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人肌をたくさん摂取して孤独の苦しさを知った。『一人交換日記』永田カビ×牧村朝子

漫画家・永田カビさんが、昨年12月に『一人交換日記』(小学館)を刊行された。本書は昨年話題になった『さびしすぎてレズ風俗に行きましたレポ』(イースト・プレス)のその後を描くもので、前作でさびしさのあまりレズ風俗に足を運んだ永田さんが、もう一人の永田さんと「一人交換日記」を交わすという体裁で、家族や愛、孤独と向き合う作品となっている。

今作で、長い葛藤、紆余曲折を経て一人暮らしを始めた永田さんは、その後どんな生活を送られているのか。家族との関係、探しているという「自分のものさし」は見つけられたのか、そして今はもう「さびしくない」のか。文筆家の牧村朝子さんがインタビューを行った。

「そっちの人だったのね」というひと言

牧村 『一人交換日記』が出てから1カ月が経ちましたが、最近の生活はどうですか?

永田 『一人交換日記』で描きましたが、『さびしすぎてレズ風俗に行きましたレポ』に「孤独とは物理的に一人で居ることじゃなく、周りの人に自分の能力や人格を認められないことだと思います」という感想をいただいたんですね。そのときは納得したんですけど、一人暮らしを始めてからは、ずっと一人で自分のためだけに家事をしていることにどんどんさびしくなってきちゃって。半年以上帰っていなかった実家にときどき帰るようになりました。しばらく離れてみたことによって実家との関係はいろんな意味で変わりました。メールしていても関係が良くなったのを実感しますし、帰れば温かく迎えてくれて。

牧村 ご家族はカビさんの作品を読まれているんですか?

永田 父親は漫画の読み方がわからないらしくて、読めなくて読んでないようです。最初の本が出たときは、読めないなりに「親の顔に泥を塗った」って怒っていたみたいで、恐ろしくて実家にしばらく帰れませんでした。最近、母親が友達に「娘が本を出した」と話が出来るくらい開き直ってくれるようになって、父親も「重版したらしいよ」と母親が話すと「そうか、すごいな」と言ってくれるようになったみたいです。この半年で多少は変化があったのかもしれません。

牧村 お母様は前作の「レズ」「風俗」という言葉に反応されたと描かれていましたけど、今作についてはなんておっしゃっていました?

永田 今作の最後に、好意を寄せてくれた女性に私が応えようとしたシーンがありますが、たぶんそれをみて母親が「そっちの人だったのね」と言ったんです。すごい傷ついちゃって。アラウンド60歳くらいの、「同性愛は川岸の向こう側のこと」って感覚は根強いんだなあと感じました。

「好き」に名前はいらない

牧村 お母様は「そっちの人」って表現をされたんですね。ご自身はそう思いますか?

永田 まだわからないし定義する必要はないと思ってます。好きになったら、ただ好きになればいい。「好き」がどういう種類のものを考えて名前をつけないといけないわけじゃないと思います。

『ユリ熊嵐』ってアニメを見ていたら、「恋人」「友達」とかじゃなくて、ただ「スキ」とだけ言っていたんですね。お母さんのことも、子どものことも、友達のことも、どんな相手でも「スキはスキ」って言っているんです。「LGBTがどうたら」「何々愛」みたいにわけてない。『ユーリ!!! on ICE』だと「愛」とだけ言ってました。コーチと教え子でも、選手同士でも、「愛は愛」って描かれている。それが心地よくて。世間がそうなっているならいいことだなあって私は思っています。

牧村 今作の感想を見ていたら「作者はレズビアンじゃないんだなと思いました」という方も、逆に「この作品を読んで作者はレズビアンだと確信しました」っていう方もいらっしゃいました。

永田 決めたいんですよね、みんなね。人間って、もやっとしたままにしておくのが苦手だから、何か決めたいんだと思うんですけど……前作が最後までもやっとしたままだったから、今作に答えを見つけようとするところはあったのかもしれないです。

牧村 なるほどね。でも今回の作品は、ご自身のセクシュアリティを探求される描写はなかったですよね。なさっていましたか?

永田 していないし、しなくていいと思ってます。むしろしないままでいたいかなあ。

『一人交換日記』は永田さんであって永田さんじゃない

牧村 『一人交換日記』は、カビさんがカビさんに向けて日記を描く、交換日記という体裁になっていますよね。中学時代から「一人交換日記」をされていたそうですが、セクシュアリティについて今の考えに至るのに、この方法って役に立ちましたか?

永田 中学生のときは遊びでやっていただけなので役に立ってなくて。そういう感動的な繋がりはないんですよね(笑)。

牧村 そうなんですね! 何か繋がりがあるなら聞きたいと思っていたんですけど(笑)。

永田 あの頃は本当に友達がいなさすぎて暇だったので、名前をつけた自分の別人格たちと「今日の部活は嫌だった」とか他愛のないことを会話していたんです。今回の作品は担当編集さんが「一人交換日記」というワードを拾って、やり方を提案してくださって出来たもので中学時代のものとは繋がってなくて。

牧村 無理矢理繋がりを見出そうとするならば、出てくるのは全部自分というところですかね。cakesのインタビューでは、「(今回の作品で)永田カビさんが嫌われないように」って担当編集さんがおっしゃってましたね。

永田 実は「言われた記憶ないなあ」って話を聞きながら思ってました(笑)。私が人の話をちゃんと聞いてないだけかもしれない……。「これは永田さんだけど、キャラクターだから」とは打ち合わせで繰り返しおっしゃっていたのはちゃんと覚えてます。

牧村 カビさんは、別人格としての永田カビを描いている認識ではない?

永田 人に伝わる形にする作業をしている時点で、自分とは一段階違うものになるだろうな、とは思います。

孤独なのは人を信用していないから?

牧村 そんな作品の中の自分に対して、読者の中には「早起きしろ」とか「お酒を減らせ」とか言ってくる人がいますよね? 「21時までに帰ってこい」とカビさんに言ったお父様と被って見えるんです。

永田 確かに当時の父親の「想定内にいて欲しい」「自分のコントロール下に置きたい」っていうのと通じる部分があるかもしれませんね。

牧村 うーん、でも「想定内にいて欲しい」って表現をすると、その人たちの気持ちもわからなくもないかなあ。カビさんは「誰かを愛したい」って思っていらっしゃるんですよね? そういう人が見つかったときに、同じようなことをするでしょうか? どうやって人を愛すると思いますか?

永田 えー難しい。どうなんでしょう。されてきたのと同じようにしてしまうだろうから、しないようにしようと思いつつも、気を抜いた瞬間にしてしまうのかも……。

牧村 「23時なんて遅いじゃない、21時には帰ってきてよ!」って言ってしまうかもしれない?

永田 気を抜いたらしてしまいそうだなあ。親からされてきたことをしてしまうんだろうから。

牧村 そっかあ。最近、恋愛関係はどうですか?

永田 特に何もなくて。でも『一人交換日記』が出てから新しく友達が二人できました。友達って表現をしてますけど、みんなのことをただ好きなんです。だから、もしかしたらそういう関係になるかもしれないし、ならないかもしれないくらいのつもりでいます。でも友達はみんな、結婚していたり結婚を考えたりしているから、私とはときどき会って話したりする相手って認識って感じで、ちょっとさびしくはありますね。

牧村 『一人交換日記』の中で、あまりにさびしくて、布団を被っても寒さがとれないシーンがありますよね。今もなりますか?

永田 あのときの寒さは、実家にいたときのさびしさだったんですけど、一人暮らしを始めてからもっとすごいさびしさがあることを知りました。寒いとかじゃない、胸がぎゅうっと締め付けられるような……孤独ってこんなに苦しかったんだって思い知りました。

牧村 何なんでしょうね、その源にあるのは。

永田 私が人を信用してないからかもしれません。人から愛されているって実感を覚えても、「いや、そんなことないんだ、どうせそんな愛していないんだろう」って思ってしまっていて、勝手にさびしくなっているんじゃないかなって。

牧村 そのことに気づいてから、何かされてますか?

永田 なんだろう……愛されていると信じようとか、自分を大事にしようとか、心がけているんですけど、出来てないですね。

牧村 時間がかかることなんでしょうね。

永田 そうですよね。いつかきっと出来るようになると思って、心がけ続けることが大事なんだと思います。

抱きしめられて知った「人肌に触れればすべてが救われる神話」

牧村 「人肌との接触によって救われる神話」がウソだったことに気づいた、でも脱せていないって今作で描かれていますよね。

永田 それは、最近脱せられたと思ってます。既に結構時間がかかってるじゃないですか。

牧村 作品2個分の時間がかかってますね(笑)。

永田 そうなんです(笑)。今は「人肌を摂取しにいかなくては!」って脅迫的には思わないし、メールの文面で温かい気持ちになれたらそれだけで嬉しいです。「人肌に触れればすべてが救われる神話」はないと認識しています、最近は。

牧村 「人肌に触れられれば救われるんだ神話」から脱することが出来るようになったきっかけって思い当たりますか?

永田 うーん……。「抱きしめられたい」ってめちゃくちゃ描いたからか、会う友達会う友達みんなが抱きしめてくれるんですよ。「外国人かよ!」ってノリで、自然に抱きしめてくれるんです。抱きしめられたい欲が満たされてきているのに、でもさびしいんですよね。たぶん人肌に触れられてもさびしさがあるということがわかったんだと思います。

牧村 人肌をたくさん摂取したのに満たされないというのは、今作の最後に描かれていたことに通じるんですかね? 交際を前提にお友達になってくださいと声をかけてきた方とデートするとき、相手の方がすごく嬉しそうな顔をされているのをみて「私は、この人のことを、あんなに嬉しそうな顔できるほど好きじゃない」って描かれていたり、「相手のことをもっと思っていないとホテルに行っても楽しめない」って描かれてましたよね。

永田 あの方については、失礼なことを描いてしまいがちなんですけど……最近、誰でもいいから抱きしめてもらいたかったわけじゃなかったんだって分かったんです。自分が心から信用しているし、大好きな相手が抱きしめてくれたら嬉しいけど、何回か会っただけの人に抱きしめられても居心地が悪いだけなんだって。

牧村 カビさんがツイッターで『ユニコ』の話を書いていらっしゃったでしょう? 「人と会えるようになってからの孤独」って。もしかしたら、美味しいものを食べちゃったから空腹がつらいって気持ちに近いのかなって思ったんですけど……。

永田 そうそう、そうなんです。前作で描いたように、3年くらい人と会わなかった期間があって、その間は、人と会わなくても、さびしくても平気だって思い込むことでやりすごしていたんです。でも人と会うようになってきて、こちらから声をかけられるようになってから、今までは心を鈍化させて平気だって思い込んでいたんだって気づいたんです。

牧村 だからいま一人暮らしが染みているんですかね。

永田 そうだと思います。さびしさが意識にがんがんのぼってきているんです。

いまは「ものさしのゼロ」を探している

牧村 カビさんはどうして漫画を描き続けていらっしゃるんですか?

永田 この前、pixivのインタビューでも答えたんですけど、背水の陣なんです。他のことはどれも続かなかったし、普通に会社勤めができなかった。でも漫画だけは、こういう風にちょっと売れたりお金が入ってきたりしてる。だから、もうこれしかないんだって思って。たぶん良くないんですけどね、そんな風に思いつめてやるのは。

牧村 やりたいから描くといよりは、これしかできないから描くに近い?

永田 やりたいのはやりたいです。会社勤めが出来てしまったとしても、たぶん空いた時間に漫画は描くと思うから。漫画はやりたいし、本当にこれしかないっていうのと、両方ですね。

牧村 描き続ける先に何をご覧になっていますか。

永田 「どこにたどり着けばいいんだろう?」って本当に思っていて……。一人暮らしもそうだし、漫画もそうだし。「家電がどんどん揃ってきたけど、一体どこが到達点なんだろう」って思っちゃうんですよね。「洗濯機を買った。で、なに?」って……。何のために頑張っているんだろう? って思っちゃうんです。いまは「どこまで走ればいいんだろう?」って息切れしながら走っている感じですね(笑)。

牧村 自分のものさしを持つことについて描いていらしたでしょう? あれからものさしを持つことは出来ましたか?

永田 最近ふと思った仮説なんですけど、昔の、本当にダメで、「これが自分だなんて認めたくない」っていう自分も自分の一部だって認められたところから、ものさしが出来るんじゃないかなって。

牧村 正確に理解できているかな。「ものさしの目のゼロを書く」みたいなことであっていますか?

永田 あー、そうかも。

牧村 そしたら3cm上がって2cm下がるのがわかりますもんね。ゼロはどこにあるんでしょうね。

永田 ゼロに向き合えていないのかもしれないですねえ。ゼロがわかればいいのかなあ。底辺の自分を自分と認めること……。

牧村 まずはゼロを探して、そのあとに、「あのときの自分よりは出来るようになった」「これだけ預金残高もあるし、本も売れた。ケータイの連絡先も増えてきた」って目盛りをちょっとずつ増やしていくのかもしれませんね。じゃあ今は、ものさしのゼロになるかもしれない自分のどん底も探しているし、行く先も探している状態なんですね。

永田 そうですねえ。その間でふわふわしている感じかな。

人を救うほうにはいきたくない

牧村 読者に伝えたいことはありますか?

永田 特に……(笑)。本当に好きに読んでくれたらいいなあって思います。よく「同じような境遇の人が励まされたと言っていたら嬉しいですか?」って聞かれるんですけど、もちろんありがたいんだけど、年齢層も性別も関係なくいろんな人が読んで「全然理解できない」でも「こんな奴許せない」でも、なんでもいいので好きに感想を持ってもらえたらいいなと思っています。

牧村 カビさんって去年12月に『果てしのない世界め』(平凡社)を出された少年アヤさんをお読みになりますよね。少年アヤさんについてある評論家の方が「この人は共闘してくれている。だからみんなアヤさんの幸せを願う」と書かれていたんです。もしかしたらカビさんもそれに近いのかもしれないって思いました。例えば美輪明宏さんは教祖じゃないですか。高いところにいて導いてくれる人。でもアヤさんとかカビさんは、一緒に迷ってくれて、悩んでくれて、一緒に道を歩いてくれる、そんな人なのかもしれません。

永田 そうなれていたらいいですけど。人が、自分のことをそんな風に思ってくれていることをまだ信じられないです。

牧村 だから「好きに読んでください」ってなるのかもしれないですね。

永田 ああ……期待しちゃうと辛いと思って、好きに読んでくださいって言ってるのかな。実際に「エンターテイメントとして消費してくれていてもいいんだけどな」って思っているところもあるんですけど。

牧村 「力になれたら嬉しいです」「寄り添えたら嬉しいです」って思ってはいるけど、でもそれを表に出すのは怖い?

永田 そこまで力になれるとも思ってないんです。最後まで責任を持てるかというと、もてないと思うし。だから人を救うほうにはいきたくないかなあ。

牧村 これからも作品は読ませていただきたいですし、どのくらい時間がかかるのかわからないけど、カビさんがものさしを見つけられたときのことをなにより読みたいです。

永田 ありがとうございます。ぜひ描き続けたいと思っています。
(聞き手/牧村朝子、構成/カネコアキラ)

妊娠菌をばら撒き、そして売る妊婦たちの狂気が垣間見えるインスタ&メルカリの闇

 いつも寝る前にインスタをチェックしている。主にチェックするアカウントは『コーデUP系』と『ていねいな暮らし&子育て』系だ。このせいで正直、万年寝不足である。

 先日、知り合いの編集者に「いまの新米ママさんはどうやって育児の情報収集をしているのか」と尋ねたところ、芸能人ブログでも雑誌でもなく「インスタで月齢の近い子を持つママさんのアカウントをチェックしている」のだという。筆者は4年前の出産後、もっぱらママタレブログ(特にギャル曽根)の育児奮闘記事を読んで心を和ませていたのだが、もうそんな時代は終わっていたことを遅ればせながら悟ったのであった。というわけで、いつもウォッチする系統とは別に、育児系のタグでインスタをウォッチしてみたところ、驚きのムーブメントを発見した。その名も“妊娠菌”である。これって妊婦の常識だったの!? オカルトに疎いもんで全然ノーチェックだったが、知らなかったことを(ウォッチャー的に)後悔した。

妊娠菌タグ画像の共通点

 「#妊娠菌」タグで検索してみたところ、もはや追いきれないほどの写真の数々。いや……てか妊娠菌って何!? まさか妊娠菌という菌が移って妊娠するとかいう、迷信めいたものですかね? と想像したら、その通りだった。ひねりがなくて驚いた。何のエビデンスがあるのか……なんて無粋なことはさておき、現状確認である。エビデンス、あるわけない。

「#妊娠菌」タグのつけられた写真には、いくつか同じものが写っていた。透明なアクリル樹脂らしきもので作られた、うさぎのイラストつきお守りと、おにぎり(ゆで卵付きのことが多い)、そして「#赤富士」だ。

 この透明な「お守り」には何の意味が……? 気になって片っ端からチェックしてみたところ『うん子宝』という名称で、うさぎのウンコが中に入っているらしい!「#ベビ待ち」や「#不妊治療中」の女性が多く入手しているようだ。調べると、それを配っているサイトもあった。子孫繁栄のシンボルのうさぎ、幸運を呼び寄せるウンコ、こういったものを組み合わせて、うさぎ型の中にウンコを入れた『うん子宝』が生まれた様子。パワーストーンなんかもプラスして、うさぎの中にはウンコだけでなく、これでもかと縁起物が詰め込まれている。これは作者が妊活のお守りとしてうさぎのウンコを樹脂で固めうさぎ型のお守りを作ったところ、妊娠したというストーリーがあったことから、ご利益を求めてもっぱらインスタ場でプチブームを巻き起こしている……らしい。常々思うがインスタで巻き起こるブームは局所的だが熱狂的でもある。無料ということもあってか、申し込みは殺到している様子。

 そしておにぎり。こちらも気になり、おにぎり画像を片っ端からチェックしてみたところ「#妊婦おにぎり」というものだと発覚した。妊婦おにぎり……腹が減った妊婦が食べるおにぎりではなく、妊婦が握ったおにぎりだった。「妊娠ジンクスで臨月の(臨月じゃなくてもよいという説もあり)妊婦さんにおにぎりを握ってもらうと妊婦菌が移るという噂」があることから、臨月の妊婦さんが実際に握って友人にプレゼントしたり、「#ベビ待ち」の女性が臨月の友人などに頼んで握ってもらうなどのパターンがあるようだ。「海苔おにぎり」と「塩おにぎり」が良く、さらに「ゆでたまごも良い」という記述がチラホラみられたが、どう良いのかはわからなかった。古来から日本に伝わる文化なのだろうか。東日本限定の風習らしいという記述も確認でき、なにか民俗学的な匂いも漂う。

 「#赤富士」は「陣痛中に妊婦さんが描いた赤い富士山の絵」。芸能人ブログでも度々登場するのでご存知の方も多いだろう。こちらのサイトによると、この絵を描いてもらうと妊娠するというジンクスがあるのだという。へぇ~。タモリの安産お守りみたいなもんですかね……? インスタでは、友人からもらったり、インスタで仲良くなった妊婦さんからもらったり、というような赤富士の写真がけっこう確認できる。

 妊娠を心待ちにしている夫婦もいるので、こうしたジンクスで気持ちを上げることはもちろん否定しない。藁にもすがる思いで、こうしたアイテムを入手する妊娠希望者もいるのかもしれない。ただ……。

メルカリで横行する妊娠菌ビジネス

 インスタは妊娠菌を浴びたいユーザーがいる一方で、不気味なことに『陽性反応が出ている妊娠検査薬』の写真も多い。オシッコかけた検査薬の写真をアップするのって誰得なわけ!? あまりにもプライベートをさらけだしすぎていて、とにかく驚きと(ウォッチャー的な)喜びがないまぜになった複雑な感情に襲われた。妊娠を望む女性にとっては、他人の妊娠を知ることで心乱されることもあるのではないか、とこっちの心が乱れそうだ。インスタは優しさと、自己顕示欲の結果としての残酷さが同居している。

 ちなみに最近筆者はインスタとメルカリを同時にチェックし、ユーザーの紐付けなどの作業にも勤しんでいる究極の暇人なのだが(仕事も忙しいので常に寝不足)、この「#妊娠菌」関連グッズについてメルカリでチェックしてみると、これまた驚くべき事態になっていた。なんと一般女性たちによる妊娠菌ビジネスが横行していたのである。

 まず「妊婦おにぎり」関連の「妊婦米」と称した、本当のただの白米。「妊娠中のママから貰ったお米をお守りにして身につけたり、それで作ったおにぎりを食べると妊娠できるというジンクスがあります」とあるが、この出品者は4人目を妊娠中で、1合300円で売っていた。これ悪いけど高すぎっ!!!! でもなんと購入者がいた。「#ベビ待ち」の女性たちがカモにされている瞬間を見た。これは果たして親切といえるのか?

 ほかには妊婦が描いた『ザクロの絵』。ザクロの絵を寝室の北側に飾ると子宝に恵まれるという説があり、とくに妊娠している女性が描いたものがご利益が高いと言われる……と出品紹介文にはあった。559円。中途半端な値段~っ!!! しかも売れてるし! さらに、出品者がいただいて育てていると妊娠が発覚したという縁起の良い「子宝草」。これが一株333円。筆者は植物をうまく育てることができた試しがないため、たぶん、枯らすだろう。結果的に自分から“縁起物を枯らす”という縁起の悪い事態を招きそうだから、買えないな。

 もちろん『赤富士』も売られている。300円程度が相場のようだが、本当に陣痛中に描いたのか疑うほどに、しっかりとした筆跡のものもある……。これが陣痛中に描かれたものだと証明するものはなにもない。産後に一儲けする算段だったのか、6枚以上の陣痛赤富士を出品している猛者もいる。苦しみながら6枚連続で描いたのか? ほか「妊娠中の私が描いた絵です」と555円で素人がただの絵を販売していた。お前なぁ……。ここまでくると、そもそもご利益とは何なのか、縁起が良いとはどういうことなのか……と、根源的なことを考え始めてしまった。メルカリで会ったこともない妊婦が描いた絵を買って、何のご利益があるのだろうか。いや絶対ないと思う。

 もうひとつ、メルカリで気になったのは、女の子の産み分けグッズ(という名の潤滑ゼリー)「ハローベビーガール」である。使っている途中に妊娠が発覚したので残りを売ります、という売り文句であるが……メルカリ以外の通販ページでこの商品を調べると、さも女の子を授かりやすいかのような紹介文が書かれていた。これには山田ノジル先生も過去記事でサラリと触れているがいつかぜひ検証をお願いしたいと思っている。

(インスタ&メルカリウォッチャ〜京子)

美容整形で鼻を細く高く! レディエッセ注入レポ第二弾、いよいよ施術編

美容整形の施術ルームに来るのはこれで4回目な私ですが、今回もまた緊張しています……。どんな痛みが待っているのかという不安感、どんな仕上がりになるのか緊張と期待で心拍数はどうしても上がってしまいますね。整形モンスターのヴァニラちゃんくらいになれば、緊張もクソも無くなるのでしょうか。それとも、ヴァニラちゃんも毎回、同じように緊張しているのかな……。

入室して早速Beforeの写真を撮影。横顔も撮って、鼻筋をチェック!

確かに稲見先生が言っていたように鼻の真ん中の骨(鼻背)が出てて、そこから下はちょっと下がり気味。この鼻筋がスッと通るようになるんだ★と思うとウキウキしてきますが緊張感が勝ります。

ベッドに横になると看護士さんが皮膚表面に効く麻酔クリームを鼻筋に塗ってくれます。
(※同時に唇へのヒアルロン酸注入第2弾もしたので、唇への麻酔も同時進行でしています。また後日書きますね!)

まるでハクビシンのような私……。
クリームの上からラップを貼り、その上から保冷剤を当てて15分程冷やします。

冷やし終えたところで、稲見先生登場!

まずは最終チェックから入ります。紫色のペンで鼻筋に正中線を引く稲見先生。「鼻先に入れるとしたら、この辺ですね~」と鼻先に印をつけました。

真ん中の骨が出ている箇所に○の印を付けると、

「ここは骨が出っ張っているところです。ここにガッツリ入れちゃうと鷲鼻みたいになってしまうので、ここは少なくいきましょう」
「骨から下が下がっている鼻なので、鼻先に高さを出していきましょう」
「鼻根部に高さを出し過ぎちゃうと額から繋がってる感じになってしまって良くないので、そこは調整しながら入れていきますね」

と具体的なプランを話してくれます。鏡を見ながらチェックできる&打つ直前に最終確認を一緒にできるのは嬉しい!

いよいよレディエッセ注入へ。まずは鼻の付け根から打ちます。4秒くらいかけてレディエッセがゆっくりと皮膚の中に入っていく……。

ボトックスを額に打ったときと近い感触の、「骨を打たれてるかのような感覚」の痛みが来ます。
でも全然耐えられるレベルです。

注射針を抜いて、指で形を少し整えます。

またすぐ鼻の中心の骨が出てる所に近い箇所に打ちます。
およよ! こっちの方が骨に近い感触が強い!!
ボトックス額打ちのときも思ったけど骨に響く感触が苦手~~!
しかし我慢もつかの間、すぐ注入が終わったのでありがたや~~。

また形を少し整え、次の一打へ。

今度は鼻先に打ちます。稲見先生が鼻先をグッとつまんで、そこへチクッとIN。

鼻先だと、さっきの感触とはこれまた全然違う!
肉団子に打たれている気分です。骨に響く感はゼロ。鼻先は肉の塊なんですね~~~。

こちらの感覚は「おぉぉ、レディエッセ入ってるなぁ~(渋い顔)」という多少の痛みは感じるものの、痛さのレベルは先ほどよりも全然低いです。
しかもあっさり「はい、終わりましたよ~」と。え! 早い!! もう終わり!? 本当にたったの3打ちでした……あっという間。

ちなみに、どれぐらいの分量を打ったか聞いてみると「0.3ml」だそう。人によって打つ分量は違うそうですが、私の場合はこれ以上打つと「変」の領域になってしまうとの判断で、少なめにしてくださいました。中には0.6ml(私の2倍)を打つ方もいるそうです。ってことは、6打ちか!

でも0.3mlと教えてもらっても何の実感もなし(笑)。

起き上がって手鏡で見ると……まぁなんとも自然! だけど、ちゃんと高さが出ているのが自分では分かる~~!

鼻根部の高さが出ると顔の印象ちょっと変わるなぁ~と自分で思いました。顔がクリアーな印象になる感じ。
自分では真横から見れないので、横顔ショットを撮ってもらい確認。

真ん中が高くなってて鼻先に向かって下がっていた鼻が、添え木をしたかのように一本筋が通った鼻になっている!
もう波打ってない!

しかも、街で見かける「おぉ、この子プロテーゼがっつり入れてるなぁ!」みたいな主張感もなく、ごくごく自然な鼻筋。う、う、嬉しい~~~!

打った直後、もう痛みはありません。打ちたてで鼻にまだ赤みがありますが、段々とひいていくということなので今後の経過が楽しみです。

西内まりやは、“経歴だけ”人気者? 「月9初回最低」「映画は大コケ」「CDは10位圏外」の惨況

 西内まりや主演の月9ドラマ『突然ですが、明日結婚します』(フジテレビ系)が1月23日にスタートし、平均視聴率は8.5%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)で、月9ドラマ初回のワースト記録を更新した。この結果を受け、マスコミ関係者の間では「西内は本当に数字を持っていない」とささやかれているという。

 同ドラマの原作は漫画家・宮園いづみの同題作品で、結婚したい女・高梨あすか(西内)と結婚したくない男・名波竜(flumpool・山村隆太)が織りなすラブコメディとなっている。

「近年の視聴率低迷が影響し、今回の月9はギリギリまでキャストが決まらないという異常事態が起きていました。土壇場になってようやく西内に決まったのですが、彼女は1月8日に行われたドラマのPR会見で、当初予定していた海外留学を中止して月9のオファーを受けたことを告白。フジとしては、キャスティング難航の背景は伏せておきたかったはずですが、西内自ら裏事情を暴露してしまうという異例の会見となりました」(テレビ局関係者)

 そんなドタバタな舞台裏が影響してか、初回視聴率が月9史上最低を更新した同ドラマ。主演・西内に対しては、以前からネット上で「本当に人気があるのか?」と懐疑的な声が飛び交っている。

「西内は2007年、人気タレントを多く輩出している『nicola(ニコラ)』(新潮社)の専属モデルとしてデビュー。10年に同誌を卒業してからは、15年まで『Seventeen』(集英社)モデルとして活動していました。モデル活動と並行して、女優業にも進出し、08年『正義の味方』(日本テレビ系、志田未来主演)で女優デビュー、11年には『スイッチガール!!』(フジテレビTWO)で初主演し、13年には『山田くんと7人の魔女』(フジテレビ系)で地上波連続ドラマ初主演を果たすなど、順調にステップアップ。さらには14年、『LOVE EVOLUTION』で歌手デビューし、『第56回日本レコード大賞 最優秀新人賞』を受賞しています。経歴だけ見ると、華々しい活動を続けてきた若手人気タレントといえるでしょう」(芸能記者)

 そのほかにも、西内は13年、「10代の女子がなりたい顔の20歳以下の女優ランキング」(gooランキング)で1位を獲得。ティーンに人気というイメージが世間に認知されつつあったものの、業界内でその人気が疑問視されだしたのが、15年、プライムタイムで初主演を果たした『ホテルコンシェルジュ』(TBS系)だったという。

「『ホテルコンシェルジュ』は、全話平均7.9%と大コケ。しかし、その裏番組であるEXILE・AKIRA主演『HEAT』(フジテレビ系)が、第6話で2.8%という歴史的大爆死を記録したおかげで、西内はそこまでバッシングを受けなかったのも事実です。しかし、マスコミ関係者の間では、『西内には大役すぎた』『西内の勢いもここまでかも』などと、さかんにいわれていましたし、一部ネットユーザーからは『モデル、歌手、女優、どれも中途半端』『事務所のゴリ押しタレントでしょ?』といった指摘も出ていました」(同)

 また西内は、昨年10月公開の初主演映画『CUTIE HONEY TEARS』も大コケ。映画ランキングトップ10圏外で、ネット上では、「映画館がガラガラ」という報告が多数上がっていた。

 そんな西内は、歌手活動も順風満帆とはいえないようだ。今までに6枚のシングルCDを発売しているが、これまでオリコン週間ランキングでトップ10入りを果たした作品は、15年5月発売の「ありがとうForever…」しかなく、しかもギリギリの10位止まり。

「ファーストシングル『LOVE EVOLUTION』は、最高19位という結果だったにもかかわらず、レコ大最優秀新人賞を受賞し、当時から『出来レースではないか』とささやかれていたものです。昨年9月に発売した最新作『BELIEVE』は11位で、推定初回売り上げは8,613枚、昨年5月の『Chu Chu/HellO』は18位で、推定初回売上は7,318枚と2作連続で1万枚割れ。15年10月にリリースした『Save me』は、上川隆也主演『エンジェル・ハート』(日本テレビ系)の主題歌に起用され、西内自身が同ドラマのために書き下ろしたと、当時宣伝されましたが、最高16位、推定初回売り上げ枚数も1万98枚というありさまでした」(同)

 何をやっても結果を出せず、ネット上でも「一体、何がしたいのかわからない」などと批判されることが増えている西内。月9主演で、いよいよ「数字を持っていない」ことが、白日の下にさらされてしまうのだろうか。

『東京タラレバ娘』ラブシーンに発狂者続出も、幼稚なセックス観に胸焼け/第二話レビュー

 第二話にして登場人物4人がラブシーンを演じるという急展開に、多くの視聴者が発狂している25日放送の『東京タラレバ娘』(日本テレビ系)。ストーリーは置いといて、平岡祐太のゆるいお腹に高まりました。

 一組目は、倫子(吉高由里子)とKEY(坂口健太郎)。倫子は、ずっと頑張ってきた新ドラマの仕事を、突然降ろされてしまいます。それも、後任は枕営業と噂の笹崎まりか(筧美和子)。失礼ながら、ドンピシャすぎるキャスティングに痺れましたね。倫子は、枕の証拠を掴もうと監督と笹崎を尾行してみると、案の定ホテルに。「やっぱりか!」と思ったのもつかの間、カフェで早坂さん(鈴木亮平)やテレビ局スタッフとの打ち合わせだったんです。その上、話を盗み聞きしてみると、笹崎の女を使った営業うんぬんではなく、恋愛から遠ざかっている自分の実力不足だったことが判明。「仕事は頑張れば結果が出るって信じてた。でも気づけば世界は手にはいらないもので溢れてた」と、ひとり呑んべえでヤケ酒です。

 そんな倫子のぼやきを、居合わせたKEYは何も言わずに聞き続けます。そして、寝てしまった倫子を、小雪(大島優子)に頼まれておんぶして家まで送ることに。家のソファで目を覚ました倫子は、そんな自分に嫌気がさし「何の結果も出せてないけど、これでも一生懸命生きてきたつもり。なのに仕事も恋愛も……もう、どうすればいいのよ」「アンタにはわからないだろうけど」と自暴自棄モード。

 すると、KEYは「わかるよ。アンタによく似た性格の女知ってるから。だからイラッとする。ちゃんとしろよ」と一喝。それでも、「無理。女として終わってるから」と自虐する倫子に「じゃあ試してみる? 俺とヤッてみる?」「どうすんの?」と!!! 突然すぎる提案に戸惑う倫子をよそに、KEYからキス。そしてセックスしちゃいます。

 二組目は香(榮倉奈々)と涼ちゃん(平岡祐太)。倫子と小雪とともに早坂さんから誘われた人気バンドのライブに行ってみると、昔「経済力ゼロの夢追い人を支える女にはなれない」と振った元彼・涼ちゃんがギターを務めるバンドだったのです。仕事で来ている早坂さんに連れられて楽屋へ行ってみると、「香……!!」「ここまで来れたのは全部香のお陰だよ。ありがとう香!」と無邪気な笑顔で抱きついてきます。香はまんまと舞い上がって運命を感じたのですが、涼ちゃんの彼女が現れ、意気消沈。「若い頃は平気で捨ててきたものが、今となっては絶対に手に入らない」「時間を巻き戻したい」「でも、もうあの頃には戻れない」と3人で飲んだくれます。

 後日。彼女のいる涼ちゃんへの淡い期待を打ち消そうと、連絡先を消そうとした矢先。2人の思い出の場所にいる涼ちゃんから「香、会いたい」とテレビ電話がかかってきます。香は必死に「会う理由ないよ」「行かない」と拒むのですが、「会いたいって理由じゃないの?」「待ってるから」と。バンドマンってやっぱりクズなんですね。全員じゃないと思いますけど! その連絡から数時間後……香は行っちゃうんですね~。そして、涼ちゃんも待ってるんですよ~。売れっ子なのに余暇たっぷり☆ 香を抱きしめ「懐かしいな~香の匂いだ~」なんて言っちゃう始末。

 その後、涼ちゃんは「見せたいものがある」と香を家に上げ、「約束したよな。何倍もデカイ東京タワー見せてやるって」と、昔、同棲していたアパートの窓からは極小だったそれを見せながら微笑むのです。悪魔です。もちろん香も約束を覚えていたにも関わらず、涙目で「覚えてない」と強がりつつも、そのままセックスしちゃうんですね。

 倫子と香のラブシーンが交互に映し出され、「この先、どうなるかなんてわからない」「ここにあるのが愛なのかなんてわからない」「でも、私たちは進んで行くしかないんだ」という倫子のナレーションとともに、身体を重ね合う4人。そして、翌朝。倫子と香が「次の一手がわからない」と嘆いて終了しました。

 倫子は、内面が憎すぎて恋愛感情は抱いていませんが、KEYの顔はタイプなんですね。実際“タイプの人気モデルに迫られてワンナイト”って、すごく夢のある話じゃないですか? 香に関しては、今や人気バンドのギタリストの涼ちゃんに彼女がいると知ってて会いに行ったわけで。なのに「進んで行くしかないんだ」と自らを奮い立たせ、「次の一手がわからない」と悩む2人の浅はかさに萎えました。割り切れないならヤらなければ良いのに。

 ワンナイトするな、汚らわしい! なんて煙たいことを言いたいのではなく。30年も生きてきて、それなりに恋愛経験もあるのに、自分の性格を自覚できてないことに興ざめしたんです。自分で自分の首を締めている人の恋愛相談を、画面越しに見せられている気がして腹が立ちました。とても幼稚で、なんかダサイ。「仕事も恋愛も上手くいかないから」「相手が甘い言葉を囁いてきたから」なんて言い訳振りかざしてないで、ちゃんとしろよ!
(ドラマウォッチ:ナチョス)

松田龍平のストーカー告白、ずるい濡れ場!「捨てられた女舐めんな」「今日だけのことだよ」/『カルテット』第二話レビュー

 先週の第一話に大量の謎と伏線を散りばめていた『カルテット』。まだ二話めではありますが、どうやって謎が明かされ伏線が回収されていくのか、ミゾミゾしながら視聴しました。あっという間に1時間経ったなぁというのが、見終わった直後の率直な印象です。

▼大量の謎と伏線を散りばめた大人ドラマのはじまり/『カルテット』第一話レビュー

 今回大きくクローズアップされたのは、別府司(松田龍平)のヘタレっぷり……いや、人となりです。有無を言わさぬ松田龍平回でした。

 音楽一家に生まれ育った別府さん。祖父が世界的に有名な指揮者であることは第一話の段階でわかっていましたが、第二話では「華麗なる別府ファミリーの宴」と書かれたリサイタルのチラシが登場しました。一時停止して確認したところ、チラシで紹介されている別府ファミリーは3人、「別府健吾:Conductor(=指揮者)、別府圭:Violin(=ヴァイオリン)、別府響子:Piano(=ピアノ)」とありました。チラシに司の姿はありません。しかしチラシを持っていた同僚は、司にサインをせがんでいて、司にとってはストレスを感じるであろうシチュエーションでした。ちなみに司は32歳とのことで、高橋一生演じる家森愉高(35)より年下だったんですね。

 そんな司には、親しくしている同僚・九条結衣(菊池亜希子)がいるのですが、仕事の後2人で行ったカラオケボックスで、九条は司に告げます。「私、多分、結婚する」。九条は34歳、婚活をしていたのです。結婚相手は上海の日本企業に勤務していて、彼についていくために会社を辞める、急だけれどとにかく結婚式だけやることになったから、司たち4人に演奏をお願いしたいと頼んできました。

 別荘に帰った司が他の3人にその話をすると、3人は、九条は司に結婚を止めてほしいのだと指摘します。司は「飲み仲間、ラク、終電逃して九条さんちに泊まっても何もない」などとはぐらかし、明日のパンを買いに行くと話を中断させました。すずめ(満島ひかり)もアイスを買いたいと言いだし、司と一緒にコンビニに。途中、すずめは司に「真紀さん(松たか子)のこと好きですよねー」と質問し、司「何がですか」と逆質問、すずめ「質問に質問で返す時は正解らしいですよ」。司は「違いますよ」と否定しつつ今度はすずめに「家森(愉高)さんのこと好きでしょ」と質問、すずめ「何でですか」と逆質問。司は適当に聞いただけのようでしたが、すずめは「絶対に言わないでくださいね。家森さんのこと好きです」と認めました。司も、真紀のことが「好きです」と認め、2人はお互い秘密にすることを約束します。この時すずめ、 “私と別府さんだけの秘密”と2回繰り返していました。うーん何だろう、コンビニについてからも、すずめは明らかに司を意識している感じ……に見えたのですが、考えすぎでしょうか。

 司は、九条が自分に好意を寄せているのを知りながら、そんな九条に“自分の片思い”のことを相談していたそうで、つまりは九条を利用していたのだという真紀の指摘もあっさり認めました。甘え、依存ともいえますね。奇しくもみすずは寝落ち、愉高は不在。司は真紀への恋愛感情を告白します。まず、司が真紀と会ったのは、カラオケボックスが初めてではありませんでした。

 初対面は、司が大学生の頃(2006年)。学園祭に来ていた真紀が、誰もいない舞台で1人ヴァイオリンを弾いているところを、宇宙人のコスプレをした司が目撃していたのです。その後も司は真紀を見かけたのですが声は掛けられず(2回目、3回目)、もしまた会えたら運命だと思って声を掛けてみようと密かに考えていました。ところがその次に会ったのは司の勤める結婚式場、真紀が結婚する時でした(4回目)。偶然を運命に変えるチャンスを逃し続けた司は、あの日、真紀に会いにカラオケボックスに行きました。それが5回目であり、カルテットメンバー4人が“偶然”出会った日だったのです。

 「あれは偶然じゃありません」「5回目以降はストーカーです」って司、認めます。認めながらも「真紀さんのことが好きです。ずっとあなたのことが好きです」と真紀に告白(ストーカー云々って会話が出た直後だったから『ずっとあなたが好きだった』っていうドラマを思い出してしまいました……)。司はさらに「あなたを捨てていなくなった男なんかより僕のほうがずっとあなたのこと……」と続けようとしますが(“なんか”はマズいだろ)、真紀はややドン引きしているっぽいし、口を開けば容赦ありません。特に失踪した夫の件に関して「いなくなるのって消えることじゃないですよ。いなくなるのっていないってことがずっと続くことです。いなくなる前よりぞっとそばにいるんです。今なら落ちるって思ったんですか? いない人より僕を」。「捨てられた女舐めんな!」と真紀はガラスを割るほど怒りを示し、しかし感情的にはなっていない印象です。真紀と司のやり取りの間、みすずの寝顔がちょくちょく写りました。狸寝入りしながらの盗み聞きって快感ですよね~。

セックスしたからって関係を変えたりはしない

 で、さんざんな言われようだった司ですが、まだまだ九条に甘えます。本命は真紀でも、九条が別の男と結婚してそいつのものになっちゃうのは惜しい、淋しい……のか? 再び一緒にカラオケ、今度はわざと酔って終電を逃し、九条に「何でそんなつまんない男と結婚するんですか?」「九条さんちに泊まる」と駄々をこねる司。片想いの真紀の夫、自分のことを好きだった九条の婚約者、いちいち相手の男をディスってばっかりですね~(みっともないじゃないですか~。でも、カッコつけて何も言えないよりはいいのか)。結果、本当に絶賛引っ越し準備中(上海行きとか実家戻しって段ボール1個1個に書いてあります)の九条宅に上がり込み、自ら積極的に、今まで持たなかった九条との肉体関係を持ちました。さらに「結婚しましょう」と九条にプロポーズ。勢いで言うんじゃないよ……。

 当然のごとく九条の反応は冷静でつれないものですが、2人はまだうす暗い空の広がるアパートの屋上で、「サッポロ一番」を食べます。1人前をマグカップで分け合っている感じで、ひとつのブランケットにくるまったうえ、赤いマフラーも一緒に巻くというカップル風味のシチュエーション。でも、九条の台詞は、説得力のあるものでした。

「あっちにさあ、かわいいカフェあるんだけど、遠くて。で、毎回すぐ、そっち(近く)にあるチェーンのほうに入っちゃうの。まあ、それはそれでおいしいんだよ。こういうタイミングでさあ、そうなる男の子の気持ちだってわかるし。好きだったかなあって思われるのはまあシャクだけど気持ちはイイよ」
「別府くんのことがずっと好きだったしね。だから寝たわけだし。それぐらいには私だってずるいし。いいんだけど。結婚とか、ないよ。そういうのはもうないかなぁって思った時があったんだよ。そういうのは今日だけのことだよ」
「まあ私もずるいし別府くんもずるい。私も別府君もちょっとずつずるかった。でも寒い朝ベランダでサッポロ一番食べたらおいしかった。それが私と君のクライマックスでいいいんじゃない」

 司は「はい」と頷かざるを得ませんでした。

 そして迎えた九条の結婚式(菊池亜希子の指、細っ!)、教会で、新郎新婦入場の演奏を行うカルテット4人です。九条の結婚相手を演じているのは中島歩。映画『グッドストライプス』で菊池亜希子とダブル主演を務めた俳優です。新郎新婦退場のBGMは司のソロ。曲は『アベマリア』から入って『White Love』に。これが、九条に対する司なりの感謝、けじめってところでしょうか。アラサー世代が思春期前後に流行したSPEEDのヒット曲『White Love』を、2人の定番曲として頻繁に使用した点は、SPEEDの大ファンだった筆者にとって懐かしいやら切ないやら……でした。

 結婚式での演奏を終えた4人はカラオケに入り(30代男女はよくカラオケを利用するのだ)、司はもう一つの思い出の曲X Japanの「紅」を入れて、3人にYOSHIKIをイメージして首に装着するコルセットを配っていくんですが、司に装着してもらったすずめはドキッとしている感ありますね。マイクを持つ司以外の3人でエーックスジャンプ! 司も突っ込んだけど、これ「紅」でやるやつじゃないですから。

すずめの「片想い」とは

 真紀の失踪した夫の母、巻境子(もたいまさこ)の依頼で別荘潜入中、という事情を持つすずめは、別荘内の会話を録音したボイスレコーダーを持ち境子との定例密会。「捨てられた女舐めんな!」には「本当のことを言っているように聞こえました」と意見していて、境子による“真紀の夫殺害説”には半信半疑(というか信じていない)のすずめですが、境子はまたまた真紀の写真を見せます。夫が失踪した翌日、真紀はパーティーに出席して満面の笑みを見せているのだ、と。その写真での真紀は、男女5人のセンターで笑顔、それも口を開けてピース! 明るくて快活な雰囲気は現在の真紀と別人のようです。以前は明るい性格の女性だったのか、でもそれならストーカーの司が今の彼女に違和感を覚えてもいいはずで、友人の前でだけ無理して明るく装っていたと考えることもできますが、ともかくすずめはこの写真に驚くのでした。

 すずめが別荘に戻るとほかの3人は留守、ダイニングテーブルには、真紀のスマホが置き忘れられているという好奇心をくすぐる状況。すずめは意を決して、境子に貰った真紀の個人情報を元に、真紀のスマホの暗証番号解除を試みます(その場でやるより、自室でやったほうがいいんじゃ……。でもやっている途中に真紀が戻ってきたらヤバいか)。ちなみに、真紀の生年月日は1980年8月10日、夫幹生の生年月日は1973年11月30日。真紀は36歳、夫さんは44歳ってことですね。肝心の真紀のスマホの暗証番号は、結婚記念日2014年2月21日の「0221」でした! が、そのタイミングで真紀、帰宅。すずめ、ギリギリセーフでスマホ盗み見発覚を逃れました(多分)。

 真紀はすずめに「この間(司が真紀に告白した時)ってやっぱり起きてました?」と聞き、「すずめちゃんて、別府さんのこと好きなんですか?」と質問。すずめ「何でですか?」と逆質問。前半のコンビニシーンでも同じようなやりとりがありましたが、「質問に質問で返すのは“正解”」と司に言っていたすずめの真意は? 「勘違いですよ」とはぐらかすものの、表情が、何というか……凍っています。演技力に長けた満島さんですから、この表情は敢えて、なのか。

 鋭い観察力と洞察力を自認している真紀は、すずめの恋愛対象だけでなく、「たまに線香くさいよね」と匂いにも敏感に反応しており、実はすずめと境子の接触に勘付いている様子も見せます。会話劇で焦らすかと思いきや、二話からハイスピードの展開を見せる『カルテット』、最終回までに何転するのか見当もつきません。

 本編途中で流れる番宣で「嘘つきは大人のはじまり」とか「全員、片想い 全員、嘘つき」ってキャッチフレーズが入っていていますが、“全員、片想い”って“愉高→みすず→司→真紀”になるんでしょうか。“全員、片想い”なら、今後、真紀は司以外のことを好きになるんでしょうか。それとも最後まで「夫を好きな真紀」として描かれる? 登場人物全員、隠し事が多すぎて本音を悟られないように言葉を並べているように見えるので、今はまだ何もわかりませんね。

 また、第二話は出番少なめの愉高でしたが、ライブレストラン「ノクターン」の目が笑っていないアルバイト店員・有朱とLINEしたり、第一話同様、闇金ウシジマくん風味な謎の男・半田温志に追われていました(相変わらず、どうやって切り抜けたのかは不明ですが、ちゃんと別荘に帰り、結婚式の演奏にも参加しています)。東京のカラオケボックスでの4人の出会い、今のところ、すずめ、司は、目的があって“偶然じゃなく”真紀と出会ったことがわかっていますが、愉高は果たして……? 演者の高橋一生は、子どもの頃から芸能活同をしているキャリアの長い俳優ですが、ここに来て一気に注目されていますね! 過去には、『耳をすませば』の天沢聖司(声)、ミュージカル『レ・ミゼラブル』の浮浪児・ガブローシュ(山本耕史、浅利陽介、加藤清史郎も演じたことあります)とか、映画『リリイ・シュシュのすべて』の池田先輩(病んでる系の中学生が多い中、まともな男子中学生でした)とか、ドラマ『名前をなくした女神』のDV夫(メガネが光っていました! 妻役は尾野真千子……プライベートでも恋愛・同棲していましたね)などに出演しています。

 来週の第三話は、強烈個性の女・すずめに焦点が当たる回。ということは第四話が愉高回? 全員ひとまわりしてからのストーリーもまっっったく読めない『カルテット』、引き続き、見ていきたいと思います。

江角マキコ、不倫疑惑の男性と“子連れデート”のウワサ! 近隣住民が“異様な光景”を目撃?

 突然の芸能界引退発表で、渦中の人となった江角マキコ。1月24日発売の「女性自身」(光文社)は、そのきっかけと目される、江角と50代前後の男性・A氏の“不倫疑惑”を報じたが、江角の代理人はこれを完全否定した。

「このA氏は会社役員で、昨年9月に『週刊新潮』(新潮社)で報じられた通り、投資詐欺事件で逮捕されています。その被害者として、江角の名前も取り沙汰されており、江角の代理人は、不倫密会の疑惑を『返金に関する協議』と回答しています」(週刊誌記者)

 A氏はさまざまな肩書を持っており、多くの高級車を所有するセレブなのだという。

「『自身』は2014年末、江角家とA氏家が連れ立って、北海道へ家族旅行をしていたと報じています。江角自身は、この件について、もう一家族を加えた計三家族での旅行だったと回答していますが、どちらにせよ、A氏も妻子持ちの身であり、現在も離婚はしていないはず。つまり江角とT氏には“W不倫疑惑”まで浮上しているんです。現在各マスコミは、この“W不倫疑惑”を詳報すべく、A氏についての取材を進めています」(同)

 さらに「自身」では、江角と子どもたち、そしてA氏とみられる男性が、4人で食事会をしていた可能性についても指摘しているが、昨年末には江角宅周辺で、ある“異様な光景”も目撃されていたようだ。

「江角さんは、男性とご自身の長女さんと3人で、堂々と自宅の近くを歩いていました。一緒にレストランに入っていくところを見かけたこともあります。当然その男性は、江角さんの旦那さんだと思っていましたが、外見が、週刊誌に出ていたA氏と似ていることに気づいたんです。当時は家族ぐるみの付き合いだったのかもしれませんが、返金の交渉相手と子ども連れで外を出歩いたり、食事をしていたなんて、にわかには信じられませんよね」(近隣の一般人)

 不倫関係こそ全否定しているものの、江角の子どもとも面識があるとされるA氏。江角の夫・平野眞氏は、「自身」の取材に対して、両者がよからぬ関係にあることを否定していないが、この奇妙な状況は、もはや単なる“不倫疑惑”だけでは収まらないかもしれない。

江角マキコ芸能界引退で不倫追及を避けるも、夫は不倫確信「離婚」に言及で泥沼か

 強く、凛としたイメージの人だった。かつては同性からの支持も厚く「カッコいい女」と称賛を浴び、憧れの対象として名前が上がることも多い女優だったのに……。1月24日発売の「女性自身」(光文社)に女優・江角マキコ(50)の不倫を疑う記事が掲載された。この記事には江角の不倫疑惑だけでなく、「芸能活動については引退させていただく所存です」との引退声明文ともいえるファックスまで掲載されているのだから驚きだ。そして23日、江角はマスコミ各社にも引退宣言のファックスを送信した。いったいいま江角になにが起きているというのだろう。

 1998年4月に放送がスタート、すぐに高い視聴率をキープし社会現象を巻き起こした大ヒットドラマ『ショムニ』(フジテレビ系)。その主演を務めたことで、江角は女優として確固たるポジションを築き上げた。同ドラマはその後第2、第3シリーズ、さらにはスペシャル版も制作されて、同局の人気シリーズとなった。江角はこのドラマの演出を務めていた現フジテレビのゼネラルディレクターである平野眞氏(51)と2003年に結婚。現在は11歳の長女、7歳の長男の二児の母となっている。女優のほかに、バラエティ番組にも積極的に出演、その歯に衣着せぬ物言いで幅広い世代からの人気を得るようになった江角だが、2014年8月に子供同士が同じ学校に通っていたタレント・長嶋一茂の自宅外壁に「バカ息子」と自分のマネージャーに落書きをさせたとの報道や、江角のせいでママ友トラブルが勃発している、との報道が相次ぎ、これをきっかけにして現在芸能活動は休業状態となっている。

 入れ替わりの激しい芸能界であるからして、筆者も正直、江角マキコという人の存在はすでに忘れつつあったのだが……今回の不倫疑惑報道と引退宣言にはかなり驚いた。週刊誌に疑惑記事を掲載され、即引退。元俳優の成宮寛貴の薬物使用疑惑からの突然の引退騒動もそうだったが、すぐさま芸能界を去るのは、「一般人に戻るのだから、これ以上の追及は止めてほしい」という意志の表れだろう。

 しかし「女性自身」の詳細を見ると、江角が引退したからといって、騒動が収束するわけではないのでは……と思わされる。夫・平野氏側は、15年1月から妻と別居状態にあること、その原因は江角の不倫を問いただし夫婦喧嘩となったことであり、「離婚しようと思ったことは、もちろん何度もありますよ」「子供たちのためにも、(江角は)一刻も早く目を覚ましてほしい」と吐露している。一方の江角は不倫を否定し、別居は事実だが夫の仕事のためであり、離婚の予定はない、としているが、夫側の言葉を見る限り、夫婦に波風が立っていることは紛れもない事実だろう。

 今回、江角と不倫関係にあるのではないかとされているのは、投資コンサルタントを生業としているA氏という男性だ。実はこのA氏、昨年8月にファンドへの出資名目で金をだまし取ったとして、詐欺と金融商品取引法違反の疑いで逮捕歴がある。事件の概要は、A氏をはじめとする投資コンサルタント会社の社長ら5人が、資産運用と偽り多くの投資家から現金を集めていたものの、実際には取引システムは存在していなかったというもの。それでも約5年の間で63人から113億円を集め、GACKTや布袋寅泰、そして江角も「金を騙し取られた被害者」として名前が上がっていた。

 なんとも解せない話である。本来ならば江角にとってA氏は自分の大切なお金を騙し取った憎むべき人物のはずだ。それなのに、江角は4年ほど前に知人を通して紹介されたこのA氏と恋仲になり、少なくとも2年以上は不倫関係にあるのだという。江角同様、A氏も結婚しており妻子があるので、この報道が事実ならばダブル不倫になる。同誌では、昨年12月中旬の午前中に江角が愛車を運転してA氏をとあるマンションまで迎えに行き、ふたりで別の高級マンションへ。そこでふたりは6時間もの間こもりっきりだったという。江角側はこの“密会”を、「投資金の返金に関する協議交渉」「2人で会っていたものではない」「返金交渉のためこの日に限らず頻繁に会っている」と説明し、「不倫関係などでは断じてございません」としている。

 しかし同誌は「江角さんは彼のことを信じ切ってしまって」という江角の知人の証言を掲載。この知人いわく、江角はA氏と知り合って“強い女”から“か弱い乙女”のように豹変してしまい、A氏が逮捕された際も「彼はそんな人じゃないの」と庇っていたという。A氏は2014年の一茂邸落書き事件のときに「やったかどうかはどうでもいい。とにかく君を守るから」と江角を慰め、江角はこの言葉でさらにA氏への想いを強くしたのだと、この知人は語っている。

 江角のように公の場でもプライベートでも常に気丈に強く振る舞う女性が、不意に男性から「守る」などの極甘なワードを囁かれる……それをきっかけに自分でも制御不可能となるほどにその人物にのめりこんでしまう、というのはよく聞く話で、想像が容易なストーリーだ。これまで「強くあろう」「人に頼っちゃいけない」とピンと張りつめていた心の中の糸が、「守るよ」の一言でふにゃふにゃとほどけてしまうのだろうが、張りつめていた糸ほど、一度ほどけてしまうと怖い。「この人の前でだけ、素の私に戻れるんだ」と思い込んでしまい、もはや周囲が何を言おうと耳に入らなくなってしまうのだろう。ありがちな話であるだけに、真実なのか疑わしいが、彼女の不貞を他でもない夫・平野氏が雑誌に告白していることから、いずれ離婚裁判に発展でもすれば法廷で夫の弁護側から不倫の証拠が次々と出されかねない。

 江角は芸能界引退の理由を「子供たちのために今、私にしかできないことを選択し専念する時期だと考えました」としている。また、「子供の進学の関係で海外と往復することが増えており」ともあるので、子供たちの海外留学を検討しているのかもしれない。付き添うかたちで彼女自身も海外移住を選択する可能性もある。不倫を疑う夫からも、わずらわしいマスコミからも遠く離れて、異国の地へ行けたら楽だろう。多くのバラエティ番組で大上段からの“正論”を振りかざしてきた江角のタレント生命がこのような淀んだ幕引きになるとは、ただただがっかりだ。

(エリザベス松本)

江角マキコ、不倫疑惑からの引退宣言に「卑怯な逃げ方」! フジ社員の夫に同情の声も

 活動休止状態だった江角マキコが1月23日、突如芸能界から引退する意向だと発表した。翌24日発売の「女性自身」(光文社)のスクープ記事にも、同様のコメントが掲載されており、現在、関係各所が騒然としているという。

 同誌記事では、江角の引退とともに、A氏という男性との“不倫疑惑”も詳報。この男性は、昨年「週刊新潮」(新潮社)で報じられた「芸能人投資詐欺事件」で逮捕された過去があり、江角自身も億単位の出資を行っていたという。江角の代理人は、両者の“密会”は不倫ではなく、返金のための協議だとしているが、江角の夫であるフジテレビ社員・平野眞氏は「自身」の取材に、妻とA氏に対する疑念を語っている。

「こうした背景から、いくら不倫を徹底否定したところで、江角サイドの旗色は悪いのではないでしょうか。実際に江角の引退宣言FAXを読んだ多くのネットユーザーが、『少なからず、江角にやましいところがあるのでは』などと指摘しています」(スポーツ紙記者)

 平野氏といえば、江角の代表作『ショムニ』(フジテレビ系)を手掛けたドラマスタッフであり、江角とはいわば“職場婚”の間柄。直近では2014年、「週刊文春」(文藝春秋)が江角の“長嶋一茂宅落書き疑惑”を報じた際、平野氏の名前も取り上げていた。

「江角はこの時、落書きの犯人をマネジャーだとして、自身は一切関与していないと主張していました。そして報道で事件が明るみになった後に、平野氏は関係各所に、迷惑をかけてしまったと謝罪行脚の日々を送っていると伝えられたんです。そんな旦那さんを尻目に、A氏と不倫に走っていたとすれば、江角の印象は悪くなるばかりでしょう」(同)

 この時、江角はブログで「元マネージャーから私に対し、このような事態をおこして迷惑をかけたとして謝罪の連絡がありました。(中略)現在も心療内科で治療中の元マネージャーや私の子供たちへの配慮もあり、詳しいご説明を差し控えさせていただくと共に、ご説明が遅れたことを重ねてお詫び申し上げます」と釈明していたが、まるで責任転嫁のような物言いだけに、ネット上では批判が噴出。結果的にこの騒動が、江角を活動休止状態に追い込んだといえるだろう。

「そして今回の不倫疑惑ですが、平野氏や子どもたちのためにも、自らの口でしっかりと説明する必要があるにもかかわらず、代理人を通して突然『引退宣言』とあって、マスコミ関係者の間では『卑怯な逃げ方』と批判されています。たとえ今後、表に出てくる機会があったとしても、雑誌の独占インタビューなど、自身に有利なやり方を用いるのでは」(テレビ局関係者)

 業界関係者も疑問符だらけの不倫疑惑スクープと引退宣言。その真実は、どこまで公になるのだろうか。

鬼畜な女流監督・真咲南朋が撮るガチレズカップル「ビビアンズ」に夢中!/女性向けAV

最近、寒すぎじゃないですか!? アラレは雪国育ちなのですが、気づけば東京に住み始めて7年も経っていました。そりゃ、体も東京仕様になって寒さにも弱くなるわ、と妙に納得。気候のせいか、アラレは絶賛風邪気味ですが、みなさまは風邪をひかないように暖かくしてお過ごしくださいね。

今回で連載10回目となる『月曜からオナニー』ですが、今回は女性だけですべてが完結するAVをご紹介いたします。それは、レズビアンメーカー・ビビアンが制作する作品です。中でも、アラレが心の底から応援したい「ビビアンズ」のAVを取り上げたいと思います。

ビビアンズとは?

「ビビアンズ」とは、ビアンカップルの月島ななこと椎名そらが結成した、AVメーカー・ビビアンの専属ユニットです。アラレは、女性2人のユニットと聞くとどうしても叶姉妹が頭に浮かびます。長らく本当の姉妹だと思っていたのに、実は戸籍上の姉妹ではないと知ってショックを受けた経験があるため、「ビビアンズ」も単なる商業ユニットで、カップルというのは嘘かも? と疑いましたが、こちらは本物のビアンカップル。現在も同棲中で、交際歴は4年になるそうです。

月島ななこは過去にAV女優として活躍しており、2013年に一度引退しました。しかし、「2人の思い出に一緒にレズ作品に出演したい」という思いから、パートナーの椎名そらと共に再度AVデビュー。2016年の『AV OPEN』にて「ビビアンズ」の作品が入賞するなど、今大注目のユニットです! そんな「ビビアンズ」の魅力を詳しくご紹介していきたいと思います。

過酷な試練を全力で乗り越える「ビビアンズ」

2016年には「ビビアンズ」として4本の作品がリリースされました。すべてドキュメンタリーとなっておりまして、はっきり言って、途中からAVを見ている感覚がなくります。まるで「人間密着ドキュメンタリー」を見ているような気分で、葉加瀬太郎の、あの曲を使えば『情熱大陸』(TBS系)の出来上がり。

「ビビアンズ」のAVを手がけている真咲南朋監督は、なかなかの変態かつ鬼畜で、2人の愛が本物か確かめるべく、さまざまな試練を与えていきます。1作目こそ、微笑ましい2人のラブラブセックスがメインだったのですが、早速2作目から鬼畜監督っぷりが炸裂。2人は愛するパートナーの目の前で、別の女性とセックスをさせられてしまいます。

露骨に嫌そうな顔をして「ムカつく、ムカつく」と連呼する椎名そら。「こんな女に負ける気がしない。悪いけど」とめちゃくちゃ不機嫌な顔で精一杯の強がりを見せる月島ななこ。本気で愛し合っているからこそ、辛いですよね……。見るのも見られるのもどっちも辛い! 観ているだけで、胸が張り裂けそうでした。

しかし。パートナーを寝取られて、お互いに執着心や嫉妬心が強くなった後の2人のセックスは本当にラブラブ! 愛がビシビシと伝わってきます。2作目だけではなく、「ビビアンズ」作品すべてに言えることですが、与えられた試練を不器用ながらに全力で乗り超える2人のひたむきな姿勢と強い絆、そして深い愛に涙なくして観ることができません。AVを観て泣くなんて想像もしていませんでしたが、本当に泣けるんです。ビアンの方はもちろんですが、ノンケの方が観ても必ず満足できる作品であることを保証します。

「ビビアンズ」作品を手がけるのも女性! 元AV女優の真咲南朋監督

まだまだ絶対数が少ない女性AV監督。アラレも数名しか存じ上げませんが、まず最初に浮かぶのは、この真咲南朋監督です。真咲監督は、安藤なつ妃/楓モモ名義でAV女優として活躍しておりましたが、2008年からはAV監督として活躍されております。真咲監督にレズとM男責め作品を撮らせたら、右に出る者はいないのではないでしょうか。

他の監督は、撮影のアングルやプレイ内容など視覚からエロさを伝えるように制作していることが多いように感じます。しかし、真咲監督は、視覚的なエロさだけではなく、そこに「感情」をプラスした映像を作り出そうとされている点が、非常に女性らしい作風なのではないかと思っています。

例えば、真咲監督のM男責め作品は、S女がM男をボロボロになるまで責めるわけではありません。どんなことをされても耐えるM男を見て、いじめている側の女性に湧き上がる「可哀相」とか「愛おしい」といった感情が物語のミソとなっています。過激な内容が多い監督ではありますが、女流監督ならではの面白さがありますので、ぜひ真咲監督の作品もご覧になってみてください。

おわりに

2016年に発表された「ビビアンズ」作品はすべてドキュメンタリーでしたが、来月発売される、第5弾作品は初の本格的なドラマ作品とのこと。今までと違った2人の一面を見ることができそうで、とても楽しみです。何度も「ノルマを達成できなかったら解散!」という企画を乗り越えてきた「ビビアンズ」ですが、今後も絶対、解散して欲しくない! いちファンとして、これからも影ながら応援し続けます。

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