『障害者殺しの思想』から考える、植松聖容疑者が主張する「正義」とマスコミが助長した障害者差別の歴史
<p>「私の目標は重複障害者の方が家庭内での生活、及び社会的活動が極めて困難な場合、保護者の同意を得て安楽死できる世界です」</p>
<p> 相模原の障害者施設「津久井やまゆり園」で19人の入所者を殺害した植松聖容疑者は、今年2月、衆議院議長に宛てて、このような手紙を書いている。障害者が「安楽死できる」という勝手極まりない発想だけでも身の毛がよだつが、犯行後の供述では「重複障害者が生きていくのは不幸だ。不幸を減らすためにやった」と、自らの「正義」を語っている。障害者に対する冷酷なまでのその発想は、ナチスドイツによる障害者の安楽死政策「T4作戦」にも影響を受けたとみられている。</p>