「正真正銘の雨男」がウリのアイドルが、日本の梅雨に苦戦を強いられる!?
K-POP界は自称〈雨男〉にあふれています。イベントに行くと、雨男ネタ・トークのオンパレードに、もう辟易……。
たとえば、芸歴25年目を迎える〈バラードの皇帝〉シン・スンフンもそのひとりで、トップがそうなのですから、K-POP界は末端に至るまで雨男だらけ。ほかにも、DV疑惑に苦しむキム・ヒョンジュンや東方神起の弟分SHINeeなんかが有名どころ。後者が昨年9月に野外ステージの六本木ヒルズアリーナでイベントを行った際には、ライブ開始前に雨が上がり、本人たちは「僕たち、雨男なのに~~~」と残念がっていました。この会場、屋根があるとはいえ、すべてを覆っているわけではないので、「濡れる観客の身にもなってくれぇ」と思いますよね。
ま、K-POP界には〈雨(ピ)〉なんて名前の、自称ワールドスターがいるくらいなので、みんなよっぽど雨好きなのかもしれません。
一番の困ったちゃんは、〈ウリ〉になるアピールポイントがほかにないため、雨男で一転突破しようとするアイドル。それが昨年秋に日本デビューを果たした5人組、NU’EST(ニューイースト)です。
その名は〈NU、Establish、Style、Tempo〉の合成語とのことですが、何のことやら意味不明。本国では2012年にデビューし、その後リリースを重ねていますが、いくら新曲を出してもイマイチ印象が弱く、いつまで経っても「デビュー曲が一番よかったね」な状態。
◎雨男界の真打ち、登場か?
ならば、雨男で攻めるしかない……そう考えたのでしょう。で、ついたキャッチフレーズが〈正真正銘の雨男〉。「いままでの雨男とは違うぞ!」ってわけですが、当然「そこで勝負してどうする?」とツッコまれますよね。そこでもうひとつ、キャッチフレーズが加わります。〈雨に濡れるイケメン・プリンス〉です。「雨以外ないのかよ?」とボヤキたくなりますが、それ以外ないのですから仕方ありません!
そんな彼らが5月20日にセカンドシングル「NA.NA.NA.涙」を発売しました。〈正真正銘の雨男〉だけに、ステージでの見どころは黒の傘を手にした優雅な舞です。そして5月31日には豊洲の野外ステージで発売記念イベントを開催。関係者の誰しもがぽつぽつとした雨を期待したと思いますよ。が、その日はあいにくのかんかん照りで30度超え。大きく広げた傘は太陽の光を吸収しまくり、その下で踊り歌う彼らは見るからに暑そう。「罰ゲームでもやってるの?」と気の毒になってしまいました。
本当は梅雨のタイミングでリリースしたかったのでしょう。が、あまりに時期外れの発売は「ザ、ザ、ザ、残念」な結果を迎えることに。彼らは雨に濡れることなく、汗びっしょりとなったのです。
雨が降らないのを残念がるアイドル、炎天下で雨男を自慢しながら汗に濡れるアイドル。そうしたアイドルの方々には今後ぜひ、旱魃に苦しむ地域に行ってほしいと思っています。日照りに苦しむ農村部でライブをやれば、万人から喜ばれ、新たなマーケットを開拓できること間違いなしですよ!
■今週の当番=佐々木薫
一年の中で、梅雨が一番嫌いな、アラフォーK POPファン。