「映画」の記事一覧(7 / 42ページ)

“理想の夫婦”を演じたエリートカップルの惨劇!! 共依存による殺人事件『ひかりをあててしぼる』

<p> 事件は2006年12月12日に起きた。新宿、渋谷でバラバラに切断された男性の遺体が発見され、中国系マフィアの仕業ではないかと噂された。やがて、バラバラ死体は外資系投資会社に勤める30歳のエリートサラリーマンであることが判明し、翌年1月になって代々木公園近くのデザイナーズマンションで暮らしていた被害者の妻・三橋歌織(事件当時32歳)が逮捕される。凶器はワインボトルで、就寝中の夫の頭部を何度も殴りつけ、ノコギリによってバラバラにしている。逮捕直後は夫のDVに苦しめられていた美人妻の逆襲として騒がれたが、事件の真相はそう簡単なものではなかった。ブランド品を愛する虚言癖のある女とギャンブル好きで虚栄心の強い男というある意味よく似た、でも出会ってはいけない男女間に起きた惨劇だった。映画『ひかりをあててしぼる』はこのミステリアスな事件をモチーフに、夫婦間の闇にスポットライトを当てた密室ドラマとなっている。</p>

迷宮入りした怪事件をメソッド演技で解明する!? 芸能界の闇と舞台がリンクする『貌斬り KAOKIRI』

<p> 天才漫画家・楳図かずお先生を取材する機会があり、興味深い話を聞いた。子どもの頃に「宇宙の果てはどうなっているの?」「人間は死んだらどうなるの?」という素朴な疑問を周囲の大人に投げ掛けたものの、誰も答えてくれなかったそうだ。それならば、自分が描く漫画の世界で自分自身が科学者や神様となってその答えを導き出してやろう。そう考えた楳図少年が大人になって完成させた作品が『14歳』だった。『14歳』のラスト、楳図先生と我々読者は共に宇宙</p>

4年ぶりの主演映画が大コケ! 織田裕二の“オワコン”ぶりが露呈してしまった……

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 今月5日、織田裕二の4年ぶりとなる主演映画『ボクの妻と結婚してください。』が公開された。

 初日の公開館数は、大ヒット中のアニメ映画『君の名は。』の296館を上回る313館だったが、関係者はあまりの不入りに頭を抱えてしまっているという。

「末期のすい臓がんで余命6カ月と宣告された主人公のテレビの放送作家が、自分が死んだあとを憂い、妻の再婚相手を探すというストーリー。業界内ではなかなか高評価だったものの、興行通信社が発表する週末の興行成績の動員数をもとにした『国内映画ランキング』では、初週6位。2週目は8位で、3週目でトップ10圏外に陥落してしまった。興行収入は、大規模公開館数なら10億円が及第点だが、現状では5億円に届くかどうかというところ。織田はかなり作品に入れ込み、これまでの作品ならあれこれ口を出したりしたが、今回の作品では製作サイドの意向を受け入れた。プロモーション活動にもかなり気合が入っていたが、配給元の東宝の同規模の公開館数作品ではワーストを争う低調な数字。すっかり織田自身が“オワコン”となったことを露呈してしまった」(映画ライター)

 織田といえば、代表作『踊る大捜査線』(フジテレビ系)シリーズがドラマ・映画ともに大ヒット。しかし、その後のドラマ『外交官␣黒田康作』(同)と、映画化2作は、そこまでの大ヒットとはならず。現在は、TBS系ドラマ『IQ246~華麗なる事件簿~』で偏屈な貴族の末裔を熱演。20日放送の第5話まで、毎回2ケタの視聴率をキープしてはいるのだが……。

「『踊る』以降の織田の方針として、役のイメージがつくのを嫌がり、同じ役は引き受けない。『IQ246』は、視聴率次第では映画化する話も浮上しているが、“オワコン”ぶりが明らかになり、崖っぷちの織田なら、方針を転換して同じ役を受けることもありそうだ。いずれにせよ、今後の仕事は、同ドラマが終盤にかけてどこまで数字を伸ばせるかにかかっている」(芸能デスク)

『踊る』の続編をやれば、それなりの数字を叩き出すはずだが、織田の胸中やいかに——。

映画監督の願望と性癖が露呈する新作ロマンポルノ『ジムノペディに乱れる』&『風に濡れた女』

<p>昭和世代には懐かしく、平成生まれには新鮮に感じられる日活ロマンポルノ。1971年~88年に量産された成人向けプログラムピクチャーのブランド名であり、セックス抜きでは語ることができない大人の恋愛事情を赤裸々&しっぽりと描いた名作が少なくない。若手女優・橋本愛が高校卒業後にハマっていたことをカミングアウトするなど、ロマンポルノを彩ってきた女優たちの官能美に魅了される女性ファンも近年増えつつある。そんな時流に乗って、企画されたのが「ロマンポルノ・リブート・プロジェクト」。行定勲、塩田明彦、白石和彌、園子温、中田秀夫といった脂が乗り切った時期にある実力派監督たちが、それぞれオリジナル作品でエロスを題材に競作を果たしている。</p>

「この年で愚直に生きるのはマジでツラい!」……けど、俺たちが文化系にこだわる理由

<p>「プロレスブーム再燃」といわれて久しい。棚橋弘至、オカダ・カズチカ、中邑真輔、飯伏幸太など、人気・実力ともに兼ね備えたレスラーが続々と登場し、古参のプロレスファンはもちろん、若い女性たちも黄色い声援を飛ばす。そのブームの一端を担う団体が、“文化系プロレス”を名乗る「DDT」だ。体育会系のプロレス界に、文化系な発想でエンタテインメント要素を持ち込んだDDT。そのオリジナリティあふれるスタイルはいつしか「文化系プロレス」と呼ばれ、いまや業界の盟主・新日本プロレスに次ぐ規模にまで成長している。<br />
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僕らが『この世界の片隅に』を「名作」と呼ぶわけ

<p> 公開前日まで映画の存在も知らなかった、原作も読んだことがなかった人間による、ネタバレなしの長文です。</p>

<p> そうです、まず正直に言うと、僕はこの映画の存在を公開前日まで知らなかった。</p>

<p>『この世界の片隅に』はクラウドファンディングで製作費を集めて作られた、ある意味「インディーズ映画」に当たるもので、公開館数も多くはなく、大作映画のような大宣伝も行われていない。</p>

「小さな映画館だって、社会にバズを起こせる」アップリンク社長が目指す新しいミニシアター像

<p> 人通りが絶えることのない渋谷駅前スクランブル交差点から、歩いておよそ10分。「アップリンク渋谷」は小さいながらも3スクリーン(58席、44席、40席)を擁し、1日10〜15本の多種多様な作品を上映する独自色の強いミニシアターだ。カフェやギャラリーも併設するこの小さな映画館は、配給会社アップリンクの直営館であり、グローバル企業と政界との癒着を暴いた『モンサントの不自然な食べもの』(08)、生涯現役を貫くヘビメタバンドのド根性ドキュメンタリー『アンヴィル! 夢を諦められない男たち』(09)など非メジャー系の作品をロングランヒットさせてきたことで知られている。地道にリピーターを増やしてきたアップリンクだが、2016年11月から新たに「アップリンク・クラウド」をスタートさせた。アップリンク発の個性的な映画が、ネットで気軽に楽しめるというサービス。2017年には創設30年を迎える「有限会社アップリンク」の浅井隆社長に、リアル映画館とオンライン映画館を同時運営していく狙いについて尋ねた。<br />
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“暴言王”トランプ氏もやっかいになること必至! 実在の政界フィクサーをモデルにした『スキャンダル』

<p> 次期大統領が決定して1週間が過ぎても、いまだ騒がしいアメリカ。トランプ氏もクリントン氏も、選挙中に女性蔑視発言やら私用メール問題やらのスキャンダルが飛び出していたが、そんなトラブルの火消しを担うのが政界フィクサー。全米で根強い人気を誇る『スキャンダル』は、そのフィクサーを主人公にした政界内幕ドラマだ。</p>

<p> このドラマのヒロイン、オリビア・ポープは、元ブッシュ大統領(パパの方)の補佐官で、本作の制作にも名を連ねているジュディ・スミスという実在の政界フィクサーがモデルになっている。父ブッシュ政権時代は危機管理を担当し、その手腕からブッシュ大統領の任期終了後は、民間の危機管理会社を設立。大物クライアントを数多く抱え、全米どころか世界中で報道されてしまうような大スキャンダルをバリバリ処理してきた彼女がモデルとなっているだけに、オリビアの会社にも次々と大スキャンダルが舞い込んでくる。そのスキャンダルもまた、実際に起こった出来事をモチーフにしているので、どこかで聞いたことがあるような事件もしばしば。しかしそれだけなら、単にリアルな政界ドラマで終わってしまうところ。このドラマの醍醐味は、リアルな出来事をベースにしながら、リアルを超えた想像のナナメ上を行くトンデモ展開にある。<br />
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初めて逢うのに、どこか懐かしいアイヌの人たち。極上の音楽体験ドキュメント『カピウとアパッポ』

<p>初めて聴く音楽なのに、ずいぶん昔から知っていたような気がする。初めて逢った人たちなのに、なぜか懐かしさを覚える。脳で知覚するデジャヴ感とは異なる、もっと体の芯から温かく包み込まれるような郷愁に似たものを感じてしまう。ドキュメンタリー映画『kapiwとapappo アイヌの姉妹の物語』を観ていると、不思議な気分になってくる。タイトルに謳われているようにアイヌの里出身の姉妹デュオ“カピウ&アパッポ”を主人公にした音楽ドキュメンタリーなのだが、アイヌ文化のことをまったく知らないにもかかわらず、幼かった頃に故郷の野原や浜辺で夕暮れまで遊んでいた記憶、家族や親しい人たちと過ごした思い出がゆらゆらと立ち上がってくる。<br />
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沢尻エリカ、実写映画『不能犯』ヒロイン抜擢のワケは“唯一無二の存在感”

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「あの“別に”騒動以降、一時は仕事がほとんどない時期もありましたが、ここにきて持ち前の演技力で仕事をどんどん取り戻しているようです。彼女は、キャスティングする上で“ライバル”となる人はいない、唯一無二の女優になりつつありますよ」(映画関係者)

 白石晃土監督、松坂桃李主演で2018年に実写映画化される『不能犯』。そのヒロインに、沢尻エリカが選ばれたという。

「このキャスティングは、監督たっての要望だそうです。やはり、それだけ今の沢尻さんにはほかの女優さんにはない魅力があるんでしょうね。年齢的なライバルでいうと、長澤まさみさんや石原さとみさんらがいますが、沢尻さんの演じる役は、不思議と彼女しか合わないって感じです」(芸能事務所関係者)

 共演には今、売り出し中の真剣佑やベテラン俳優の安田顕も出演するという。

「東宝としても『ウォーターボーイズ』(フジテレビ系)のように、映画からの連ドラのようにしたいようです。そこまでヒットすれば、松坂さんの代表作になるんじゃないですかね」(テレビ局関係者)

 続編“不能”とならなければよいのだが――。

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