「泥ダンゴを延々とつぶさせる」辻希美の子育てスキルが高すぎる!!
12月12日土曜日、東京都内にて行われた『ママモコモてれび』(日本テレビ系)の子育て支援イベント『モーニング娘。から、モーニングママ。へ ~アイドルの子育てリアルライフ~』に元モーニング娘。の飯田圭織(34)と辻希美(28)が出席した。
このイベントで気になることの一つが、どんなお客さんが集まるのか? ということだ。モーニング娘。世代のかつてのファンか、それともブログ炎上女王として長らく君臨し続ける辻の熱心なウォッチャーか? 受付開始前から様子を見ていると、参加客がロビーに続々と集まってきた。未就学児童OKのイベントであるため、そのほとんどが子連れだったが、ママだけでなくパパ同伴が非常に多かった! 子どもは小学生未満の幼い子たちが目立ち、首の座っていない低月齢児もかなりいる。子育て中の息抜きがてら、子どもと一緒に楽しめる外出先のひとつとしてちょうど良かったのかもしれない。ちなみに開催地は汐留だ。
ママ&パパは軒並み若い。開演後、世代ごとに手を挙げる場面があったが、20代が一番多く、次が30代。清楚系のママもいれば、親子ともに茶髪のファミリーもいる。地方のイオン色が強い印象を受けた。ベビーカーはCombi、アップリカなどの軽さや開閉の簡単さをうたっているものが目立った。都内(というか港区周辺)のスタンダード、激重ベビーカー・エアバギーなどここではアウェイである。
会場内にはキッズスペースや授乳室、オムツ替えコーナー、ウォーターサーバーがあり、子連れでも快適に過ごせる必要最小限の設備が揃っていた。客席はマットが敷き詰められ子どもを寝かせたりしながら座って過ごせるようになっている。小さな子どもの泣き声や叫び声が響く中、いよいよイベントが始まり飯田と辻が登場。“アイドルの子育てリアルライフ”が語られた。
◎モー娘。ママたちの会合は…
飯田は現在、1歳半の男児を育てており、辻は8歳の長女、もうすぐ5歳になる長男、2歳の次男を育てている。辻は「長女がすごいでかくて足のサイズとか23センチあるんですよ。家系的に手足が大きい家系なので、それが遺伝したのか……靴下は一緒に使っています」と、驚き発言。8歳で23センチ……確かにでかい! と思ったが、少し調べると、8歳女児の平均靴サイズは21~22センチだそう。い、意外とでかい。
辻は小学校6年生のときにモー娘。入りしたが、小学校2年生の長女もあと4年すれば当時の辻と同じ歳になる。「もう不思議で。自分でも受け入れられない気持ちもまだありますね正直」と感慨を口にする辻。子供の成長ってあっという間だな……。この会場にいる幼子連れのパパさんママさんたちは、おそらく全員、辻より親歴が短い。辻が誰よりも先輩。だからこそどのお客さんも、彼女の話に真剣に耳を傾けている。
そういえば後藤真希(30)も12月8日に第一子となる女児を出産し、モー娘。含むハロプロメンバーのママ化が進んでいるが、メンバー間での“ママ友”的なつながりは、さほど強くないらしい。
辻「メンバーでのママ会はまあ、しなくはないんですけどほんとみんなバラバラだったり住んでる場所も遠かったりするのでなかなか機会はないんですけど。でもやろうねってすごい言ってるんだよね」
飯田「そう! だからごっちんが落ち着いたらママ会しようねってこないだ言ってたんですけど」
藤本美貴(30)も第二子を出産し、松浦亜弥(29)もママ、石黒彩(37)は辻以上にママ歴が長く三児の母、中澤裕子(42)も二児を育て中。あ、市井紗耶香(31)も三児の母である。あらためて列挙すると、やはり母となった仲間は多いのだが、これまではママ会開催はそれほどしてこなかったようだ。ゴマキ出産でついに一同が結集となるのだろうか……? でも無理しなくてもいいんだよ……実は仲良くない関係なのに、「子どもを産んだから」なんて共通点で無理矢理集まっても、しんどいだけなのだから。
◎ケンジの存在感
会場ではスクリーンにふたりがブログにアップした写真を映しながらトークがすすんでいくのだが、手製の弁当写真も出てきた。映された弁当は辻も飯田もかなりちゃんとしていて、仕事をしながらここまでやるのか……と純粋に尊敬した。まあ、毎朝決まった時間に出社してタイムカードを切る職種の人たちではないものの、仕事時間が不規則だからこそ難しいこともある。また、イベントで使う写真なのだからもっとも気合を入れて作った弁当のデータを用意したに違いないが、そこをツッコむのも野暮なので、弁当&料理トークを披露してもらおう。
(アンパンマン弁当の写真が映され…)
飯田「息子がプレスクールに通っているので毎日お弁当を作って持って行くんですけど、遊ぶことが好きで食べたり食べなかったりするので毎日試行錯誤しながら作ってます。例えばアンパンマンで喜んでもらうとか。反応は全然違います。色々野菜に形をくりぬいて作ったりとか。あとは好きなものばかりじゃなくて野菜も魚も食べましょうっていうことで、これを食べたらじゃあこれも食べましょうね、みたいなものを必ずつけてる。これ食べたらこれももっとあげるよ、とか」
(運動会ばりの、量の多い豪華な弁当写真が映され…)
辻「このお弁当は急遽公園に行こうってなったときのお弁当なんですけど。これでも足りないぐらいですね今は。1回のご飯で4合ぺろりと食べます。これで中学校高校行ったらすごいだろうなって思いますけど、旦那さんも料理が好きな人なのでそこはすごい助かりますね」
(旦那さんの得意料理は?)
辻「スープですね。ジャガイモのポタージュとか大根のポタージュがすごい美味しくて」
(手間かかるからなかなかできないのでは?)
辻「だから私はやらないんです(笑)。私は和食が得意なんですけど旦那さんはイタリアンとかお洒落な感じが得意なんですよ」
やはり杉浦太陽(34)のパパぶりも光っている。ポタージュは確かに手間がかかるが、幼児も食べられる一品なのでありがたすぎる! しかも特別な日に気合を入れるのではなく普段から料理してくれるって最高だ。伊達に全国各地でキッチンを走らせていない(NHK総合の『キッチンが走る!』に2010年からレギュラー出演中)。しかしこうなると飯田の夫・ケンジはどこまで子育てにコミットしているのか気になってくるのだが、そこは話題にはならなかった……。
◎作っては壊す、賽の河原遊び!
子育てでイライラしたときは? という質問に対しては、意見が分かれた。
飯田「基本あまりイライラしないタイプではあるんですけど、これはもう私イライラするなって思ったらとりあえず休みます。家事もあとにして、息子と遊ぶだけの時間にします。あれもしなきゃこれもしなきゃ、ってなるとちょっと疲れちゃうので、とりあえず一緒に昼寝しようとか遊ぼうとか。
でもほんとに子どもが小さいときは休んじゃうと休んじゃったことに罪悪感があって。でも赤ちゃんって夜泣きがすごいから休む時間もないし自分の体力もなくなっちゃってぼろぼろになって、そうなると考えもマイナス思考になってちょっと悪循環だなと思うようになって。やっぱり休むときは休もう、リフレッシュして明るく子育てしてるほうが子どものためにも自分のためにもいいなって気が付いたので、休めるときは子どものためにも自分のためにも休もうって決めています。
私がすごく仕事だったり家事だったりで忙しかったときに息子に『ちょっとうるさいから静かにして』って言ったんですよ。そしてしばらくして、息子に『あれしてくれる?』って言ったら『ママ、うるさい、静かにして』って、真似されちゃったんですよ。なのでやっぱり自分自身に余裕を持って子どもに接していかないと全部子どもに伝わっちゃうっていうのを感じたので、余裕を持って接することが大事なんだなっていう気がしました」
模範的なお応えだ。でも具体的にもっと教えて~どれくらい休むの!? よそのママの休息の取り方ってすごく参考にしたいんですけど……! それに、「基本あんまりイライラしないタイプ」と前置きされても、現役時代に後輩イビりまくっていたという暴露話を他の元メンバーたちがバラエティで披露しちゃってる今になって言われても説得力がない。
対する辻ちゃんは?
辻「イライラしたときですか? イライラはそりゃしますよね(笑)、でも私はストレスが溜まったなあってときは、部屋の模様替えをよくします。なんか、こう、やっぱり家にいることが多いので、その家をちょっとでも場所の配置をかえてみたりとか、観葉植物を足してみたりとかするだけでちょっとなんか、引っ越した感じゃないですけど、ちょっと気分が変わることがあって。なんかスッキリした気持ちになりますね。
たぶんブログを見てる皆さんお分かりだと思うんですけど、結構な頻度でやっています(笑)。そのときはたぶんストレス溜まってんだなと(笑)。でも終わった後スッキリなんで。家具も自力で動かすんですよ。テレビもタンスも自力で押して移動させるので、それがたぶん力ずくで。スッキリするって言うのもあると思います。水のサーバーとか持ち上げますから私(笑)。
あとは長女が料理に興味を示してくれているので一緒に料理をしたりお菓子を作ったりすることも楽しいですね。私が細かい作業が好きで、長女も遺伝したのか細かい作業がすごい好きなので。パンだったりクッキーでも色々デコレーションしたりとかっていうのをよく一緒にしていますね。いまもうお母さんと娘というよりもちょっと友達感覚になってきているので。本当は女の子もうひとり欲しいなって思う時期もあったんですけど。でも今友達みたいな感じになれてきているので、いいなっていうふうに思っています。
ほんとでも最近です。しっかりしてきてくれたのもここ最近で。それまで結構私に似て泣き虫だったので。でも今はもう下の子の面倒も見てくれますし。頼るところがここしかないってなると全部頼んじゃったりするのでもうごめんねって思いながら。いますごい楽しみながら接することが出来ていますね。
恋愛話とか楽しみだなって。でもパパには言わないんですよ。『パパには言っちゃダメだよね』とか」
う~ん具体的。辻ちゃん本当にすごい。ママトークスキルの高さに驚かされる。長女の存在が、下の男児たちの子育てをするうえで、かなり助けになっているようだ。ちなみにそんな長女だが、この一週間ぐらいでいきなり「芸能界に入りたい」と言いだしたという。
辻「ウチの旦那が芸能界には入れたくないっていうタイプなんですけど、バンドをさせたいって言い出して(笑)ちょっとよく分かんないんですけど、いまギターを一緒に練習したりとかしてて、子供用のギターを使って練習とかしてます」
ちょっと難易度が高いが、シャ乱Qのコピバンはどうだろうか。しかし辻は「入れたいか入れたくないかって言ったら入れたくないです」と、バンド結成は置いといて改めて子どもの芸能界入りについて話し始めた。
辻「私が12歳からお仕事の世界に入って、中学校時代、高校時代っていう一番楽しい時代をゆっくり過ごせなかったので、それは未だにすごい思うんですよ。制服を着て街を歩きたいとか、そういうやり残したなってこともけっこうあったりするので。そこは自分が出来なかったからこそ、娘には経験してもらいたいなって思って。ほんとに当たり前のことなんですけどできなかったので、同じ後悔みたいなものはして欲しくないなっていうところで入れたくないっていう気持ちはあるんですけど。
でもまあ興味を示し始めちゃってるので、言わなくもないなっていう覚悟はしています。でもその高校生活を全部終えて20歳……まあ20歳からアイドルもアレなんですけど、でもこのお仕事がホントの気持ちで本気でやりたいっていうんだったらそこはまあ……いいんじゃない、って話はしてますけど、何も手は差し伸べないかなと思います」
飯田「ほんとはやっぱりオススメをしたくないなっていうのが本音なんですけど、でももし本気でやりたいなってなったら、私も自分自身でオーディションを受けて自分自身で勝ち抜いていったので自分の力だけで挑戦してみなさいよっていうふうには言うかもしれないですね。
男の子なので、一生ね、稼がなきゃいけないじゃないですか。将来自分も家庭を持ったりすると。なので安定できる職業に就いてほしいなっていうのが本音ではありますね」
ふたりとも10代から芸能界に身を置く者だけに、子どもが芸能界を意識する局面も多いだろう。辻の悩みっぷりはリアルである。飯田は“男の子なので一生稼がなきゃいけない”といっているが女性も稼げるように育てた方が良いに決まっているのでは。
そうこうしているうちに、会場の赤ちゃんや子どもたちの声がどんどん大きくなってきた。同じ場所に小一時間座り続けているのは子供にとって苦行以外の何者でもないだろう。叫びたくもなる。もうそろそろ終わってあげて! と感じ始めた頃に始まった質疑応答で、1歳半のお子さんを持つママから「この時期(冬)の遊ばせ方を教えてほしい」という質問。これに対する辻の回答が、この日一番ふるっていた。
辻「この時期は菌がいっぱいあったりして、どこ行こうかなって思ったりもするんですけど……でもやっぱりいま、けっこう公園の衛生管理的な砂場とかも囲いがあって猫や犬が入れないようになっているので、私はよく公園に連れて行って、泥ダンゴをたくさん作ってそれをつぶさせるっていうのをよくやってます。子どもってなんでも壊したがるんですよ。壊れてもいい泥ダンゴを大量に作って……娘と一緒に大量に作るんですよ。それをつぶしていいよってするんです……っていうのはよくやりますね。泥ダンゴはすぐに再生できるので。うふふふふ」
公園で泥ダンゴを延々と作り続ける辻ちゃん! この遊ばせ方も最高。子ども絶対喜ぶわぁ。“清潔な砂場もあるから”という前置きがやたらと長いところには、これまでブログで多々炎上してきたことから培われたのか、自分の言葉がアンチの誤解を生まないようにという意識を感じた。
そのほか、辻ちゃんは「家ではほとんど座っていることはない、ずっと動いている」とも。自分なりに3人の子育てに奮闘し続けた結果か、3歳児を育児中の筆者には辻ちゃんのアドバイスがどれも具体的でありがたかった。どんなに叩かれまくろうとマイペースに子育てをやりぬく辻ちゃんの精神力と体力に驚かされるばかりの1日であった。
■ブログウォッチャー京子/1970年代生まれのライター。2年前に男児を出産。日課はインスタウォッチ。子供を寝かしつけながらうっかり自分も寝落ちしてしまうため、いつも明け方に目覚めて原稿を書いています。