオーディション告知イベントを見たことだったという。司会のくりぃむしちゅー・上田晋也に「それで受けて、すんなり入ったわけだ?」と訊かれると、素直に認める清水。「でも(オーディションの際は)けっこう計算してやりました。中学2年生にしては。正直、中学生のとき、すごいモテてたんですね」と言うと、「気持ちいいね! なかなか自分でそういうこと言う人いないもんね」と上田が賞賛し、会場も爆笑した。「自分でもかわいいと思ってた?」と訊かれると「そのときは勘違いして思ってました。でも……」と切り返し、”オーディション突破術”が明かされた。

 オーディションでは「すでにオーラがある人とか、すごいおっぱいが大きいおねえさんとか」が並んでおり、「自分はアカだらけのブスだ」「普通にやっても受からない」と考えた清水は、わざとマイクに頭をぶつけたり、最後の一言ではミュージシャン・DAIGOのように気だるい口調で「グランプリください」と言い放ったりと工夫した。その甲斐あって”グッドキャラクター賞”を受賞し、所属が決定したのだそうだ。

 清水のぶっちゃけトークはまだまだ続く。朝ドラ『まれ』に出演するにあたってヒロインオーディションを受けたことについて、「最初はヒロインしかやりたくないくらいの気持ちで、かなり”ギンギン”で。朝ドラのヒロインなんて、言ってしまえばわかりやすく売れるじゃないですか。売れたかったんです」。周囲に対しても”オラオラ”モードで、「一生懸命がんばります」といった挨拶をしている他の女優に対し、「一生懸命がんばるとか当たり前だから。ハイハイ、そういう感じね」と闘志を燃やしていた。結果、オーディションは落ちてしまったが、親友役で打診がくることに。はじめは「ヒロイン本当にやりたかったので」と迷ったが、父に相談したところ「主役を張れる器じゃない」「修行してこい」と言われ、出演を決めたという。

 悔しさ混じりで決まった朝ドラ出演だったが、ヒロイン・土屋太鳳について妬むような気持ちは「まったくなかったです」。「いつ死んでも天国に行くくらい、すっごい良い子なんですよ」と話し、「勝手に殺すな!」と上田にツッコまれていた。土屋は多忙を極めるスケジュールでも、常に笑顔で現場入りするのだという。

 話題は変わって『HK 変態仮面』(2013年)に出演したときのエピソードに。主演をつとめた鈴木亮平の水着は面積が少なく、足を広げるようなポーズを構えたときには、「ちょっと待って。一回しまいまーす」というハプニングもあったそうだ。清水自身も水着を着て「イヤイヤイヤーン」「ウッフーン」と言わなくてはならず、「恥ずかしくて、殻を破れなくて。私の中では、そこは今でも早送り」と恥じらいが残っていると話した。

 今年公開した映画では、初めてキスシーンを演じた。初めは恥ずかしかったが、現場に入ったら「よっしゃ。映画とるぞ」と覚悟が決まり、再び”ギンギン”モードになったという。ここで、清水の背後に座っていたネプチューン・原田泰造がいやらしい笑顔を浮かべるというハプニングが発生。しかし清水は笑って交わすという大人の対応を見せた。

 後半では、清水の好みのタイプである”ジャンピングボーイ”というスタッフとのLINEのやりとりを公開するというコーナーに。「ホルモンって最高ですね」など雑談を繰り広げていたが、”延々と肉の話を続ける””途中で唐突に「おえ~~~~~~。」と送信する”など不思議な面も多く、会場を笑わせた。

 お笑い芸人相手に堂々と振る舞い、トーク力を発揮した清水。22日には24時間テレビドラマスペシャル『母さん、俺は大丈夫』への出演が決まっており、女優として今後が期待されるが、バラエティでの活躍も予感させる番組だった。

(文=岩倉マコ)

窪田正孝、菅田将暉……連ドラ出演中の売れっ子若手俳優は、”理想の寄り添い男子”だ

【リアルサウンドより】

 映画界ではすでに監督やプロデューサー、評論家たちからその実力が高く評価されている窪田正孝(26)と菅田将暉(22)が、この7月クール、〈民放〉の〈ゴールデンタイム〉で〈連ドラ〉の初主演を果たした。窪田は『デスノート』(日本テレビ)で、名前を書き込んだ人を死に至らしめるノートを手にした青年を演じる。そして菅田は『民王』(テレビ朝日)で、総理大臣の父と中身が入れ替わるモラトリアムの息子を演じている。どちらもいわゆるファンタジーだが、二人の特性を活かしながら現代日本を描き出す作品となっている。

 窪田は06年に深夜の連ドラ、菅田は09年のライダーと、彼らのデビューはそれぞれ主演というポジションだったが、それらはいわゆる若手育成枠。その後も知る人ぞ知る存在として、深夜ドラマから映画まで、役の大小や作品のジャンルにこだわらず地道に経験を積んできたため、二人とも出演本数がとにかく多い。そして、NHKの朝ドラに出演し、一般的な認知度が高まった。

 窪田の武器は、「弱者に寄り添うキャラクター」を演じたときの爆発力だ。2011年9月に公開された『僕たちは世界を変えることができない』(深作健太監督)で演じた、カンボジアに小学校を作る大学生役で、ブルーハーツの「青空」を号泣しながら絶唱する姿ですべてをかっさらってしまった。翌12年の『ふがいない僕は空を見た』(タナダユキ監督)では、その日食うものにも困窮するほどの貧しい家庭から脱出しようともがく高校生役を、そんな経験はないはずなのに、当事者が身を切るかのように熱演した。14年のドラマ『Nのために』では、榮倉奈々が演じる貧しさから抜けだそうとする主人公を常に見守る幼なじみ役を好演。そして15年の『予告犯』(中村義洋監督)では、主人公たちの犯罪チームに手を貸すワープアのキーパーソンを演じ、少ない出演シーンながらやはり強烈な印象を残した。

 これらの作品に共通するテーマは、現代日本でも深刻な問題となっている貧困や格差社会だ。00年代までは、バブルが崩壊しようが、景気が悪かろうが、映画もドラマもJ-POPも「頑張れ!」と闇雲にポジティブなエールを贈ってきたが、震災後はいよいよそんな空元気が通用しなくなり、自ずと映画やドラマが描くテーマやキャラクター、そこに求められる役者にも変化が生じた。窪田は先述した役柄を演じることで、社会の底辺にいる人の存在を静かに、しかしくっきりと浮かび上がらせ、観客に力を与えることができる。女性客にとっては理想の寄り添い男子なのだ。

 一方、菅田将暉は2013年に二十歳で主演した『共喰い』(青山真治監督)で一気に本格派に踊り出る。下関の寂れた川辺という閉塞した環境から脱出するイメージすら持てず、父親の人生を踏襲することに怯える貧しい10代の少年役で、濡れ場にも挑戦した。『そこのみにて光輝く』(呉美保)では、函館のやはり海辺の街で、自分の不幸な境遇にすら気づいていないような姉思いのヤンキー上がりのチンピラ未満を、汚した歯をむき出しに演じ、絶賛を浴びた。

 誤解を恐れずに言うと、菅田は「アホキャラ」がとてつもなく上手い。『泣くな、はらちゃん』(2013年)で演じた、姉の大切なものをことごとく捨てたり売り飛ばしたりするニートの役も、「民王」の一流大学の学生ながら〈未曾有〉を〈みぞうゆう〉と読んでしまう総理大臣の息子役も、いわゆる学も常識もない。だからこそ、今の日本がただの惰性でキープしているものや、みんなが気付かないふりをしている嘘や幻想を突拍子もない角度から指摘して、「これ、いらねんじゃね?」とあっさりと手放すことができる。上から目線で正しいことを言うのではなく、「可愛いアホキャラだけど意外と鋭いこと言うじゃん」という存在。菅田は「社会をぶっ壊してくれるのはこういうヤツなんじゃないか?」と思わせるトリックスターに、命を吹き込むことができる俳優なのだ。

 最新劇場公開作でも、二人はその魅力を存分に発揮している。窪田が『ロマンス』(タナダユキ監督/8月29日公開)で演じる主人公の彼氏役は、仕事から帰ってきた彼女にベッドから「お金貸して。1万円でも1000円でもいいから」とのたまうダメンズだが、一人で過ごすよりはこのコに寄り添ってもらいたいと思うのはわかる。そして、『ピースオブケイク』(田口トモロヲ監督/9月5日公開)で菅田が演じているのは、失恋して傷ついているヒロインにルール無用で付け入ろうとするバイト仲間役。その欲望を隠さない眼差しが羨ましくすらある。

 当たり前だが、映画やドラマの作り手は、社会情勢を敏感に察知する。『踊る大捜査線』や『海猿』『HERO』のように、ハンサムで頼りがいのあるスター俳優が演じるヒーローたちが「頑張れ!」と応援する作品がある一方で、震災後は社会の片隅に生きる者に焦点を当てる作品が増えてきた。窪田正孝と菅田将暉はそういった作品にリアリティを与える俳優として、ますます欠かせない存在になっていくだろう。

■須永貴子
インタビュアー、ライター。映画を中心に、俳優や監督、お笑い芸人、アイドル、企業家から市井の人までインタビュー仕事多数。『NYLON JAPAN』『Men’s EX』『Quick Japan』などに執筆。3年半にわたり取材と構成を担当した小出恵介の対談集『俺の同級生』(宝島社)が7月に書籍化。

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JYJのユチョン、BIGBANGのT.O.P、ZE:Aのシワン…”演技ドル”の活躍に見る韓国映画の変化

【リアルサウンド映画部より】

 韓国では、演技をするアイドルのことを”演技ドル”と呼ぶ。その代表と言われているのが、JYJのパク・ユチョン、ZE:Aのイム・シワン、元MBLAQのイ・ジュン、2PMのジュノ、BIGBANGのT.O.Pなどだ。

 この代表格の中でも、演技のタイプは異なる。キム・ギドクがプロデュースした映画『俳優は俳優だ』に主演し演技ドルと呼ばれるようになったイ・ジュンは、激しいラブシーンも厭わない姿が評価された。また、T.O.Pの場合は、『同窓生』や『タチャ~神の手』など、堂々と彼のカリスマ性で主演を張れる、華のある演技ドルだ。

 しかし、昨今の演技ドルは、こうした体当たりの演技や、華のある演技をしている人よりも、アイドル性は封印して、作品の中で一個人として存在している人が「演技ドル」と呼ばれるように変わりつつあると思う。

例えば、ユチョンは長らくドラマの世界で活躍してその演技に定評があったが、スクリーンデビュー作となったポン・ジュノがプロデュースの映画『海にかかる霧』で、しがない船員を演じてさらに注目を集めた。主演とはいえ、彼をJYJのユチョンと知らずに映画を見た人からすると、アイドルとして活躍する姿は想像できず、韓国に住む普通の青年に見えたという声も多く聞かれた。

 2014年に、非正規雇用の商社社員の悲喜こもごもを描き、韓国で社会現象にまでなったドラマ『未生~ミセン~』のシワンもまた、アイドルのキラキラ感は封印し、学歴なしで商社に入社して会社の理不尽さや派閥闘争に巻き込まれながらも成長する主人公を演じた。派手さはないし、ひょうひょうとしているように見えて、実は真摯に生きているいまどきの若者を誇張することなく演じていた。

 この流れに、大手事務所のSMエンターテインメントも無関心ではない。もちろん、東方神起のユノにチャンミン、SUPER JUNIORのシウォンやドンヘなど、これまでにも俳優は排出しているが、彼らの多くは、アイドル性を作品に生かしてきたタイプだった。もちろん、それは韓国のドラマ界が彼らにその役割を求めていたからでもある。

 しかし、今後はSUPER JUNIORのイェソンが、スーパーで働く非正規職解雇労働者の話『ソンゴッ(錐)』に出演することが報じられている。

 この動きについて、社会学者のハン・トンヒョン氏は、韓国ドラマの世界にも、日本のような「雰囲気」のニーズが出てきているのではないかと語る。

 確かにこれまでの韓国ドラマには、財閥の御曹司が出てきて、健気なヒロインと恋に落ちるというイメージが強かった。しかし、『未生~ミセン~』以降、リアリティ路線に変わっていくことは十分に考えられる。そうなると、派手さはないが、雰囲気のるアイドルが、あたかも自分の周りにいるような人として登場することが求められるようになるのは必然だろう。

 日本でも、木村拓哉のように華のあるアイドルのカリスマ性がドラマを引っ張る時代もあったが、今ではメンバー全員がそれぞれにリアリティをもった役を演じている。草彅剛はドラマに主演するのがメンバーでは一番遅かったが、1997年の『いいひと』で「自分のまわりの人の幸せが自分の幸せ」という文字通りのいいひとを演じた。今では、アイドルがこうしたなんでもない身近な人物を演じることに驚きはないが、当時は新鮮な印象を持って受け止められていたと思う。

 韓国でも、演技ドルに限らず、ドラマの方向性自体が変化を求められる時期に差し掛かっているのではないだろうか。例えば、シワンは、アイドルグループZE:Aの中ではセンターではない。しかし、センターではないアイドルが、どこにでもいそうな青年の機微を表現することが、今の演技ドルに求められる最新の形なのではないかと思える。

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『レッドカーペット』場面写真/(C)2014 Noori Pictures, All Rights Reserved

 今後、日本で公開される作品としては、映画『レッドカーペット』にも2PMのチャンソンが出演しているが、彼の役は、芸大を出てAVの世界に飛び込み、『市民ケーン』やダリウス・コンジは好きだが韓国の娯楽映画はちょっと……というシネフィルでサブカルな若者といったキャラクターである。このほか、同じく2PMのジュノが主演の『二十歳』も日本での公開が控えている。今後、演技ドルにどういう需要があるかを見ることで、韓国ドラマや映画の変化も見えてくるのだろう。

■西森路代
ライター。1972年生まれ。大学卒業後、地方テレビ局のOLを経て上京。派遣、編集プロダクション、ラジオディレクターを経てフリーランスライターに。アジアのエンターテイメントと女子、人気について主に執筆。共著に「女子会2.0」がある。また、TBS RADIO 文化系トークラジオ Lifeにも出演している。

■公開情報
『レッドカーペット』
配給:コムストック・グループ
8月15日(土)よりシネマート新宿ほかにて公開
公式サイト

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