「本」の記事一覧(6 / 17ページ)

野球賭博、覚せい剤、女性問題……腐敗止まらぬ、巨人軍の「闇」

<p> クライマックスシリーズでDeNAに敗れ、今シーズンを終えた読売ジャイアンツ。2016年は球団にとって、球場外でも苦しい1年となった。</p>

<p> 2月には、OBの清原和博氏が覚せい剤取締法違反で逮捕され、3月には、昨年膿を出し切ったはずの野球賭博問題で高木京介投手が謝罪し、契約解除。さらに、昨年野球賭博で解雇された笠原将生元投手、松本竜也元投手は練習中も「声出し」(試合前の円陣で声出しをした選手は、チームが試合に勝った場合にはほかの選手たちから祝儀として現金を受け取り、負けた場合には逆に全員に現金を支払うというもの)と呼ばれる賭けに興じる選手たちの姿を証言。その結果、桃井恒和球団会長、白石興二郎オーナー、そして、「ナベツネ」こと渡邉恒雄最高顧問の引責辞任が発表された。</p>

<p>「週刊文春」(文藝春秋)記者・西崎伸彦氏は『巨人軍「闇」の深層』(文春新書)において、それらの問題を巨人軍が抱える構造的な問題と看破している。「紳士」たるはずの巨人選手に、いったい何が起こっているのだろうか? <br />
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「あ~もう将軍やめたいなぁ……」歴史上の偉人たちがかく語りき『笑って泣いてドラマチックに学ぶ 超現代語訳・戦国時代』

<p>ドラマチックに歴史を語る人をご存知ですか? 歴史の本であるはずなのに、まるで小説を読んでいるかのように、ドキドキ・ワクワクする本を最近執筆されました。</p>

<p> その人とは、お笑いコンビ「ブロードキャスト!!」の房野史典さまです。そんな房野さまが書かれた本が今、密かに話題になっております。『笑って泣いてドラマチックに学ぶ 超現代語訳・戦国時代』(幻冬舎)で、遥か昔である戦国時代の出来事を、まるで今、目の前で起きているかのように語ってくれます。</p>

<p> 戦国時代の話なのに、学校で休み時間に、クラスメイトが芸能ニュースを話しているみたいに解説。私は、歴史が好きです。今まで、歴史書や教科書などから歴史を学んできましが、この本を読んで、もっともっと歴史を好きになりました。</p>

子供を殺すのはいったい誰か? 現場からの告発『告発 児童相談所が子供を殺す』

<p> 最近、虐待死のニュースをよく目にするようになった。日常的に行われる虐待のすえに死んでしまう子供や、親が子育ての知識がないために知らず知らずのうちに命の危機にさられてる子供たち。</p>

<p> そんな子供と親の救済措置として機能する“はず”なのが、「児童相談所」である。機能する“はず”というのは、「児童相談所」で働く児童福祉司の怠慢な仕事ぶりが、『告発 児童相談所が子供を殺す』(文藝春秋)で暴露されているからだ。</p>

<p> 本書は、かつて児童福祉司として実際に働き、現在は独立してカウンセラーとして活躍する山脇由貴子のルポだ。山脇がカウンセリングした子供は2,000人以上。その実績から児童相談所の実態を、辛辣に指摘している。</p>

“入ってはいけない”刑務所の獄中生活とは!?『ヤバい! 刑務所体験 有名人の獄中生活』

<p>『ヤバい! 刑務所体験 有名人の獄中生活』(宝島社)は、弊メディアを愛読する品行方正な読者なら一生立ち入らないであろう“刑務所”での獄中生活をしたためたルポだ。同社が刊行している『ヤバい!』シリーズの第2弾。今回もそのヤバさが研ぎ澄まされている。</p>

<p> 2003年に覚せい剤所持・使用していたとして、覚せい剤取締法違反で逮捕された岡村靖幸。続く05年に同じ罪状で逮捕。1年6カ月の懲役ののち、復活するが08年に3度目の逮捕。こちらも覚せい剤取締法違反だった。<br />
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ないものにされる“高齢者の性欲”に向き合う女性たち『昼、介護職。夜、デリヘル嬢。』

<p> 本書『昼、介護職。夜、デリヘル嬢』(ブックマン社)は、介護職で働きながら夜は風俗嬢として働く女性に、著者の家田荘子が取材したルポだ。</p>

<p> 現在、国内の介護職員は、約171万人。要介護者の総数に対して、36万人以上不足しているとされている。その理由として、重労働に対して低賃金であることが言及されているが、それだけではない。なんと、高齢者からのセクハラがあるというのだ。介護業界では“ないもの”とされる高齢者の“性欲”。本書では、それらと真摯に向き合う女性介護職員が多数登場する。<br />
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 動けないはずの右手が女性職員の股間めがけて動いたり、声の出せない高齢者が筆談で卑猥な言葉を投げかけてくることがある。自分が性の対象と見られたことにショックを受けて、仕事を辞めてしまう職員があとを絶たない。<br />
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“昭和の味”が滅亡の危機!? 北尾トロ&下関マグロらが探る『町中華とはなんだ』

<p>“町中華”という言葉をご存じだろうか? 主に個人経営の中華料理店のことで、中華と名乗りながらも、カツ丼やらカレーも食べることができ、店内には昭和のレトロな雰囲気が漂っている。さらに、おいしさはさほど重要ではなく、数百円でおなかがいっぱいになる、といったら、なんとなく伝わるだろうか。</p>

<p> でも、そういえば、最近見かけなくなった?<br />
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「3人に1人がイスラム教徒」の時代をどう生きる?『となりのイスラム』

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『となりのイスラム』(ミシマ社)

「イスラム教徒なんて、テロを起こすんだから出ていけ!」

 昨年11月のフランス・パリ同時多発テロ事件以降、ヨーロッパでは日常的にこのような声が上がっている。まるで、イスラム教徒全員がテロリストかのような扱いだ。しかし、そのイスラム教徒の数は、いまや世界に約15億人以上。しかも年々増え続け、まもなく3人に1人がイスラム教徒になる時代がやってくるといわれている。

『となりのイスラム』(ミシマ社)は、圧倒的にイスラム教徒の数が多いんだから、この先、彼らと関わらずに生きていくなんてムリ。仲良くやっていく方法を考えましょうよ、と提案する1冊だ。日本人にとって、イスラム教はかなりなじみが薄い。そのため、“イスラム”と名の付いているイスラム国(IS)と、善良で優しいイスラム教徒がごっちゃになって、「なんだかコワイ存在」と思っている人が本当に多い。だからこそ、イスラム教徒とはどういう人たちなのかを知り、なぜISが生まれたのか、そして戦争やテロを起こさないために私たちができることを考えるべく、この本は生まれた。

 著者は、現代イスラム地域研究専門の社会学博士である内藤正典氏。1981年から83年までシリアに留学し、91年にはトルコに家を持ち、現在に至るまで、ヨーロッパ各地でイスラム移民の声に耳を傾けてきた。「調査方法としては、まったく古臭いやり方」と語る内藤氏だが、彼らの生の声や様子がリアルに伝わってくる。

 内藤氏は、ヨーロッパの人々が自分たちの価値観に合わせないイスラム教徒に対し、“いじめ”まがいのことをする様子を目の当たりにしてきた。いつか暴力で反撃されるのでは、と心配していたが、それは街中のテロという最悪の形で実現した。言うまでもなく、罪のない市民を巻き込むテロを繰り返すISが悪であることは大前提だが、ヨーロッパ各地がなぜ標的にされるのか?

 それは、「西欧的な進歩主義は唯一無二の正しい道」だと思い込んでいるからではないか、と内藤氏は指摘する。西欧の人々は、イスラム教徒たちが『コーラン』に基づき、1日5回の礼拝を行い、豚肉やアルコールを禁止していることは時代錯誤で「遅れている」とみなしがちだ。スカーフは女性の自由を妨げるものであり、イスラム教徒のシンボルだと言って、フランス、ドイツ、オランダ、ベルギーでは、公共の場で禁止されている。しかし、実はイスラム教徒の女性は、スカーフをかぶるかどうかは選択することができ、多くの女性が「恥ずかしいからかぶっている」ということを理解していない。

 日本人も、どこか西欧に憧れを抱き、「発展していくことが正しい」という価値観にのみ込まれている節がある。しかし、“発展するために”毎日働き詰めで、どこか殺伐として、結婚や子どもを持つことが困難な社会は、本当に発展しているといえるのだろうか? それって、なんだか疲弊していないだろうか? 冒頭にも書いたが、イスラム教徒は増えている。決まりごとだらけで、大変なだけの宗教ならば、誰も好んで入りたがらない。数が増えているには、理由があるのではないか――。

 かつて私は、トルコやエジプト、ヨルダン、イランなどのイスラム圏をひとりで旅した。ヨーロッパは、どこかピリッとした空気に包まれているが、イスラム圏に入ると、途端にのんびりとした空気が流れる。おもてなしの精神が強い彼らは、どこまでも親切で、優しくしてくれるので、ホッとしたことを覚えている。

 混乱前のエジプトの首都・カイロで、新聞記者の夫と、会社の事務員として働く妻の夫婦に出会った。日本では新聞記者というと、昼夜問わず忙しそうだが、彼は夕方4時頃に仕事を終え、私をレストランに連れて行ってくれた。

 食事をしている時、奥さんから「どうして日本の女性は、子どもを産んだら仕事を辞めるの?」と、不思議そうに質問された。イスラム世界では、すべての者は平等であり、弱者を守る文化がある。そのため、女性や子どもを守ることを前提に社会が回っているので、小さな子どもがいるからといって、何かができなくなる、という発想がよく理解できないのだ。

 イスラム世界がスバラシイ! とゴリ押しするつもりはまったくない。しかし、彼らに学ぶことも多い。偏見からは何も生まれない。浅草などの観光地を訪れれば、イスラム教徒があっちにもこっちにもいる時代が、もうやって来ている。4年後には東京五輪も控えている。まずはこの本を読んで、彼らのことを知ることから、始めてみてはどうだろうか?
(文=上浦未来)

●ないとう・まさのり
1956年東京都生まれ。東京大学教養学部教養学科科学史・科学哲学分科卒業。社会学博士。専門は多文化共生論、現代イスラム地域研究。一橋大学教授を経て、現在、同志社大学大学院グローバル・スタディーズ研究科教授。著書に『イスラム――癒しの知恵』(集英社新書)、『イスラム戦争 中東崩壊と欧米の敗北』(集英社新書)、『ヨーロッパとイスラーム』(岩波新書)、『トルコ 中東情勢のカギをにぎる国』(集英社)など多数。

ヤクザもツラいよ!? 任侠の世界に押し寄せる“ゆとり世代”と、おかしな兄貴たち『ヤクザライフ』

<p> 警察当局の取り締まりが厳しくなり、ヤクザの“シノギ”がなくなったことで構成員の数は軒並み減っている。当局の努力の賜物だが、一方のヤクザはどうなのだろう? ヤクザといえど家族や恋人だっているだろうし、何よりドラマでみかける毎月の上納金や事あるごとに必要になる“カネ”。彼らはどんな生活を送っているのだろうか?<br />
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 本書『ヤクザライフ』(双葉社)は、長い間ヤクザと密接に関わり取材を続ける上野友行の一冊だ。ひとえにヤクザといっても、さまざまな形で不特定多数の人間が関わっている。若い衆を多く抱える兄貴や、その若い衆と親分との間に挟まれる中間管理職的ポジションで日夜苦悩する中堅のヤクザ。さらには、入社した企業がたまたま組のフロント企業だったせいで、劣悪な環境下で働く30代の男。また、ヤクザ映画になくてはならない“愛人”だが、本書でも“ヤクザ専門の愛人”として数々のヤクザを渡り歩く女や極妻まで登場。まさに“2010年代の任侠の世界”を網羅している。<br />
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乃木坂46・衛藤美彩、ソロイベント失敗? 客は居眠り、お渡し会も時間短縮の“閑古鳥”

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乃木坂46公式サイトより

 グループ人気と相まって人気急上昇中の乃木坂46・衛藤美彩だが、簿記資格を持つというキャラを生かした著書を出版したものの、現場レベルでは「反響が皆無」といった声が出ていたという。

 衛藤は8月25日、都内で自身初の著書となる簿記会計入門書『なぜ彼女が帳簿の右に売上と書いたら世界が変わったのか?』(PHP研究所)の発売記念イベントに出席。「学生時代に勉強したことが生かせて、運命的な仕事だった」としみじみとPRしたというが、肝心のイベントがまったく盛り上がりに欠けていたのだという。

「イベントは、本の共著の澤昭人氏と簿記会計の専門家を交えたシンポジウム、ファンへの本の手渡し会、マスコミの囲み取材と、3部構成で行われましたが、メーンとなるシンポジウムでは簿記という堅いテーマだったためか、居眠りするファンもいるなど、まったく盛り上がりませんでした。手渡し会も、予定ではたっぷり45分も取っていたにもかかわらず、30分に満たない短時間で味気なく終わってしまい、囲み取材を20分も前倒しにする始末。囲み取材から参加予定だった記者数名が、大慌てで会見場に駆け込んできていましたね」(スポーツ紙記者)

 目下、乃木坂46では注目メンバーのひとりといわれる衛藤だが……。

「乃木坂46の中では握手会人気が高いと言われながらも、なかなか選抜入りできずにいましたが、ここにきて急成長。かつて、AKB48の元メンバー・仲俣汐里が現役早大政経学部生の肩書で経済本を出したものの、あまり話題にならなかったことがありましたが、衛藤の著書もテーマが簿記だけに、ファンの関心も低く、安易なソロ活動が裏目に出てしまう可能性があります」(同)

 まずは、自身の活動内容の簿記会計からやってみたほうがよかったかも!?

「山口組分裂騒動は“チャンス”だった」異色の社会学者が語る、暴排条例の“穴”とヤクザの苦境

<p> 昨夏に勃発した山口組分裂騒動から、1年の月日が経過した。この間、ヤクザに対する世間の注目は高まり、多くのヤクザ関連書籍が書店をにぎわせている。一方、2011年の暴力団排除条例の施行に伴い、一般人と暴力団組員との交際は厳しく禁止され、銀行口座の開設や保険の加入ができなくなり、賃貸契約も結べないなど、ヤクザたちは、かつてないほどの窮地に追い込まれている。一般社会から見れば、反社会的な勢力が弱体化することは健全だ。しかし、ヤクザの生活を奪い、人権を侵害するこの条例に対しては、憲法違反を指摘する専門家も少なくない。</p>

<p> 犯罪社会学者・廣末登による著書『ヤクザになる理由』(新潮新書)は、元ヤクザ組員たちと寝食を共にしながら、彼らがヤクザになった理由を追い求めた1冊だ。本書によれば、家庭、学校、地域などにおける、さまざまな理由が重なって、若者たちはヤクザの世界へと足を踏み入れているという。ヤクザは今、どんな状況に置かれているのだろうか? そして、彼らの真の姿とは、どのようなものなのか? 廣末氏に話を聞いた</p>

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