「てれびのスキマ」の記事一覧

『フリースタイルダンジョン』モンスターたちの“危機感”と、ぶつかり合う価値観が証明するヒップホップの多様性

<p>「お前のスタイルが王道になっちまうんだったら 今後バトルの熱は相当冷める それが正義だって言うHIP HOPシーンなら 俺は抜いた刀をそっと収めるよ」</p>

<p> ライム至上主義の“隠れモンスター”FORKが美しい韻を踏む。</p>

<p> それに対し、パンチラインを最優先するチャレンジャー・NAIKA MCが返す。</p>

<p>「そっと収めて帰れよじゃあ 別に韻だけじゃなくても勝ち上がる」<br />
「確かに韻はヤバい でも何もできなくてもできることを証明したい」<br />
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逃れられない母娘関係の呪縛……『お母さん、娘をやめていいですか?』が描く、“愛情”という名の暴力

<p>「ママには超能力があるんだと思う。だって、離れていても、私が困っているのがわかる」</p>

<p> 時に親友のように、時に恋人のように仲がよい母娘。</p>

<p> 娘は、仕事や恋愛の状況、悩みを逐一報告し、母はそれに丁寧に答えていく。母も娘も、お互いが誰よりも相手が自分をわかってくれる存在だと認め、誰よりも自分が相手のことをわかると自負している。</p>

<p> そんな蜜月の関係の危うさを描いたのが『お母さん、娘をやめていいですか?』(NHK総合)だ。</p>

おっさんたちのテラスハウス『バイプレイヤーズ』が仕掛ける「関係性萌え」

<p>「いま、3つ事件追ってるから」<br />
「俺も3つ」</p>

<p> 食卓を囲みながら、6人の男が話をしている。といっても、刑事や探偵ではない。</p>

<p>「この間、総理大臣やったら、ゴジラに殺されたんだよ」</p>

<p> 最年長・大杉漣がそう言って苦笑いした。<br />
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テレビウォッチャー・てれびのスキマが選ぶ、2016年のテレビ事件簿【ドラマ編】

<p> いまだ「逃げ恥ロス」や「真田丸ロス」から抜け出せない人も多いのではないだろうか?</p>

<p> 2016年はドラマの当たり年だった。年間を通してNHK大河『真田丸』が引っ張り、上半期は『いつかこの恋を思い出してきっと泣いてしまう』(フジテレビ系)や『ちかえもん』『トットてれび』(ともにNHK総合)、『ゆとりですがなにか』(日本テレビ系)、『重版出来!』(TBS系)などが、下半期は『逃げるは恥だが役に立つ』(同)、『地味にスゴイ!校閲ガール・河野悦子』『黒い十人の女』(ともに日本テレビ系)などが大きな話題を呼んだ。</p>

テレビウォッチャー・てれびのスキマが選ぶ、2016年のテレビ事件簿【バラエティ編】

<p> 2016年、テレビは激動の年だった。</p>

<p> SMAPの解散報道に対する“公開謝罪”から始まり、“文春砲”などと言われた週刊誌によるスキャンダル報道でベッキーをはじめとするテレビの主役たちが仕事を激減させたり、長年続いた小堺一機の昼の帯番組『ごきげんよう』(フジテレビ系)や『新チューボーですよ!』(TBS系)の終了、『笑点』(日本テレビ)の司会交代、そしてSMAP解散が本当になってしまうなど、大きな“事件”が数多く発生した。</p>

<p> 間違いなく、2016年は、今後テレビの歴史を語る上で、ターニングポイントの年となるだろう。</p>

<p> そんな2016年のテレビバラエティを振り返ってみたい。</p>

「判定なんかどうでもいい」『SMAP×SMAP』でタモリがSMAPへ贈ったもの

<p>「SMAPが空中分解になりかねない状態だと思いましたので、今日は自分たち5人がしっかり顔をそろえて、皆さんに報告することが何よりも大切だと思いましたので、本当に勝手だったのですが、このような時間をいただきました」</p>

<p> 今年1月18日、カメラの前で木村拓哉を中心にSMAPメンバーが並び、“公開謝罪”した。</p>

<p> この映像は衝撃的だった。なぜなら、あまりにも生々しく、そこで発せられた以上のことを見る側に伝えたからだ。<br />
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松本人志が作る『ドキュメンタル』という新しい“笑いの戦場”

<p>「お断りします」</p>

<p> 招待状を受け取ったブラックマヨネーズの小杉竜一は、困惑しながらそう言った。</p>

<p> 差出人は松本人志だ。</p>

<p>「松本さんの頭脳で考えたものにこんな感じで入ったら俺、死んでしまいますわ!」</p>

<p> また松本人志が新たに動き始めたのだ。<br />
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「この年で愚直に生きるのはマジでツラい!」……けど、俺たちが文化系にこだわる理由

<p>「プロレスブーム再燃」といわれて久しい。棚橋弘至、オカダ・カズチカ、中邑真輔、飯伏幸太など、人気・実力ともに兼ね備えたレスラーが続々と登場し、古参のプロレスファンはもちろん、若い女性たちも黄色い声援を飛ばす。そのブームの一端を担う団体が、“文化系プロレス”を名乗る「DDT」だ。体育会系のプロレス界に、文化系な発想でエンタテインメント要素を持ち込んだDDT。そのオリジナリティあふれるスタイルはいつしか「文化系プロレス」と呼ばれ、いまや業界の盟主・新日本プロレスに次ぐ規模にまで成長している。<br />
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激しい会話劇『黒い十人の女』で見せる、天才・バカリズムのロジック

<p>「全員狂ってるよ」</p>

<p> そこに集まったのは10人の女たち。テレビプロデューサー・風松吉の9人の愛人と、ひとりの妻である。つまり風は“10股”しているゲス野郎なのだ。</p>

<p> 集まった10人を前に、ひとりの愛人が口を開く。</p>

<p>「一緒に風を殺さない?」</p>

<p> もともと『黒い十人の女』は市川崑が監督し、船越英二が主演した昭和の名作映画である。これを、お笑い芸人・バカリズムが脚本を担当してリメイクしたのが、ドラマ版『黒い十人の女』(日本テレビ系)だ。</p>

「日7戦争」勃発! “負け戦”必至のTBS『クイズ☆スター名鑑』の戦い方

<p> いよいよ“日7戦争”が始まった。</p>

<p> 今秋から、日曜午後7時台のテレビは、かつてないほどの激戦区となる。</p>

<p> これまで視聴率的に“絶対王者”に君臨していたのは、日本テレビ系の『ザ!鉄腕!DASH!!』。『笑点』から始まり、『世界の果てまでイッテQ!』『行列のできる法律相談所』へと連なる鉄壁のラインナップは、視聴率を支えるファミリー層に絶大な強さを誇る。</p>

<p> その強力な相手に、単独で応戦してきたのが、テレビ東京系の伊藤隆行による『モヤモヤさまぁ~ず2』だ。</p>

<p> そして、10月からテレビ朝日系では、加地倫三の『アメトーーク!』がゴールデンと深夜の2本立てになって登場。さらに、TBS系では、藤井健太郎による『クイズ☆タレント名鑑』が『クイズ☆スター名鑑』と名前を変えて奇跡の復活。<br />
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