セックス中にペニスが抜けなくなる!? いえいえ、入らなくなるんです。「膣けいれん」とは
片方の唇の痙攣が止まらず、ずっと「ニヒルな笑みを浮かべている人」になっている事が多々あります。こんにちは、大根 蘭です。
みなさんは「膣けいれん」をご存知ですか? あまり聞き慣れない言葉かもしれませんね。でも「セックスの際、ちんこが抜けなくなって病院に運ばれたらしい」という都市伝説的な噂話は耳にしたことがあるのではないでしょうか。これは「膣けいれん」のため起きたと言われているセックス中の事故です。素っ裸で股間同士が繋がったまま病院に運ばれるって、実際に自分自身に起きてしまったら、これ以上ない恥ずかしい出来事なわけですが……。
ネット上では、「抜けなくなった」「合体したまま運ばれた」という情報がわんさかありますが、しかし、いずれも本人談ではなく噂の域を超えていないものばかり。看護師歴20年の知人も実際には見たことはないようですが、彼女の先輩が「昔、ホテルから救急車で繋がったまま運ばれてきた男女を見た“らしい”」という話をしてきたことがあります。これまた本人が居合わせたわけではないので微妙なところです。反対に「そんなものは都市伝説だ」という意見も数多くあり、真実が気になるところですが、その前に! 決してひとごとではない、「膣けいれん」について知っておくことが大事です。
膣痙攣(ちつけいれん)の症状
「膣けいれん」は、膣周囲のいくつかの筋肉が反射的に痙攣(膣が収縮)してしまい、または女性側に激しい痛みが出てしまい、ペニス挿入ができない状態のことで、「性交困難症」のひとつとされています。ただ、セックス時だけに起こる事象ではなく、産婦人科・婦人科で診察に使う器具や生理時に使うタンポンなどが入らなくなってしまうこともあるそうです。何もしていない時には基本的には痛みは出ないのですが、無理に挿入しようとすると痛みに襲われます。つまり膣けいれんは、「抜けなくなる」というよりも、「挿入しにくい」「挿入ができない」状態であることが多いようです。
膣けいれんの原因は、メンタル面にあり
この症状は、自分の意思とは関係なく反射的に生じます。原因として多く挙げられているのは、精神的・心理的なもの。例えばですが、セックスが苦手・怖い、過去に強い痛みを経験した……など、トラウマになっているような出来事がある場合や、相手男性とのセックスに痛みを感じたことがあるためカラダが反応して痙攣を起こす、など。とはいえ、精神的な理由があるからといって、必ず痙攣が起こるということはないようで、程度も頻度も人それぞれのようです。男性も、メンタル面の理由で勃起しない、勃起が持続しない、射精しないなどの不具合が生じますよね。それと似ているかもしれません。
「膣けいれん」後の“筋肉の硬直”がキケン
「抜けない」のではなく「挿入できない」状態だということは、やっぱり冒頭で紹介したような「抜けなくて救急車」という話は都市伝説? と思いきや、実は、挿入したあとに膣けいれんを発症し、ペニスが圧迫されて男性側が痛みを伴うことも確かにあるようです。ただ、膣や膣周辺の筋力は、男性が全力を振り絞っても抜けないというほどの強さではないため、「合体したまま運ばれる」という事態は信憑性に欠けるかもしれません。基本的には抜ける、はず。
しかし、ここからは私の個人的な予測ですが、膣けいれんを“キッカケ”に抜けなくなる可能性はあるのではないかと思いました。セックス中に膣けいれんを起こし、痛みと不安に襲われる女性はカラダ全体に力が入ってしまい、膣周辺のみならず足腰の筋肉も硬直。男性もちんこが圧迫される痛みとパニック状態で無駄な力が入り、うまく抜けない状態に陥ることもある……のではないでしょうか。恐ろしいことに、この「圧迫」「締め付け」状態が続けば、ちんこを抜くことは出来ず血液の循環も崩れてしまう可能性もあります。抜かねば! 焦れば焦るほどパニック状態が悪化し、抜けない……119!!!
もしも今後、あなたがこのような事態に遭遇したら、「あ、大根蘭が書いてたな」って思い出してください。……少し落ち着いて、膣や肛門周りの筋肉をマッサージするのです。肛門周り(括約筋)の緊張をほぐすと膣全体の力も緩むので、女性は圧迫感、男性は締め付け感が減少されると考えられます。焦らず、膣&肛門周辺をマッサージ! いざという時のために覚えておきましょう。
(大根 蘭)