SMAP解散騒動で「謝罪」すべきはメンバーなのか?
1月13日のスポーツ紙が「SMAP分裂、解散か」と報じたことを皮切りに、日本中を騒がせることとなったSMAP騒動。デビュー時から彼らを育ててきた女性マネージャーと、ジャニーズ事務所の副社長であるメリー喜多川氏およびその娘であるジュリー氏との対立が、SMAPの独立や移籍問題に発展したもので、木村拓哉(43)以外の4人がジャニーズ事務所を離れる可能性があると伝えられていたが、結局のところ、全員がジャニーズに残留・SMAP存続ということで落着しそうだ。
最初にこの騒動を報じたのはスポーツニッポン(ネット媒体としてはスポニチアネックス)。実は14日発売の「週刊新潮」(新潮社)が4ページにわたり詳細を伝える特集を組んでいたが、週刊誌発売に先んじて、事務所主導の記事をスポーツ紙が出した格好だった。そのスポニチが、18日には「分裂したメンバー間のわだかまりは、実は年明けに解消されていた」「中居と木村が楽屋で会い、一緒にやっていくことでまとまった」としている。別のスポーツ紙面では、「一度でもジャニーズ離れの意志を示した4人にメリー氏は激昂している。謝罪しても許すかどうか……」ともあるが、これほど世論がSMAP存続を熱望していると判明した今、副社長の一存で彼らをクビにすることはあり得ないだろう。
しかし解せないのは、事務所からの独立または移籍を検討したという中居正広(43)、稲垣吾郎(42)、草なぎ剛(41)、香取慎吾(38)が、最後まで“ジャニーズを裏切った悪者”にされかねないことである。
たとえばデイリースポーツでは、「関係者によれば、副社長への直接の謝罪はもちろん、放送、広告など関係各社への謝罪行脚なくして、残留の道は開けない」とあり、「信頼回復に向け誠心誠意を尽くした4人の謝罪が必要」としている。しかしこれでは、事務所の派閥争いによって所属タレントに多大な負担や心労を強いることになる。昨年1月に「週刊文春」(文藝春秋)に掲載されたメリー氏のロングインタビューでは、メリー氏がSMAPメンバーの自社への貢献度を低く見積もっていたことは明らか。それでも「独立なんてもってのほか」というならば、タレントは不当な扱いに不満を持っていたとしても、所属事務所に忠誠を誓わなければならないということなのだろうか。信頼を失い謝罪しなければならない立場にいるのは、SMAPメンバーではないはずである。
騒動が明らかになってから初の放送となる18日夜放送の『SMAP×SMAP』(フジテレビ系)では、一部生放送に変更し、SMAPのメンバー5人が視聴者にメッセージを送ると発表されている。ジャニーズ事務所がマスコミ各社に流したFAXでは、「メンバーの口から直接、現在の心境を語らせていただくことが、せめてもの誠意を尽くせることと考え」たためとあるが、彼らは一体どんな言葉で何を語るのか。