瑛太もSMAPも“不要”!? すこぶる評判が悪い「豪華競馬CM」の低センスにファンも呆れ果て……
ネット広告がプロモーションにおいて重要視される中、テレビCMの価値は反比例しているような気がしてならない。テレビ自体の影響力が弱まり、効果が見込めないCMも減少気味になっているのが現実である。
それでも、商品購入ではなく世間一般に「浸透」させるという意味では、いまだにテレビの効果はあるように思える。テレビという“公共性”は、インターネットの広告にはない信頼感を生むのも事実だろう。
よく見かけるCMとしては酒、自動車、化粧品、携帯電話会社、あとは食品といったところ。同様に、JRA(日本中央競馬会)も数多くのCMを毎年出していることで知られる。
競馬CMは一年中流す「ブランドCM」と、G1レースの前に流れる「G1プロモーション」が主要といえる。CMを見て「ああ、今年もダービーか」「行ってみようかな天皇賞」などと思う人も多いかもしれない。
しかしこの競馬CM、こと競馬ファンからすこぶる評判が悪い場合がほとんど。特に今年はその嫌われっぷりが顕著なのだ。
「昨年に引き続き、今年も瑛太、有村架純、笑福亭鶴瓶の3人がCMキャラクターに抜擢されました。JRAとしては各世代、性別の客層を取り込もうとする意図があるのでしょうが、『これでホントに客が増えるのか』『有名人並べてるだけ』という意見が非常に多いんです。もともとの競馬ファンは嫌悪感すら示している場合も……。『G1プロモーション』も、今年最初の『フェブラリーS』の評判は最悪。瑛太が走って、有村がジャンプして……何が伝えたいのかまったくわかりません」(記者)
「ブランドCM」にもこの3人が出演しているが、競馬場に訪れた有村が「あ、ポニーいる!」というシーンについて、ネットユーザーから「あれはミニチュアホースでは?」とツッコまれてしまう始末だ。
一部関係者は「たぶん、競馬に興味のない人がCMを作っているのでは」と語る。JRAの広告を取り仕切っているのは広告代理店最大手の電通で、おそらく制作会社がからんでCMを作っているんだろうが……。
「2011年のCM『20th Century Boy』シリーズなどは、重厚なキャッチコピーと競走馬を全面に押し出した構成で、かつてない好評を博しました。その後2年間は競走馬中心のシリーズ展開をして『JRAもようやくわかったか』とファンも安堵していたのですが、2014年からまた芸能人のゴリ押しに……。好評時は競馬のなんたるかを知っている制作者がからんでおり、その後は競馬に無関心な人間が作っていると考えると、確かにしっくりきますよね」(関係者)
イマイチ競馬プロモーションになっていない競馬のCMというと、SMAP木村拓哉が出演した98年のCMがあるが、ちょうどその年から競馬の売上が下降し始めているという事実もある。人気芸能人起用など、金をかけるほどに評判が悪くなるというのが実に皮肉だ。
11年のように、競馬の面白さやすごさにダイレクトに届くCMのほうが、馬券を買ったことない人も反応するような気もするのだが……。