エロマンガも他人事ではない?「日本ビデオ倫理協会」とモザイクの歴史に鑑みる自主審査団体の意味
【オタクに"なるほど"面白い!オタクニュース・ポータル「おたぽる」より】
2007年にアダルトDVDの審査が不十分だとして、日本ビデオ倫理協会(以下、ビデ倫)の審査部統括部長ら数名の関係者がワイセツ図画販売幇助容疑で逮捕された事件。10月7日、最高裁は被告側の上告を退ける判決を下した。日本ビデオ倫理協会の後継組織となる「映像倫理機構」公式HPより。
かつてアダルトビデオの有力な審査団体だったビデ倫は、これを受けて2008年6月に審査業務を終了。現在は、映像倫理機構に一切の業務を譲渡する形で解散をしている。今回の記事では事件の概要を振り返り、マンガ・アニメなどの“表現の自由”に関わる問題を考える材料としてもらいたい。
ビデ倫は、映画倫理委員会(映倫)を参考にして、1972年に設立された自主管理委員会であった。発足当時の主体となったのは東映ビデオ・日活・日本ビコッテの3社だったが、80年代に入り大手レンタル系のアダルトビデオメーカーが多数会員となり、審査を受けるように。審査の方法は、審査員が2名同時に申請された作品をモニターでチェック。消し(ボカシ)が薄かったり小さかったりして性器が見えそうな場合、やり直しを進言するシステムが取られていた。