“呪い”の名古屋か、“負のサイクル”の新潟か――福岡&湘南に続く「J2降格確定」はどのチーム?
Jリーグ公式サイトより
2016年のJ1リーグも残り4試合となり、すでに鹿島アントラーズ、浦和レッズ、川崎フロンターレが、チャンピオンシップ出場権を獲得している。一部メディアは、来季から1ステージ制に戻す案がJリーグ内で議論されていると報じているが、チャンピオンシップ導入を強引に推進してきたJリーグ幹部からすると、最後の大会はなんとしても盛り上げたいところ。残りの2枠は、観客動員数で浦和レッズに次ぐ、横浜F・マリノスとガンバ大阪が獲得してくれることを願っているのではないか。
そんな優勝争いの裏で行われているJ1残留争いだが、2つの人気クラブのどちらかが降格する可能性が高い。Jリーグ屈指の金満クラブである名古屋グランパスと、地方クラブで優勝争いに加わっていないにもかかわらず、観客動員数で7番目につけているアルビレックス新潟である。
J1からJ2に降格するチームは3チーム。今年のデッドラインは勝ち点35で、試合数を考えると、アビスパ福岡の降格は7月の予想通り(参照記事1)ほぼ確定。また、湘南ベルマーレも厳しい。となると、残りは1枠。勝ち点26の名古屋、同27の新潟、同28のヴァンフォーレ甲府のうち、1チームが落ちることになる。7月の予想からいくと、降格するのは戦力で劣る甲府だが、なにしろ名古屋には「ノヴァコの呪い」「西野の呪い」(参照記事2)がある。となると、新潟が有利かと思いきや、「負のサイクルにハマっている」とサッカーライターは言う。
「新潟の吉田達磨監督ですが、敗戦後の会見は、とにかく審判批判ばかりなんです。もちろん、審判のミスもあるのですが、それで負けている試合なんて2試合もない。どのチームも、審判のミスで負けることはある。にもかかわらず、批判ばかりするから、選手にも伝染し、ナーバスになっている。試合が始まると、ちょっとしたことで選手たちが審判に食ってかかる。本来、チームのリズムがいい時は、リスタートも早くし、リズムを逃がさないようにすべき。ですが、新潟は、勝手に不信感を募らせ、ファウルアピールで試合を止め、リズムを悪くしてしまっているんです」(同)
「疑う気持ちから自滅する」というのはよくある“負のサイクル”だが、まさに新潟は、その状況に陥っている。一方の名古屋は、強靭なメンタルを持つ田中マルクス闘莉王の復帰後は3戦2勝と、“呪い”を払しょくしつつある。呪われている名古屋か、負のサイクルの新潟か、資金力と戦力で劣る甲府か、はたまた別チームが4連敗で落ちてくるか――。人気クラブが絡んでいるだけに、今年の残留争いは、例年以上に盛り上がりそうだ。
(文=TV Journal編集部)