「映画」の記事一覧(17 / 42ページ)

神様に祈りを捧げる教会は“悪魔の巣窟”だった!? 『スポットライト』が照らし出した平穏社会の暗部

<p> カトリック教会は子どもたちを性的虐待する変態神父たちの温床であり、教会はその事実を組織ぐるみで隠蔽してきた。世界で12億人もの信者数を誇るカトリック教会の衝撃的な内幕を暴いた地方新聞の記者たちの奔走を描いたのが、実録ドラマ『スポットライト 世紀のスクープ』だ。多くの予想に反し、今年のアカデミー賞作品賞と脚本賞を獲得し、カトリック教会の本部であるバチカンのローマ法王庁を今も大きく揺さぶっている。</p>

<p> この物語は米国の古い街・ボストンにひとりのアウトサイダーが赴任してきたことから動き始める。2001年7月、ボストン・グローブ紙はインターネットの普及で売り上げ部数が低迷し、そのテコ入れとして親会社から新しい編集局長のマーティ(リーヴ・シュレイバー)が就任する。マーティはまず「読者がもっと読みたくなる紙面にしよう」と社員に求める。そんな努力はずっとやってきたと同紙に勤めるベテラン記者たちはうんざり顔だが、マーティは容赦なく改革を断行する。ユダヤ人であり、地元とのしがらみがないマーティの目に止まったのは、地元カトリック教会のジョン・ゲーガン神父が子どもたちに悪戯をした疑いで裁判沙汰になったスキャンダル。ボストン・グローブ紙は小さな囲み記事で扱っていたが、マーティは「事件の真相をさらに掘り下げろ」と命じる。「すでに記事にした」「うちの読者の半分はカトリック信者だぞ」という反対の声が上がる一方、特ダネ班“スポットライト”のデスク、ロビー(マイケル・キートン)がこの事件を担当することになる。</p>

広島ローカルネタも満載! 松田龍平×前田敦子のホームドラマ『モヒカン故郷に帰る』

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(C)2016「モヒカン故郷に帰る」製作委員会

 今週取り上げる最新映画は、松田龍平と前田敦子が恋人同士を演じる、笑いあり感動ありの娯楽作と、自主映画監督らのゲスな生きざまを描く異色の人間ドラマ。キャラクター設定は一見極端だが、家族や仲間との接し方や距離にいつの間にか共感を覚える2作品だ。

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Hey!Say!JUMP山田涼介主演の実写版『鋼の錬金術師』 注目は大佐役ディーン・フジオカ

<p>「Hey!Say!JUMPの山田涼介クン主演で実写化される映画『鋼の錬金術師』ですが、実は彼以上に注目を集める俳優さんをキャスティングできたんです。ディーン・フジオカさんですよ」(映画関係者)</p>

<p> NHKの連続テレビ小説『あさが来た』の五代友厚役で大ブレークした俳優のディーン・フジオカ。その人気ぶりは、今さら説明するまでもない。</p>

<p>「最近もドラマ初主演やCMが決まったり、ラジオのレギ</p>

3.11に対するピンク映画からの回答。声を失った男の悲痛な叫び『夢の女』『バット・オンリー・ラヴ』

<p> 多くの犠牲者を出した東日本大震災だが、あの震災によって逆に社会復帰を果たした人もいる。10代のときに統合失調症と診断された男性は、40年にわたって地元・福島の精神科病院での入院生活を余儀なくされた。しかし、福島第一原発事故によって原発近くにあった入院先から他の病院に避難した際、すでに病気は完治していることが判明。男性は60歳になって、ようやく自分の人生を取り戻すことになった。あまりにも皮肉めいた小説のようだが、これは『ハートネットTV』(NHK教育)や『クローズアップ現代』(NHK総合)でも報道された実話。このウソのような本当の話を映画化したのが、かつてピンク映画界で活躍した佐野和宏主演作『夢の女 ユメノヒト』だ。<br />
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Hey!Say!JUMP・山田涼介が人気コミック『鋼の錬金術師』実写化で主演へ

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 Hey!Say!JUMP・山田涼介主演の映画『暗殺教室―卒業編―』が、25日に公開初日を迎えた。

「前作が山田クンの初主演映画でしたが、興収も28億円と大ヒットして、日本アカデミー賞で新人俳優賞を獲得しました。事務所はV6の岡田准一クン、嵐の二宮和也クンと同様の“映画俳優”路線を歩ませたいようです」(映画関係者)

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成海璃子は初濡れ場でどこまでさらけ出したか? 痛みを伴う大人への通過儀礼を描いた『無伴奏』

<p> 成海璃子演じるヒロイン・響子は教室でいきなり学生服を脱ぎ始め、下着姿になる。制服廃止闘争委員会の委員長をつとめる響子は、同級生たちに向かってアジ演説を行なう。「我々女子高生はオシャレする権利と自由を取り戻すべきである!」「異議なし!」。映画『無伴奏』は1960年代終わりの、まだ学生運動が熱かった時代の仙台を舞台にした“痛い”青春ドラマだ。実際に女子高で制服廃止闘争委員会をやっていた直木賞作家・小池真理子の自伝的要素の強い同名小説を原作に、成海璃子が大人への階段を上がっていく響子役を等身大で演じている。初めて官能シーンに挑んだことでも話題の作品だ。</p>

<p> 響子(成海璃子)はメンソール系のタバコをしばしば吸う。そうやって気分を落ち着かせていないと、体の中を駆け巡る血の気を抑えることができない。学生運動に参加している響子だが、本当は沖縄の基地問題にもベトナム戦争にもさほど興味はない。でも、何か他の人と違うことをせずにはいられないのだ。親や学校の言うことに従って、おとなしく受験勉強なんて出来やしない。近くの大学で開かれている決起集会に加わり、機動隊を相手に一触即発になる緊張感を味わっている。周囲から子ども扱いされるのが嫌で嫌で堪らないが、その反面では芯から学生運動にのめり込めない空虚さも感じていた。そんなとき、響子はクラシック喫茶「無伴奏」で育ちのよさげな大学生の渉(池松壮亮)と出会い、渉の親友・祐之介(斎藤工)やその恋人・エマ(遠藤新菜)と一緒に遊ぶようになる。響子は今まで知らなかった大人の扉を開けることに夢中になる。</p>

有村架純が完全にかすんでる! 初週ヒット『僕だけがいない街』で異常な光を放った人物

<p> 映画『僕だけがいない街』が19日に公開され、全国週末興行成績で初登場2位(興行通信社、以下同)を記録。同日公開の『ちはやふる 上の句』が4位ということで、好スタートを切った格好。</p>

<p> 原作は三部けいによる同タイトルのマンガで、各出版社などが主催するマンガランキングの常連でも知られる人気作。過去に戻る「リバイバル」という自分でもコントロールできない能力を持つ売れない漫画家・藤沼悟(29歳)を主人公に、悟の少年時代に起きた女児連続誘拐殺人事件に迫るSFミステリー。2016年1月からはアニメも放送中。</p>

単車窃盗&暴行に明け暮れるヤバすぎる不良群像!! ゆうばりグラングリ作『孤高の遠吠』が凱旋上映

<p> 静岡県富士宮市に焼きそばに続く、新しい名物が生まれた。それは実録不良映画だ。富士宮出身の小林勇貴監督(1990年生まれ)が地元の不良たちをそのまま出演させたご当地実録犯罪映画『孤高の遠吠』は、今年2月に開催された「ゆうばり国際ファンタスティック映画祭」のオフシアター部門コンペティションにてグランプリを受賞。3月26日(土)より都内の渋谷アップリンクにて凱旋上映されることになった。同映画祭コンペ部門の審査委員長をつとめたベテラン脚本家・柏原寛司氏は「我々プロが大人の事情で撮れないようなものをやってしまう向こう見ずさが、忘れていた青春を思い出させる」と評している。<br />
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橋本環奈、ソロデビュー曲「セーラー服と機関銃」も振るわず……スター・システムは、なぜ破れたか?

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『セーラー服と機関銃 -卒業-』オフィシャルサイトより

 橋本環奈の初主演映画『セーラー服と機関銃 -卒業-』(公開中)が、238館の公開規模ながら週末2日間の興行収入は2,000万円台と、“大コケ”したことが話題となっているが、渾身のソロデビューシングル「セーラー服と機関銃」(YM3D)のセールスもまた、あまり芳しくないものとなっている。初週売り上げは約1万2,000枚で、3月7日付のCDシングル週間ランキングで11位にランクインしているものの、その後のセールスは低迷している。もちろん、昨今のCD不況を鑑みれば立派な数字といえるかもしれないが、それでも話題ほど売れていないという印象が強い。

 橋本以外にも、ソロアイドルとして売り出そうとして失敗したケースは少なくない。アイドルグループのさくら学院を卒業後、2014年4月からソロ活動を開始した武藤彩未は、当初は“ソロアイドルの時代の再来”と騒がれたものの、大きくブレークすることなく、15年12月に活動を休止している。アイドリング!!!の元メンバーだった遠藤舞も、高い歌唱力を生かして13年7月にソロデビューを果たしたが、14年8月以降は新作のリリースが止まり、現在は舞台などでの活動が主となっている。

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3.11後の格差社会、上から見るか下から見るか? 岩井俊二の帰還『リップヴァンウィンクルの花嫁』

<p> 小学校の校庭で、鉄棒の逆上がりが初めて出来たときの喜びを覚えているだろうか。足が宙に浮き、頭が後ろから地面へと向かい、ぐるんと世界が反転して見えた。今までとは異なる風景を手に入れた感動があった。ちょっとしたコツさえつかめば、それまでとは異なる視点を持つことができ、世界はまるで違ったものへ変わっていく。岩井俊二監督の久々の実写映画『リップヴァンウィンクルの花嫁』は、世界を逆さまにして、ひとりの女性の冒険を眺める物語となっている。</p>

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