麻里子様の悲劇再び! 同会社タレントブランドがまたも倒産…“芸能人プロデュースブランド”が失敗するわけ
3月2日、女優やモデルとして活躍していた永田(石山)杏奈(33)が代表を務める(株)土(旧WWER)が破産開始決定を受けた。同社は、彼女がクリエイティブディレクターとして立ち上げたアパレルブランド『DANNY&ANNE』を手掛けていた。日本全国に多くの店舗を出店したことで、資金繰りが難しくなったとされている。しかし、同ブランドは先月すでに別会社へ事業譲渡しており、ブランド自体は継続するとのこと。
WWERの前身会社といえば、彼女の夫である石山高広が代表を務め、篠田麻里子(29)がプロデュースしたアパレルブランド『ricori』を展開していた。しかし、わずか1年5カ月で全店閉店を発表。販売会社リゴレが倒産したことで営業停止となり、リゴレ代表が自己破産した。当時、このニュースに対し篠田は「私篠田麻里子も去年までアドバイザーとしてお手伝いしていただけに残念です。今までricoriを応援してくれたみなさんありがとうございました」とコメント。しかし「去年まで」としているが、同年に行われたファッションショーにおいて“モデル兼プロデューサー”として登場しており「責任逃れ」とバッシングが相次いだ。
著名人がプロデュースしたアパレルブランドが失敗することは珍しくない。佐々木希(28)がデザイナーを務めた『Cotton Cloud』は、2012年に業績不振のため閉店。紗栄子(29)が立ち上げた『Pepii.Kitty』は、「デザインから素材まで某ブランドと全く一緒」とパクリ疑惑が浮上し閉店。その後、ほぼ同時期に新ブランド『miraville』のプロデューサーとして再出発するも、わずか1年で「契約が満了した」と閉店。
何度も出ては消えいく「芸能人プロデュースブランド」。ただでさえ氷河期が続く現代のアパレル業界において、タレントのネームバリューが最大の魅力となるブランドが生き残ることはかなり難しいようだ。
「ファッションブランドとは、立ち上げ時に大方のブランドイメージを作り上げ、テーマに沿った商品を展開していきます。でも、タレントプロデューサーの中には『自分が可愛い、着たいと思う洋服を作りたい』と、ブランドの方向性を無視する人もいて。その場合、流行に流されすぎない自身のセンス、価格帯とターゲット層の見極め、そして何よりタレント自身の影響力が大切になってきます。しかし、そういう人ほどブランドとしての軸がブレブレだったり、金額設定やターゲット層を間違えていたりするんです。
『タレントがファッションブランドを立ち上げた』となれば、タレント側は芸能活動の幅が広がりますし、企業側としても普通以上のPR効果を見込めます。でも成功するブランドは本当に一握りなので、なかなか上手くはいかないのが現実です」(ファッション業界関係者)
“一握り”の成功者である、圧倒的なカリスマ性を武器に、自身の作りたい商品が変わっても「ブランドと一緒に成長していく」というスタイルを取ることのできた梨花(42)、流行に左右されにくく、普遍的な商材を選んだ神田うの(40)や佐田真由美(40)、千秋(44)、MEGUMI(34)、辻希美(28)などの子供服ブランドで勝負したタレントたち。今後も続々と誕生するであろうタレントプロデューサーたちは、彼女らを越えることはできるのだろうか。
(夏木バリ)