バド・桃田賢斗選手「国内裏カジノ出入り」の“余波”と裏カジノの実態
バドミントン男子シングルスでリオデジャネイロ五輪代表入りを確実とし、有力なメダル候補と期待される桃田賢斗選手が、ロンドン五輪代表だった田児賢一選手とともに国内の違法性が疑われる「カジノ」に出入りしていたと報じられた。2人は出入りしたことを認めている。
国内での「カジノ行為」は当然ながら違法。日本バドミントン協会は「JOCのジャッジも必要だが、違法ならアウトになる」と認識を示した。
特に桃田選手は世界ランキングでも4位で、「日本史上最強の男子バドミントン選手」として、そしてその甘いマスクや風貌からマスコミでもも大々的に取り上げられていた。五輪のメダルも大いに期待され、バドミントン自体の宣伝にも一役買っていただけに今回の出来事は致命傷だ。
最近はプロ野球の「野球賭博」が大きな問題として報じられており、「違法な賭博」への社会の目は非常に厳しいものとなっている。桃田選手は、残念ながら今後「カジノに出入りしていた選手」というレッテルを貼られて選手生活を送らねばならない。
2011年、大王製紙の前会長、井川意高氏の巨額借入金事件が大きな話題となったが、その使い道もまた、海外のカジノや国内の闇カジノだったという。井川氏はVIPルームなど甘い誘いを受けて店側の"イカサマ"のカモにされたというウワサもある。"裏"や"闇"という言葉が示す通り、正当なルールが通用する世界でないことは明白だ。
桃田選手もまた、有名になるなかで近づいてきた人物に「誘い」を受け、カジノに出入りしてしまったのだろうか。突然有名になることで前後不覚になり、判断能力が鈍くなるというのはよく聞く話である。
ただ、同行したのが同競技の田児選手という点から、バドミントン界、最悪の場合オリンピック選手やスタッフの一部で「カジノ通い」が横行している可能性も否定できない。野球賭博が巨人軍から球界全体に蔓延したように、2人だけで済む話であるのかは極めて疑問だ。
野球賭博問題の余波、リオ五輪直前というまさしく「最悪のタイミング」で問題が発覚してしまった桃田選手。ファッションや髪型などにもこだわり「もし僕がバドミントンでお金持ちになれたら、憧れて後を追う子が出てくるはず」とも語っていたが、その言葉はもはや薄っぺらいものでしかない。まさかカジノでお金を増やそうとするとは......その行動自体が大きなギャンブルだと気づかなかったのか。
(文=ねある子)