米倉涼子主演の人気ドラマシリーズ『ドクターX~外科医・大門未知子~』(テレビ朝日系)第4弾の最終回(第11話)が22日に放送され、22.8%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)の高視聴率を獲得し、有終の美を飾った。
同ドラマは、初回20.4%と好発進し、第2話では19.7%と大台を割ったものの、以後、24.3%→21.3%→20.4%→21.5%→22.2%→20.7%→22.6%→20.5%と安定した数字をキープ。最終回も第3話に次ぐ2番目に高い視聴率で、11話中10話で大台を突破した。全話平均は21.5%で、4月期の嵐・松本潤主演『99.9-刑事専門弁護士-』(TBS系)の17.2%を上回り、今年の民放連ドラでダントツのトップとなった。民放連ドラの全話平均が20%を超えたのは、2014年10月期『ドクターX』第3弾以来、2年ぶり。
過去のシリーズでは、第1弾(12年10月期)が19.1%、第2弾(13年10月期)が23.0%、第3弾が22.9%で、今シリーズは第2弾、第3弾を下回ったが、昨今ドラマの視聴率が10%を超えれば上々といわれる現状での大台超えは特筆に値する。
こうなると、気になるのは、続編(第5弾)が放送されるかどうかだが、たとえやりたくなくても、米倉にはオファーを受けざるを得ない状況があるようだ。
第3弾の放送後、「役のイメージがつきすぎる」などの理由で、米倉はいったん『ドクターX』を封印した。その直後に2歳年下の一般人男性と結婚し、一時休業したが、あっさり結婚生活は破綻。いまだに離婚が成立せず、イメージダウンの要素をはらんでいる。
1年のブランクを経て、昨年12月にオンエアされたドラマスペシャル『家政婦は見た!』(テレビ朝日系)で主演したが、視聴率は12.6%とパッとせず。同ドラマシリーズの前作の17.4%から、大きく数字を落としてしまった。また、今年4月に放送された主演ドラマ「松本清張スペシャル『かげろう絵図』(フジテレビ系)は8.3%と、“高視聴率女優”の称号に陰りが見えていた。
その状況下で“最後のとりで”となったのが『ドクターX』。7月に放送されたスペシャルは22.0%と大台を突破し、連ドラ第4弾も高視聴率をマーク、米倉はその健在ぶりをアピールすると共に、『ドクターX』シリーズの人気を示した。
「今後、米倉が『家政婦は見た!』シリーズなど、ほかのドラマで主演したところで、『ドクターX』以上の視聴率はなかなか見込めないでしょう。今シリーズは脚本の雑さも目立ち、男性視聴者が楽しみにしていた銭湯での入浴やV字開脚披露シーンが途中からなくなってしまい、ブーイングもありました。“マンネリ”との批判も出ていますが、ここまで来たら、ほとんど『水戸黄門』の領域。米倉の現在の立場を考えたら、続編はやるしかないでしょう。テレ朝的には、『相棒』や『科捜研の女』のように、2クールまたいででもやりたいはず」(テレビ誌関係者)
状況的に、第5弾の放送はほとんど内定といってもいい『ドクターX』。できれば、次期シリーズでは、視聴者の要望が高かった遠藤憲一のレギュラー出演をお願いしたいものだ。
(文=田中七男)
「“最後のとりで”『ドクターX』は失敗しなかった米倉涼子 続編オファーを蹴れない事情」の続きを読む