「03カルチャー」の記事一覧(34 / 84ページ)

世界的ホラーの旗手による原点回帰的作品が公開!『ヴィジット』

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(c) Universal Pictures

 今週取り上げる最新映画は、どんでん返しの傑作スリラーを連発して名を馳せたシャマラン監督の原点回帰作と、中村ゆりのやさぐれた色気が印象的なコメディードラマ。シリアスなのに随所で笑えたり、救いがなさそうでポジティブな感動があったりと、ギャップを生かした演出も見どころの2作品だ。

『ヴィジット』(10月23日公開)は、『シックス・センス』(1999)のM・ナイト・シャマラン監督が自身の原点である、謎と恐怖で観客を引き込むスリラーのジャンルに回帰した作品。15歳の姉ベッカと13歳の弟タイラーは、ペンシルバニア州の人里離れた祖父母の家を訪れ、一週間滞在することになる。優しい祖父、手製の菓子をふるまう祖母から、夜9時半以降は部屋から絶対に出ないよう約束させられた2人だが、深夜に家中に響きわたる異様な音が気になり、部屋のドアを開けてしまう。

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元祖“出会い系”のいかがわしき世界……伝説のスケベマンガ『テレクラの秘密』

<p> みなさんは「テレクラ」って、知ってますか? いまやすっかり死語同然になってしまいましたが、1980年代から1990年代にかけて、テレフォンクラブ略して「テレクラ」というお店が繁華街にはたくさんありました。今聞いても、いかがわしくあやしい、なんともいえない響きがたまりません。</p>

<p>「テレクラ」は、いわゆる風俗の一業態。インターネットが普及するまで興隆していた出会い系システムです。基本的には狭い個室に電話とかティッシュが置いてあるだけで、男性がその個室でひたすら女性からかかってくる電話を待つというもの。電話で男女の会話が盛り上がり、交渉が成立すれば、電話を介したチョメチョメ(死語)やら、店外でのニャンニャン(これも死語)などに発展する可能性もあります。</p>

「俺のチン覚は確実に鋭くなっている!!」ロバート・秋山がオナホでセブンセンシズに目覚めた!?

『月刊サイゾー』にて好評連載中の「妄想指南」。今月はハードとソフトという2種類のラインナップがあるオナホールにズームイン! ――今月はオナホールの『ゼックス エクストラハード』と『ゼックス エクストラソフト』がテーマです。 秋山竜次(以下、秋山) 螺旋状のヒダが配置されたトルネ…

巨大おっぱいパネルに、おっぱいポエム……白熱する作家たちの「おっぱい愛」とは

<p> 女性のおっぱい写真撮影をライフワークとしている、作家にして写真家・伴田良輔。彼がこれまでに撮影してきたおっぱい写真に、詩人・谷川俊太郎が35編の“おっぱいポエム”を添えた、おしゃれでエッチな共著『mamma まんま』(徳間書店)が発売されたのは、2011年のことだ。</p>

<p> センセーショナルな発売から4年の時を経て、今もなお大型特装版の発行が行われる本書だが、15日には、東京駅前のビル・KITTE内の書店「マルノウチリーディングスタイルカフェ」にて、本書をモチーフとした谷川、伴田両氏によるトークセッション&サイン会が開催された。<br />
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キアヌ・リーブス演じる元殺し屋の壮絶なる復讐劇!『ジョン・ウィック』

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Motion Picture Artwork (C)2015 Summit Entertainment, LLC. All Rights Reserved. (C) David Lee

 今週取り上げる最新映画は、キアヌ・リーブスの巧みなガンさばきが冴えるダークなアクションと、シャイリーン・ウッドリーが人類を解放すべく奮闘するSFシリーズの第2作。前者が現代の暗黒街を、後者が近未来の管理社会をそれぞれ丁寧に描き込み、主人公の戦いに説得力を持たせている(いずれも公開中)。

『ジョン・ウィック』(R15+)は、キアヌ・リーブス主演で元殺し屋の壮絶な復讐劇を描く本格アクション。引退したスゴ腕の殺し屋ジョン・ウィックは、死別した妻から贈られた小型犬と穏やかに暮らし、喪失感を徐々に癒やしていた。しかし、ロシアンマフィアのボスの息子が、ジョンの愛車を狙って自宅に押し入り、犬を殺してしまう。元殺し屋は封印していた闘争本能を解き放ち、マフィア相手に復讐を繰り広げていく。

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【SM系ライター回顧録】巨漢女王様×痩せぎすM男×格闘SM

※イメージ画像:Thinkstockより  SM業界に足を踏み入れて、かれこれ10数年。私、ライターの菅野久美子は、これまでいろいろなSM界に住む人に出会ってきた。  そこには、SMを通して人間の本質に迫ろうとする人から、己の欲望を満たそうとする人まで…。共通しているのは、誰も…

すべてのアメコミヒーローはこの4人から始まった! 今週末公開『ファンタスティック・フォー』

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(C)2015 MARVEL & Subs. (C) 2015 Twentieth Century Fox

 今週取り上げる最新映画は、チームで戦うアメコミヒーロー物の原点とも言うべき作品のリブート作と、女子大生アカペラチームの騒動と活躍を描くミュージカルコメディの続編。ジャンルは違えど、仲間がそれぞれの個性を活かし、協力して事を成し遂げる姿に元気をもらえる快作たちだ(いずれも公開中)。

『ファンタスティック・フォー』は、スーパーヒーロー・チームの設定を最初に導入した伝説的アメリカンコミックの再映画化作品。発明オタクの学生リードは、物質転送装置を科学コンテストに出展したところ、ある財団の研究員としてスカウトされる。リードは研究所で本格的な装置を完成させ、4人の仲間とともに異次元惑星プラネット・ゼロへの転送旅行を成功させるが、未知のパワーの影響で特殊能力を身につけてしまう。体がゴムのように伸び縮みするリード、体を透明化するスー、炎に包まれ飛行能力も持つジョニー、岩石の体と怪力を備えたベンが、自分の変化に戸惑いながらも能力と向き合い始めた頃、プラネット・ゼロに1人残され強大なパワーを獲得したビクターが、地球全体を滅亡の危機に陥れる。

 リード役に『セッション』(2014)のマイルズ・テラー、スー役にケイト・マーラ(妹はルーニー・マーラ)など、主要キャストに新進の若手俳優を揃えたが、05年と07年に公開された前シリーズのジェシカ・アルバやクリス・エバンスらと比べるとやや地味な顔ぶれ。主人公の能力が伸び縮みする体という点がそもそも微妙だとはいえ、メンバー4人が各自の持ち味を活かし、協力して敵と戦うスリリングなアクション場面が本作の魅力だ。2017年に続編の公開が決まっており、アメコミ界屈指の人気キャラ、シルバーサーファーの登場が望まれる。

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いったい何がイカンのか!? タイムリーな社会派ギャンブルマンガ 『野球賭博』

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野球賭博』(谷あく斗、村岡栄一/芳文社)

 いま、プロ野球選手の野球賭博問題が世間をにぎわせています。野球賭博といえば、有名なところでは1969年の黒い霧事件、そして2010年の大相撲野球賭博問題があります。特に2010年は多くの力士や親方が処分され、まさしく角界に激震が走った事件であり、記憶に新しい方も多いのではないでしょうか。そのわずか5年後に、再びプロ野球界で野球賭博問題が発覚するとは、この問題の根の深さを表しています。
 
 そんなスポーツ界を揺るがす野球賭博問題ですが、いったい何が問題なのか? 一般的には、あんまりなじみがないですよね。正直、僕もよく知りません。しかし、そんな疑問を解決するマンガが存在するのです。その名もズバリ『野球賭博』というマンガです。まさに、このタイミングで紹介するにふさわしい作品と呼べるのではないでしょうか。

 ちなみに、野球賭博の話が出てくるマンガは『ラストイニング』や『ラストニュース』『白竜』『名門!第三野球部』などがあります。しかし、いずれも、あくまで作品のほんの一部で取り上げているだけです。「野球賭博」そのものをフィーチャーしたマンガというのは、おそらく本作だけだと思われます。いかにもマンガにするニーズがなさそうですから、当然といえば当然ですが、とにかく大変異質な存在です。

 実際、単行本の表紙からして、すごく異質です。どこが異質かというと、真っ赤なのです! 表紙が真っ赤なだけならまだしも、表紙に描かれているオッサンのサングラスの中まで赤いという、尋常じゃないセンスです。まるで、内容がレッドゾーンであることを物語っているかのようです。

『野球賭博』は、実は野球をテーマにした劇画短編集なのですが、プロ野球や高校野球で1軍に上がれないまま落ちぶれていった日陰男たちの悲哀をテーマにしています。普通の野球選手がテーマのマンガではなく、「落ちぶれた野球選手」専門のマンガです。すごいコンセプトですよね。

 たとえば、第1話は、ドラフト5位でスターズ(明らかに巨人がモデル)に入団したもののフォーム改造で肘を壊し、結局1軍に上がることができずに解雇になった滝田という男の物語です。

 球団の無理な投球フォーム改造のせいで人生を狂わされたことを恨んでいる滝田は、なんとハンク・アーロンの755本塁打の記録にあと1本と迫ったスターズの剛選手(明らかに王貞治氏がモデル) を誘拐するという暴挙に出ます。そして身代金1億円を奪い取った挙げ句、剛選手を殺してしまおうという計画です。100%逆恨みですね。

 剛選手誘拐の一報を聞いた刑事たちは……

「畜生! なんてことしやがる。明日の中日戦には来々軒の上カツ丼がかかってるってぇのに!」

 なんと、剛選手が記録達成するかどうかでカツ丼を賭けていた模様。

 結局、最終的には逃走中に警察によって銃で撃たれて殺されてしまう滝田。世にも悲惨なお話です。この話をまとめると、次のようになります。

 プロ野球入団→球団による投球フォーム改造→肘を壊す→2軍でくすぶり続けた後、引退→テレビに出てるスター選手に嫉妬→その選手を誘拐→全国に指名手配→警察に銃で撃たれて死亡

 プロ野球選手として大成できなかった末路が銃殺という、なんという転落人生……。こんな感じで、日の当たらない野球選手たちの切ない話が盛りだくさんなわけですが、やはりメインとなるのは第2話の野球賭博ネタの話です。タイトルは「ハンディ師竜二」。

 主人公はタイトルの通り、ハンディ師の東竜二という男です。野球賭博にはハンディ師と呼ばれる、野球の試合に独自のハンディを設定して賭けを盛り上げるための仕掛け人が存在します。

 ハンディ師の竜二は、現在はヤクザですが、元プロ野球選手で関西一の凄腕のハンディ師と呼ばれています。

「竜二、明日のハンディは何点や」
「パイレーツに2.5点やな!(くわっ)」

 みたいな感じの会話でハンディが設定されます。たとえばジャイアンツVSタイガースの試合で、絶好調のタイガースが圧倒的大差で勝利すると思われる場合は、ハンディ師はタイガースに2.5のハンディを課します。その場合、実際の試合でタイガースが2点差で勝ったとしても、賭けの世界では負けとなります。

 ちなみに、0.5というのは、実際の試合が引き分けに終わった場合でも白黒をはっきりさせるために設定されています。こうやって、ハンディ師のさじ加減で、実際には大差がつきそうな試合でも緊迫感を煽ることができるのです。そのためハンディ師は、元プロ野球選手のような相当プロ野球に詳しい人物がやるのです。

 ……って、やたらルールを詳しく書いちゃってますが、よい子のみんなはくれぐれもやらないように!

 さて、そんな凄腕のハンディ師竜二ですが、客の挑発に乗って「八百長賭博」に手を出してしまいます。実際のプロ野球選手を脅迫するなどして、勝敗に関わるような八百長をさせてしまう行為です。

 目をつけたのはパイレーツのエース投手、尾形。実は、竜二とは甲子園時代のライバルでした。尾形投手は、なんと4日連続登板をするなど超人的な活躍をしていたのですが、実はドラッグの「スピード」をやってギンギンになって投げていたのでした。それに気づいた竜二は登板前にスピードを飲む瞬間をカメラで撮影し、それをネタに脅迫したのです。そもそも、試合中にドラッグやってるエースってのも、かなりありえない感じですが……。

 しかし、今でも野球を愛しており、高校時代ライバルだった尾形を苦しめたことに良心の呵責を覚えた竜二は、もう八百長はしないと誓うのです。ところが、八百長賭博がめちゃくちゃ儲かることを知った組長たちは、竜二にもっと尾形に八百長をやらせるように命令します。抵抗した竜二は組と仲間割れ……。

 腹をドスで刺されながらも球場に駆けつけ、試合中に苦悩している尾形の目の前でネガを焼き捨てる竜二。

「尾形、これであんたは自由の身や! もう何も恐れることはないで!」
「いいんだな、力いっぱい投げていいんだな、東」

 野球を愛するひとりの男として、最後の良心が働いたのです。しかしその後、組からの刺客に刺され、力尽きてしまう竜二。

「歓声や…大歓声や、わ、わしは帰って来たんや、この歓声の中に…」

 なぜか最後はちょっと泣ける話ふうになっていますけど、八百長賭博を始めたのは竜二本人ですので、どう考えても自業自得です。しかも、自分が歓声の中に帰って来たとか言ってるのも明らかに勘違いですし。

 というわけで野球賭博に関わったがために、悲惨な末路を迎えてしまったハンディ師竜二の話でした。繰り返しますが、こんな悲惨な末路が待っていますので、賭博にはくれぐれも手を出さないように! あなたの人生が登録抹消されても知りませんよ!

タブーを突破する男たちの覚悟──映画『木屋町DARUMA』

<p> 裏社会でもがく男たちの生き様を、熱く深く描き出した問題作『木屋町DARUMA』。原作は四肢を失いながらも借金の取り立て稼業で生計を立てる男を描いた丸野裕行の同名小説(Kindle版電子書籍にて購読可)。メガホンをとったのは、映画監督で俳優の榊英雄。『誘拐ラプソディー』で日本映画批評家大賞新人監督賞を受賞、また『捨てがたき人々』ではKINOTAYO現代日本映画祭批評家賞を受賞している。</p>

<p> 物語の主人公は、かつて京都木屋町を牛耳る組織を束ねていた勝浦茂雄(遠藤憲一)。彼は、5年前のある事件で四肢を失った。今では、ハンデのある身体で債務者の家に乗り込み、嫌がらせをして回収する捨て身の取立て稼業で生計を立てていた。仲間の古澤(木村祐一)から世話を命じられた坂本(三浦誠己)の助けを借り、次々仕事をこなしてゆく毎日。</p>

<p> そこへ、真崎という一家に対する追い込みの仕事が入る。その家族は、かつて勝浦を裏切り、金と麻薬を持ち逃げした元部下・サトシの身内だった。勝浦は責任を取って今の身体になったのだが、事件に疑問を感じた坂本が過去を嗅ぎ回り始める。人生が壊れてゆく債務者を見つめながら、薄汚い闇社会でもがく勝浦と坂本は、5年前の、ある真実を知ってしまう……。<br />
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完全主観で可愛い女性との同棲気分を満喫! 発射後の賢者タイムに要注意な作品

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