「海外」の記事一覧(5 / 14ページ)

韓国の亀田兄弟的エースFWが兵役が嫌でダダをこねる! ほかの選手とは違った事情とは?

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『ソン・フンミン レバークーゼン STP パニーニフットボールリーグ Panini Football League 2014 04 pfl08-099』

 韓国には、五輪でメダルを取ると兵役が免除されるというルールが存在する。そのため、サッカー準々決勝でホンジュラスに0-1で敗れた韓国選手たちは、試合終了直後、審判に詰めより「ロスタイムが少ない」と猛抗議を行った。オーバーエイジ枠でチームに参加したエースFWソン・フンミン(トッテナム)に至っては、その場で10分以上も泣き崩れてしまい、スタッフに抱きかかえられてピッチを後にしている。これにはNHKの野地俊二アナウンサーも、珍しく「あまりよい光景ではない」と発言している。

 五輪開催中にプレミア・リーグが開幕するのにもかかわらず、ソン・フンミン所属のトッテナムが出場を許可したのは、間違いなく兵役免除の件が大きい。そのため、トッテナムの地元紙は「ソン・フンミンの出場は無駄に終わった」と報じている。

「韓国には、約2年間の兵役義務が存在します。しかも、基本29歳と半年までに入隊しなければいけません。サッカー選手のピークに当たる約2年間を兵役に捧げなければならないので、兵役免除にみんな死に物狂いになるのは当然ですよね。しかし、兵役に行くことになった選手も、尚武(サンム)と呼ばれる国軍体育部隊でサッカーをすることはできるんですよ。しかも、そのチームは、Kリーグの2部に所属しているため、ある程度のレベルを保ってキャリアを過ごせるんです。サッカーだけでなくほかのスポーツにも尚武はあるので、韓国アスリート兵役時の受け皿になっています」(スポーツライター)

 ではなぜ、ソン・フンミンだけダダをこねてしまったのだろうか?

「ソン・フンミンは、韓国史上、最高峰の才能を持ったFWです。日本でいうボクシングの亀田兄弟みたいなもので、幼少期から父親の個人レッスンを受けていたために高校には行かず、自国のKリーグも経験せずにヨーロッパに渡るという特殊なキャリアを持っています。しかし、これがいけなかったんですね。尚武は高卒以上じゃないと入隊できないんですよ。ほかにも、警察庁のサッカークラブに入るという手もあるんですが、こちらはKリーグでのプレー経験がないと入隊できません。年齢だけでいえば、東京五輪というラストチャンスが残っていますが、その時に所属しているクラブが出場を許可するかはわかりません。今回ソン・フンミンが最も必死な選手だったので、一番ダダをこねてしまったんでしょうね」(同ライター)

 このままだと、ソン・フンミンのサッカー選手としてのキャリアは29歳で終わってしまう。才能があるがゆえに起きてしまった悲劇といえるだろう。確かに、試合終了後のソン・フンミンの態度はみっともなかったが、その気持ちはわからないでもない。
(文=沢野奈津夫)

中田英寿、五輪は無視でもカズには媚びを売る? 監督としてのサッカー界復帰はあるか

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 49歳162日、横浜FC所属キングカズこと三浦知良が、またJリーグ最年長ゴール記録を更新した。7日に行われたJ2第27節、横浜FCはセレッソ大阪と対戦。2点のビハインドを追う69分に途中出場したカズは、ワントラップから右足でゴール右隅にスーパーゴールを決めた。

 翌日、横浜市内で調整を終えたカズは報道陣に対し「あのヒデ(中田英寿)からメールが来た。『あのシュートを決められるんなら、まだまだいけますね』ってね。うれしかったよ」と語った。

 中田といえば先月、日本酒の表彰式に出席した際にリオ五輪サッカーについて聞かれると「まったくフォローしていないのでわからない。試合を見ていないので選手の名前も知らない」と発言。代表のOBとして相応しくないと批判を浴びていた。他にも引退後の中田は、ゴルフを始めて「個人競技の方が向いている」など、サッカーに対して興味を失ったような発言を繰り返している。

 しかし、オリンピック代表戦は見ていないのに、J2のカズのゴールはチェックしている。これはどういうことなのだろうか?

「ファンの間では五輪は見ていないクセに、カズには媚びを売っていると批判の声が上がっています。でも、本当は五輪のこともある程度はチェックしているんだと思いますよ。本当にサッカーが嫌いになっているのならカズと仲良くする必要などないですからね。五輪の選手を知らないと言ったのは、マスコミを遠ざけるためでしょう。ちなみに、サッカー界と関わりを完全に切っていないのは、いずれ監督として現場復帰するつもりがあるからとのウワサもありますが、おそらくそれもないでしょうね。なんたって極度のマスコミ嫌いですから」(スポーツライター)

 いくら中田本人が現場復帰を嫌がっていても、ファンとしてはどうしても期待してしまうのは事実。今は実業家として活躍しているが、いつかは現場に、少しでもいいから関わってもらいたいものだ。
(文=沢野奈津夫)

本当に「絶対に負けられない試合」がそこにある!? 五輪サッカー相手がボロボロ!

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イメージ画像(足成より)

 開会式に先んじて始まったリオデジャネイロ・オリンピックのサッカー競技。抽選会後には日本が入ったグループBが“死の組”と呼ばれ、注目を浴びていた。ヨーロッパ王者スウェーデン、アフリカ王者ナイジェリア、アジア王者日本と、3つの大陸王者が揃ったことがその大きな理由だが、加えて南米の雄コロンビアも同グループとあって、厳しい戦いになるのは誰の目にも明らかだ。アルゼンチンやブラジルなどの超強豪国こそいないものの、ひいき目を抜きにして実力は拮抗し、専門家でも一番予想がつきにくかったのは間違いないだろう。しかし、大会前にして死の組は消え去ったと今話題になっている。

 ヨーロッパ王者のスウェーデンは、自国リーグが開幕しているため、なんと52名に招集を拒否されていると地元メディアが伝えており、ヨーロッパ予選で最強を誇ったチームは見る影もないという。

 アフリカ王者ナイジェリアは、3度にわたる空港での不手際で緒戦の日本戦の当日に現地入りが濃厚。すでにアメリカのアトランタでキャンプを張っていたため時差こそないものの、およそ8時間のフライトを経て到着後すぐに日本と戦わなければならない。さらにはチームスタッフへの給料未払い問題なども相次ぎ、コンディションだけでなくモチベーションの方も万全とは言いがたい。

 こうしたライバルの事情から日本とコロンビアが順当に勝ち上がると見られ、見所であったはずの死の組は解体されてしまった。

「ヤングボーイズがFW久保裕也の派遣を拒否してしまいましたが、日本はほぼベストメンバーです。少なくともコロンビアに続いて2位通過はしないと、さすがに言い訳はできないと思います。ファンからは『日本ついてるね!』『この条件で負けるのはさすがにないでしょ』テレ朝のコピーから『本当に、絶対に負けられない戦いがそこにあったな』と、期待を込めた声があがっています」(スポーツライター)

 しかし、ブラジル入りしてからの日本は、現地の4部リーグのクラブにドロー、ブラジル五輪代表に0-2といいところなく完敗。ここにきて調子を落としてしまっている。また、あまりにも有利な状況に置かれ、逆にプレッシャーを感じてしまう可能性も十分にある。緒戦を上手く乗り切れば問題なく勝ち進めるはずだが、果たしてどうなるのだろうか? 注目のナイジェリア戦は日本時間の5日午前10時キックオフだ。
(文=沢野奈津夫)

FW久保裕也、クラブが五輪召集を拒否! リオは嫌われて東京が好かれる理由とは?

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ヤングボーイズオフィシャルサイトより

 27日、スイス・スーパーリーグのヤングボーイズは、所属しているU-23日本代表FW久保裕也のリオデジャネイロオリンピック日本代表召集を拒否すると、公式ホームページで発表した。前日に行われたチャンピオンズリーグ予備予選3回戦のシャフタール戦で、FWアレクサンデル・ゲルントが負傷したことが理由だ。

 これを受けて日本サッカー協会の霜田正浩ナショナルチームダイレクターがブラジルから急遽スイスへと向かった。アジア予選でも主力として活躍した久保の離脱は、日本にとって非常に痛い。霜田ダイレクターの活躍を期待したいところだ。

 オーバーエイジ以外の選手で五輪召集を拒否されたのは、日本では初めてになる。しかし、世界ではこういった例は後を絶たず、むしろ日本が珍しいケースだ。グループリーグで日本と対戦するスウェーデンは、なんと50人以上に断られたという。

「W杯と違ってオリンピックはFIFA主催の大会ではないので、強制召集はできないんですよ。完全なる任意という形になります。それに、もともとアマチュア選手の大会だったオリンピックは、世界的には重要視されていません。出場する選手は、活躍していいクラブへ移籍をしたいのでモチベーションは高いですが、ある程度ヨーロッパで地位を築いている選手からすれば、どうしても出たいという大会でもないんですよね」(スポーツライター)

 それでもオリンピックは少しずつ大会としての地位を上げてきており、おかげで前回のロンドン五輪では、ブラジルからはフッキ、マルセロ、チアゴ・シウバ。ウルグアイからはスアレス、カバーニ。スペインからはマタ、イギリスからはギグスという一流どころが出場している。しかし、今大会では開催国のブラジルがネイマールを召集することに成功したものの、他の国はまったくと言っていいほどスター選手の出場はない。なぜ、リオ五輪はこうも拒否されているのだろうか?

「それは日程が大きな理由になっているんですよ。ロンドンの決勝戦が8月11日だったのに対して、今回のリオは8月20日(日本時間21日)。20日なんてリーグ戦が開幕しているところもありますから、クラブとしては選手を出したくないのは当然ですよ。ちなみに次の東京オリンピックの決勝戦は8月8日なんで、リオよりは良い選手が出場してくれるでしょうね」(スポーツライター)

 ヨーロッパでオリンピックが重要視されていなかったとしても、出場する選手たちはもちろん本気だ。そしてこのリオ五輪が盛り上がれば盛り上がるほど、東京五輪でのサッカーの地位も上がることだろう。クリスチアーノ・ロナウドやイブラヒモビッチが出場しないのは残念で仕方ないが、熱い大会になることは間違いない。
(文=沢野奈津夫)

『ポケモンGO』がサッカーの弊害! ソックスにスマホ入れて練習に、禁止令で移籍拒否?

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 世界中で大ブームになっているスマホゲーム『ポケモンGO』。しかし、サッカー界ではいいことばかりではなさそうだ。中国でプレシーズンマッチツアーの真っ最中である香川慎司が所属するドルトムント。その期待の新星ウスマン・デンベレが、とんでもないタイミングで『ポケモンGO』をプレーしていたのだ。

 ポケモンの手に入れ方は、何も捕まえるだけではない。持っているタマゴを孵化させることも入手方法の一つだ。そのためには、プレーヤーは定められた距離に達するまでとにかく歩き回ることが必要。そこでデンベレが思いついたのが、練習中のソックスにスマホを忍ばせる方法だった。

 しかし監督のトーマス・トゥヘルは、これを見つけてすぐさま没収。特に処分は発表されていないが、心証が悪いのは間違いないだろう。デンベレは今季ドルトムントに加入したばかりの19歳。これからが成長期なだけに、ポケモンのせいでサッカーに集中できなくなることを不安視している声も多い。

 ポケモン問題はそれだけではない。130億円でマンチェスターユナイテッドに移籍目前と言われているユベントスのフランス代表MFポール・ポグバは、このままではポケモンがキャリアを左右してしまう可能性があるという。

「デンベレだけじゃなく、世界中のスター選手たちがインスタグラムやTwitterで『ポケモンGO』をプレーしている様子を投稿しています。中でも配信前からポケモンファンをアピールしていたのはポグバ。ポグバは自分の頭をモンスターボール型に刈り込み、ご丁寧に赤と白に染めるほどのポケモンファンです。ですが、移籍先と見られるマンチェスターユナイテッドのジョゼ・モウリーニョ監督は、チームに『ポケモンGO』禁止令を出しているんですよ。ファンの間では『ポグバ、ポケモンやめるのかな?』『ポケモンが理由で移籍なくなりそうじゃないか?』『ポグバそういうとこあるからな』と、心配の声が上がっています」(サッカーライター)

 モウリーニョの禁止令は、具体的には試合の2日前からとなるようだ。といっても1週間に2試合が開催されることも少なくないプレミアリーグでは、実質『ポケモンGO』をプレーすることはほぼ不可能と言っていいだろう。デンベレの前例があるようにポケモンがチームの和を乱すこともあり得なくないが、かといって趣味を封じられてしまうのは精神衛生上よくないのも事実。果たして、ポグバはポケモンとマンチェスターユナイテッド、どちらを選ぶのだろうか?
(文=沢野奈津夫)

本田圭佑は、もはやサッカー選手じゃない? 「肩書が多すぎる」と話題に!

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 日本代表のエース的存在である本田圭佑が、アメリカのマサチューセッツ工科大学(MIT)メディアラボの特別研究員に就任したことが話題になっている。本田はデジタルを専門とする技術研究所と協力し、子どもたちの教育問題の改善に取り組んでいくという。

 今オフにも世界の貧困問題や教育事情への貢献が国連財団から認められ、「Global Advocate for Youth」の肩書きを受けている。サッカー選手として以外でも、大きな影響を世界に与えているということを示した格好だ。

 しかし、ビジネスが絶好調な本田も、来シーズンの去就はいまだに決まっていない。このままいけばミラン残留という形になるが、放出の可能性も否定できないのだ。仮に残留してもレギュラーの座を確保するのはなかなかに厳しい。この状況に本田ファンはやきもきしているという。

「本田は肩書きが多すぎるんですよ。MIT特別研究員、Global Advocate for Youth、サッカースクール・ソルティーロのオーナー、オーストリア2部SVホルン実質的オーナー、ファッションブランド・KSKオーナー、香水ブランドであるロードダイアモンド・バイ・ケイスケホンダのプロデューサー、スポーツサポートイヤホン・ドリームバディのプロデューサーなど、数え切れないほどの顔を持っています。教育事業に関わる理由については、自ら『現役選手が教えることに意味がある』と答えていますが、ファンとしてはサッカーに集中してもらいたいのは確かですよね。『頼む! サッカーに集中してくれ!』『せめて香水とイヤホンとKSKはやめよう』『そろそろ腕時計プロデュースしそうだな』と不安の声が上がっています」(スポーツライター)

 これだけ他の仕事をしながら日本トップクラスの結果を出しているのはさすがとしか言いようがない。実際、プロ意識の高い本田がサッカーをおざなりにするようなことはないだろうが、疲労は確実に蓄積しているだろう。30歳と決してサッカー選手としては若くないだけに、そろそろ自分の身体をいたわることに時間を費やしてほしい。
(文=沢野奈津夫)

メッシが“中学生のグレ方”をしていると話題! 銀髪、ヒゲ、タトゥーの理由は?

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メッシ公式インスタグラムより

 メッシの優等生イメージは、もう過去のものとなっている。2年ほど前から少しずつ身体にタトゥーを入れ始め、今となっては右腕と左足は隙間の方が少なくなっている。さらに、昨シーズンの終わりからヒゲも伸ばし始めていた。

 そんな中、先日メッシの恋人・アントネッラさんがインスタグラムに投稿した写真が話題となっている。その写真でメッシは、タトゥーで埋め尽くされた右腕と左足をアピールするように不自然な格好でソファに座り、ヒゲはボウボウ、そしてなんと頭は銀髪になっていたのだ。

 日本人に比べてタトゥーやヒゲなどに対してのハードルが低いヨーロッパでも不評のようで、サッカーファンが集まるフォーラムの声も「俺のかわいいメッシはどこへ行ってしまったんだ?」「中学生のサマーバケーションのようだ」「それでも、それでもレオを愛しているよ」と、今のメッシを嘆いているものが多い。では、一体なぜメッシは変わってしまったのだろうか?

「メッシは10歳の頃に成長ホルモンの分泌異常でサッカーを続けることが困難な状況に陥っていました。そして13歳の時にバルセロナの入団テストに合格して、全額治療費を負担してもらい、一家でアルゼンチンからスペインに移住したんです。そこからはサッカーと治療の日々。つまり、メッシは人並みの青春時代を送っていないんですよ。だから今さらワルに憧れるようなマネをしているんでしょうね。そう考えると何をしてもかわいいもんですよ。もっとも、今回の銀髪はあまりにも評判が悪過ぎて、すぐに元の色に戻したようですが」(スポーツライター)

 脱税で有罪判決、コパアメリカでは戦犯扱い、最近いいことがまったくないメッシ。髪色一つで気分転換ができるのなら、これはこれでいいことなのだろう。ずば抜けた成績を残しても、PKひとつ外すだけで人格否定までされてしまうスーパースターのプレッシャーは、我々には計り知れないのだ。
(文=沢野奈津夫)

「犠牲の上で築いた信頼関係が……」ダッカ人質テロで、JICA関係者から悲鳴が聞こえる

<p> バングラデシュでJICA(国際協力機構)が発注したプロジェクトに参加していた日本人8人が死傷した人質テロ事件について、現地派遣のための治安情勢の判断が妥当だったかどうかを検証するというが、当のJICA関係者からは「JICAの判断が問題なのではなく、日本の判断が間違っている」という声が持ち上がっている。</p>

<p> あるJICA関係者は「日本がイスラエルと武器を共同開発したり、テロと戦うとかいってアメリカのイラク侵略を肯定したりすればするほど、危険リスクが高まっているのは事実」だとする。<br />
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ユーロ決勝戦、C・ロナウドの美談はルール違反?「ずっとファウルしていた」

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『MOMENTS――クリスティアーノ・ロナウド自伝』(講談社)

 10日に行われたユーロ決勝戦、ポルトガルが延長後半4分に途中退場のFWエデルがスーパーミドルシュートが決め、開催国フランスを1-0で下し初優勝を飾った。この試合ポルトガルのエースであるクリスチアーノ・ロナウドは、後ろからのタックルを受け前半24分に退場してしまい、その目には涙があふれていた。

 しかし、ロナウドはすぐさま気持ちを切り替え、ハーフタイムでは戦う選手たち相手にスピーチを行った。そのスピーチのおかげでチームはまとまり、戦う姿勢を見せることができたとDFセドリック・ソアレスは試合後に語っている。

 さらにロナウドは後半終了間際からは監督に並びテクニカルエリアで選手を鼓舞、ケガをしたことを忘れているかのように飛び回り、大きな身振り手振りでピッチ内の選手たちに指示を送っていた。決勝ゴールを決めたエデルは、交代でピッチに入る際に「お前がゴールを決めるんだ」とロナウドに勇気づけられたことも証言している。

 ポルトガルのフェルナンド・サントス監督もロナウドのピッチ外での振る舞いや、リーダーシップを絶賛しており、試合後も各メディアがロナウドに最高の賛辞の言葉を並べた。しかし、このロナウドの動きが、実は退場させられていてもおかしくないルール違反行為だという。

「ルール上、ピッチサイドに立っていいのは監督だけです。もちろん指示なんか出したら、退場させられてもおかしくない反則行為です。しかもロナウドは、テンションが上がりすぎてテクニカルエリアにまで何度か足を踏み入れていますからね。退場だけでなく、フリーキックを取られていたかもしれませんよ。もしマーク・クラッテンバーグ主審がルールブックに則ってレフェリングしていれば、ポルトガルの優勝はなかったかもしれませんね」(スポーツライター)

 ロナウドはW杯に3度、ユーロには4度目の挑戦で代表初のビッグタイトルを獲得した。祝勝会では、珍しく大観衆の前で歌声を披露。凱旋パレード中もうれしそうに優勝カップを持つロナウドの写真はネット上にたくさん出回っている。もしかしたらクラッテンバーグ主審も、そんなロナウドの思いを察して見過ごしていたのかもしれない。
(文=沢野奈津夫)

ユーロ決勝戦、ポルトガルがフランスに勝つ確率は、ほぼゼロ? 強豪同士の意外なデータとは

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写真:ロイター/アフロ

 イングランド対ウェールズのイギリス対決、アイスランドのジャイアントキリング、数々のドラマを残したユーロ2016も残すは1試合のみとなった。決勝戦は、クロスバーよりも高い打点のヘディングシュートでウェールズを沈めたクリスチアーノ・ロナウド要するポルトガルと、ドイツ相手に2ゴールを決め、得点ランキング独走中のアントワーヌ・グリーズマンをエースに据えるフランスの一戦となる。

 今年のチャンピオンズリーグ決勝の再現となった両エースの対決など、見所の多い試合だが、下馬評では断然フランスが優勢と言われており、ポルトガルが勝つ可能性は限りなくゼロに近いという。

「実はポルトガルは、1978年以降、代表戦でフランスに勝ったことが一度もないんですよ。対戦成績は10戦10敗と引き分けすらないというんですから驚きですよね。しかも、ポルトガルは決勝トーナメントに入って2度も延長戦を戦っていますが、フランスは0。コンディション的にも相当不利ですね。ビッグタイトルの決勝戦の成績もポルトガルが1戦1敗なのに対し、フランスは4戦3勝と大一番での勝負強さもフランスが上です。今大会はフランス開催なので、ホームはもちろんフランス。ポルトガルが有利な部分はほとんどないですね」(スポーツライター)

 しかし、それでも何かをやってくれそうなのがロナウドだ。現実的に見て代表でのビッグタイトルを獲得する最後のチャンスになりそうなだけに、モチベーションの高さも並外れていることだろう。データ通りフランスが勝つのか、それともポルトガルが奇跡を起こせるか、注目の決勝戦は7月10日深夜、日本時間で27時キックオフだ。
(文=沢野奈津夫)

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